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6月
side 青島-3
しおりを挟むいわゆる"女豹のポーズ"というのだろうか。お尻だけを高く突き上げるその姿勢は、俺には刺激的過ぎます。
おかしいなぁ~なんて言いながら、お尻を左右にフリフリ。フリフリ。フリフリ……。
ぷりんとした魅惑のお尻ダンスを凝視していた俺だが、夢のような時間はあっという間に終わりを告げた。
「よかったー! 青島くん、取れたよっ」
「……ああ、よかった」
嬉しそうな声が聞こえるのだが、優太きゅんごめん……。多分俺、今死ぬほどだらしない顔しているから、君のことが見れないよ……神聖な推しをイヤラシイ目で見ちゃってごめんなさい……。
俺はそっと目を逸らして、誤魔化すように備品のリストにチェックを入れる。すると、優太きゅんが近づいてきて、いい匂いをさせながら俺の手元を覗き込んだ。
「結構揃ってきたね」
「そうだな。あとは飛ばしたやつを協力してもう一度探すか」
「うん、そうしよう!」
終わりが近づいてきてしまうのは悲しいけれど、嬉しそうな優太きゅんの表情を見るのは好きだった。
守りたい、この笑顔。俺はこの子の為だったら、何だって出来るような気がした。
そんなことを考えながら優太きゅんを見つめていたのだけど。ちょ、ちょ、ちょ……何しているんですか!? 突然Tシャツの裾をパタパタと扇ぎ出した優太きゅん。そ、そんなことしたら、あっ、嘘! 優太きゅんの真っ白のおなかが! 可愛いお臍と一緒にちらちら見えているんですけど!?!?
更にはその裾を捲り上げて顔を拭き始める優太きゅん。だめーー!! そんなことしたら、ほら、ほらぁ! 薄桃色のえっちな乳首が見えちゃったじゃんかーーーー!!
俺は一気に股間に血液が巡ってくるのを感じた。
今まで優太きゅんを性的な目で見たことがない……と言ったら嘘になるけど、俺の中で彼は守るべき推し。汚してはいけない神聖な存在なのだ。そんな優太きゅんに対して、俺は今、全力で勃起しようとしている……!
「……青島くん? どうかした?」
いけない。駄目だ。そう思っていても、そのピンクの突起から目を離すことができなくて。
まるで石像かのように固まっていた俺を不信に思ったような優太きゅんは、何を思ったのか見当違いな謝罪の言葉を口にした。
「ご、ごめん。見苦しいものをお見せして……」
「え⁈ い、いや。そんなことは……」
むしろ拝み倒したいくらい素晴らしいものを見せていただいたのですけれど!?でも、そんなことを言って、万が一勘違いした優太きゅんが、所かまわず乳首を曝け出すようになってしまったら、戦争が始まる。そして何より、他の男に見せたくないと、独占欲を丸出しにする俺がいた。
「……でも、あまり、人前でそういう事は……しない方がいい……」
「う、うん。気をつける、ね」
素直な優太きゅんは、こんな時でもとってもいい子。でも本当はね、俺ももっと君のおなかと乳首を眺めていたかったんだよ……。許されるなら美味しくいただいちゃいたいくらいです。こんなこと言えないけどね。
隠されてしまったプリティ乳首を諦め切れなかった俺だが、なんとか意識を変えるべく、次に探す物を提案してみた。
「次はこれ探さないか? 小さくても量があるし、もう少しよく探したら見つかりそうだと思うんだ」
「国旗? 確かに。何かの箱に入ってるのかなぁ。さっき向こうにダンボールがあったから見てみるね」
優太きゅんも言っているとおり、俺もこれは何か大きめの箱に片付けられていると思うんだよなぁ。さっきも結構重点的に箱を探したつもりなのだが、中々見つからない。今見ている棚の下段に置いてあったダンボールも、どうやら外れのようだし……一体どこにあることやら。
「青島くんっ、あの箱……っあ!」
「え?」
何かに驚いたような優太きゅんの声に振り返ると、目の前に広がる真っ白い世界……。ドスっと少し鈍い音とともに、俺の顔面に優太きゅんが上半身を突撃させる。そのまま倒れないようにしがみ付いたのは、もちろん目の前にある俺の頭で。
えーっと、俺は今、天使の胸の中に抱かれているってことでおk? うわぁ、息を吸うだけで、鼻の中いっぱいにめちゃくちゃいい匂いが広がるぅ……。麻薬のようなその香りに魅せられて、思わず俺の手が優太きゅんの肢体を抱き締めようとした、その時。
「……っび、びっくりしたぁぁ……青島くん、ごめんね! 思いっきり抱きついちゃった……」
「ぅ……いや、平気だ。乙成は怪我してないか?」
「うん、大丈夫。ありがとう」
優太きゅんの方が少しはやく正気に戻って、俺の頭からパッと腕を外してしまった。チッ。
少しだけ距離の離れた俺と優太きゅんの身体。それでも依然近いのは変わりがなくて。何故だか俺の方をじーっと見ながら、脚の間から一切動こうとしない。まずいな、さっき兆しかけたちんこが未だ落ち着きを取り戻していないのだ。こんな股を開いた格好をしていたら、膨らんだ股間に気付かれるかも。優太きゅんにそれがバレてしまったら……きっと嫌われてしまう。
「悪い、乙成。大丈夫そうならそろそろ……」
「あっそうだよね。ごめ……」
ちょっとだけ格好つけながら、そう言って優太きゅんの身体を優しく遠ざけようとしたんだ。誓ってそれ以上のことをするつもりなんてなかった。
だけど、俺の深層心理がそうさせたのか、はたまた神様の悪戯か。俺は伸ばした手の指先で、なんだかコリッとした芯のあるものを、ピンポイントで押し込んでしまったのだ。
「ひぁんっ♡」
「……っ!」
その瞬間、優太きゅんの口から飛び出てきたのは、喘ぎ声といっても過言ではないくらい、とんでもなくえっちな声でした。
ありがとうございます。完全に勃起しました。
「い、今のは、違うから……っ!」
そう言う優太きゅんの声は少し涙声で。多分、今その顔を振り返ったら、頬を真っ赤に染めた死ぬほど可愛い優太きゅんのご尊顔が拝めるんだろうなぁ。でも無理。そんなの見ちゃったら、俺は絶対ノータッチ射精する。イく自信しかない。
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