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6月
魔王出現のあとに… ※緑川
しおりを挟む「こちらも既に開発済みですか?」
「っあ……! そ、そこは駄目……っ!」
俺が漏らした白濁で濡れた指を、無防備な後孔へと這わされる。きゅ、と閉じた入り口をツンツンと突くようにされて、俺は怯えた目をしながら首を横に振った。いや、入り口じゃない出口です!!
「ふぅん。まだ固いですが、此処を何に使うか、正しく理解できているみたいですね」
「……っ」
そんな俺の反応を見て酷薄に笑った先輩に、サァっと血の気が引く。
「今日は準備も足りないですし、残念ですが……」
しかし、そう言って後孔に触れていた指を離してくれたのを感じ、俺がほっと息を吐いたその瞬間。
「指だけで我慢して下さいね」
「ひぁうっ⁈ や、だめぇぇぇっ♡」
ずぷぷぷ…!っと、細くて長い指が奥まで挿入されてしまった。すっかり油断していた俺の身体は緩み切っていて、もっと大きいモノを咥えたことのある後孔は、わずかな潤いだけで上手に先輩の指を食んでいた。
「ほら、声が大きい。こんなにズッポリ私の指を咥えてしまったお尻を、誰かに見てもらいたいんですか?」
「ぁっ♡ あっ、あぁんっ♡ い、いや……いやぁ……っ♡♡」
ぐちゅっ、ずっ、ちゅっ! ずちゅん!
まるでセックスそのものの動きで抽送される指に翻弄されて、既に解放されていた俺の腕は目の前に立つ元凶、先輩に縋り付くことしか出来なかった。
「おねがっ、やめ、♡ ぁんっ! もぉ、やめてぇ……っ♡ こえ、がまんっ、できないっ♡♡」
「んー、そうですね……それでは『先輩お口塞いで♡』ってお願いしてみましょうか」
「せ、せんぱぃっ♡ ぁっ、おくち…おくち、ふさいでぇ……っ♡♡」
「はい。素直でとても可愛いですよ♡」
もう何も考えられなかった俺は、ただ先輩に言われた言葉を繰り返し、終わりを求めた。
まるで言うことをきいた犬猫を褒めるような気軽さで先輩はそう言うと、喘ぎ声を撒き散らす俺の口を喉奥まで犯し、塞いだ。
「~~~~~~~っ♡♡」
俺は貪るような口づけに唇を塞がれ、先輩の指を後孔で食い締めながら、いつの間にか被せられていたタオルの中に盛大に精液を吐き出した。
「ふぅ……上手にイけましたね。とてもいやらしくて可愛かったです」
「はぁ……っ♡ は、はふ……っん……♡♡」
「落ち着くまで生徒会室で休みましょうか。ここから近いですし、体育祭中に来る役員はいないはずなので」
誰が来るかもわからない、学校の敷地内。それも屋外で、こんな真っ昼間から他人の手で昂められ、射精してしまった……。
信じられない現実にぐらぐらと視界の揺れていた俺は、いつの間にか俺の衣服を整え、導くように校内へと歩みを進める先輩の腕を、払い除けることが出来なかった。
ほんっと、あの人信じられん!!
あの後、休憩と称して向かった生徒会室。緑川先輩が少しだけ仕事を片付けてくるから、と出て行った隙を見計らって、俺は部屋を飛び出した。
誰が嫌がる相手のちんこを、無理矢理抜いてくるような奴の言うことを大人しく聞くかっての!
無理矢理高められた身体は、正直もうくたくただったが、委員会の仕事をすっぽかしてしまったことが心残りで、今更だが集合場所へと向かってみた。
(もう、誰もいないよね……?)
既に三十分は経過をしているし、まもなく昼休憩も終わりの時間だ。後から体育教師には謝りに行こう、と思って溜息を漏らした俺だったが、用具室の前に見慣れた背格好の男が立っているのが見えた。
「あれ、青島くん……?」
「乙成」
じっとその場で立ち尽くす青島に、恐る恐る声をかけると、ぱっとこちらを向いた後、あからさまに安堵の表情を見せたので首を傾げる。一体どうしたのだろう。
「集合時間になっても来なかったから、何かあったのかと思った」
「あっ、そうだよね、ごめんね……! ちょっと、具合が良くなくて……」
そりゃそうだ!
ペアの相手が無断で来なかったんだ。そりゃ心配もするし、しわ寄せが全部青島に行くはずだ。俺だったらきっと怒ってる。
「風邪か? だからずっとジャージを着てたのか」
「う、うん。実はそうなんだ」
ううう……。本当なら怒鳴られたっておかしくないような状況なのに、それでも真っ先に俺の心配をしてくれる青島の優しさに心が痛い。
まさか「ど変態の先輩に無理矢理イカされまくってました♡」なんて言えねぇよ……。
「無理しないで、休めばよかったのに」
「でも、せっかく頑張って準備した体育祭だったから……」
それは本当。前の世界でも基本引き篭もりの俺だけど、こういうイベントは好きだったんだよな。可愛い女の子となにかラブハプニングあるかもしれないじゃん?
まぁ小中高と十二年通ってて、一回もなかったけどな。
「青島くんはなんでここに? もしかして、また僕のせいで仕事増えちゃった……?」
だからみんながグラウンドに戻っても、一人ここに残っていたのだろうかと、俺は少し心配になって聞いてみた。
「いや、もう終わってるから大丈夫だ。なんとなく、乙成は遅れてでも来るかなって思って……待ってた」
えっ、なに?
青島って神様なの???
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