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5月
side 赤塚-2 ※
しおりを挟む内心凹みながらも、俺は気持ちを切り替えてこれからの事を考えた。
どういう風に進めるのが一番いいかなと頭をフル回転。さっきの様子を考えるに、先輩は頼られることに弱いと思う。何も分からないふりをして、先輩にいろいろやってもらうのがいいかなぁ。どうせなら先輩が普段どんなセックスをしてるかも知りたいしね。
方針が決まればあとは実行するのみ。
「先輩。準備できました」
「う、うん。それじゃあ……こっちに来て……?」
そうしてベッドに呼ばれるだけで、正直クるものがあったけど、俺は必死に平気なふりをする。
「えっと。そしたら、まずは何をしたらいいですか?」
なんでもないような顔をして、教えてください♡ と無邪気にお願いしてみれば、困ったように眉を下げた先輩が頬を染めながら「はじめは……やっぱり、き、きす……かな」なんて言ってくる。
はぁ? 馬鹿可愛いんですけど。キスっていうだけで顔を真っ赤にしている先輩をもっと虐めたくなって、そのまま質問を続けた。
「先輩は、キスした事あるんですか?」
「あ、あるよ……!」
――……ふうん、あるんだぁ。まぁそりゃそうだよな。
「……へぇ。そしたら俺にやり方を教えてください!」
モヤモヤ、イライラする感情を押し込めて、笑顔でそう言うと先輩は大きな目を瞬かせた。
「え、教える……?」
「はい。俺自分からキスをしたいって思わなくて。どうやったら良いのか教えて欲しいです!」
なんてね。さすがに怒るかな? と思ったけど、目を閉じて待つ俺の唇に、小さな音を立てながら先輩の唇が重ねられた。
―――ちゅっ……
え、これだけ? 驚きのあまり目を見開くと、目の前には真っ赤になって目を逸らした先輩の顔。は? まじかよ。可愛すぎて死ぬわ。
「……随分、可愛いキスですね。いつもこんな感じなんですか?」
「ん……っ!」
溢れる思いが抑えきれなくて、先輩の身体を抱き寄せるとお遊びの様なキスを繰り返した。ちゅっ、ちゅ、と音を立てて吸いつくたびに、ぴくぴくと反応を返す身体が可愛くて仕方がない。
「それとも先輩可愛いですし、いつも積極的な年上のお姉サンがお相手なんですか?」
「……ぁっ、んんっ」
あーー自分で言っててむかついてきたわ。こんな可愛い先輩を、どこかのメス豚が組み敷いているのかと思うと、その相手を殴りたくなってくる。さすがに女に手は出さないけどさ。それでも先輩の童貞を奪った女が憎くて仕方なくて。苛立ちに任せて震える先輩の唇を舌先でこじ開けた。
逃げる小さな舌を絡めとり、擦り上げ、呼吸も唾液も全てを吸いつくす。この人なんでこんなに何もかも甘いんだ? 夢中になって先輩の咥内を堪能していると、気付いた時には先輩の身体からは力が抜けていた。
「ぅんっ♡ んっ、んっ、………んぁ……♡」
「先輩、かわいー。キスだけでふにゃふにゃですね?」
「ふぁん……っ!」
ぽってりと赤く濡れた唇を舐めれば、それにすら小さく肩を跳ねさせる。こんなんで女を満足させられるのか心配になるくらいだけど、今は考えるのをやめよう。
「キスで気持ち良くなったら、次はどうしたら?」
「つぎ…は……身体を触って……」
「身体を触って性感を高めるんですね?」
「そう、だね……」
暗にオナニーをするように促せば、さすがにおかしいと思い始めた先輩に拒否をされる。それでもなんやかんや言いくるめて、細い指が俺よりも小ぶりなちんちんを擦り始めると、目を離すことが出来なくなった。
こんなに流されやすくて大丈夫なのか? あーーもじもじしながら自分のちんちん弄ってる先輩、くっそえろい。はぁはぁ言ってる唇にもっかい吸いついて、そんな拙い自慰じゃなくて俺がめちゃくちゃに抜いてやりてーー。
「いつも、こ、ここを、擦って……」
「先輩は先っちょいじるのが好きなんですね。少し濡れて、赤くなってて可愛いなぁ」
「ひぇ……恥ずかしいから、そういう事言わないで……!」
キスだけで濡れた先っぽを、恐る恐る触れる指先。明らかに慣れていないその動きに、驚くくらい興奮している自分がいる。散々女を食い散らかしたはずなのに、たったこれだけの行為を見ているだけで、俺のちんこは痛いくらいに張り詰めていた。
っていうか、あれ……? 俺の視線は先輩の胸元へと吸い寄せられ、そしてあることに気付いてしまう。
「あれ、先輩、乳首勃ってませんか?」
「ひぁん……っ!」
「ほらコリコリしてる。シャツの上からでも分かりますよ? 触ると身体もびくびくするし、気持ち良いんですか?」
「やめっ……触らないでぇ……っ!」
思わず伸ばした指先で軽く触れただけで、先輩は大きく身体を跳ねさせる。ツンと尖って芯を持った乳首を擽るように優しく擦れば、甘い声を出しながらイヤイヤと首を振る。最高にエロくて最高に可愛いんだけど、それが俺の知らない彼女によって開発されたものなのだと思うと、負の感情が膨れ上がる。俺の先輩なのに。先輩を可愛がって良いのは俺だけなのに。
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