乙ゲーヒロインの隣人って、普通はお助けキャラなんじゃないの?

つむぎみか

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5月

秘密の撮影会!かくれて ※浅黄

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 俺は着替えの時にどうやって着けるのかすら分からなかったというのに、こんなに簡単に外されてしまうのか。手馴れたその様子が憎らしい。

「優ちゃんの乳首、前に見たときよりもぷっくりしている気がするんだけど、気のせい?」

 まさか、黒瀬や赤塚に弄り回されたことで、乙成くんの乳首が進化を遂げてしまったというのだろうか!?そ、そんなに変わっていないと思っていたんだけど、傍目に見て分かるほどなのか……。
 ていうか、浅黄に乳首見られるタイミングなんてあったっけ?

「優ちゃん、イケナイこと、してないよね?」
「んぁっ! し、してないっ……してないよぉ」

 してるんじゃなくて、されてるんです!
 俺が嫌と言えないような状況に追い込んで、言質をとってから連日のように弄りまくるバイト仲間と、可愛い後輩がトラウマ克服の為にと言いながら、俺の乳首を立派な性感帯へと育ててくるんです!

 そう、俺の乳首はもはや、小さな刺激でも十分に快感を拾う器官になってしまったのだ。
 だからそんな風にくりくり捏ね回すのはやめてくれーーー!

「どんどん硬くなって……やらしいなぁ。随分気持ちよさそうな顔してるけど」
「だ、め……、僕、そこ触れると……」
「ん? 触られると、どうなるの?」
「やだぁ、弄らないでよぉ……」

(こんなの、勃っちゃう……!)

 むしろ、もうすでに勃起していると思う。それはもう、誤魔化しようもないほどに。
 せめてもの救いは、スカートを履いていることで、その膨らみが分かりづらいということだけだ。しかし逆に、女性物のパンツに締め付けられて居心地の悪さを感じた俺は、無意識の内にもじもじと腰を揺らめかせてしまい、浅黄にその存在を伝えてしまう。

「優ちゃん、ちんこ勃っちゃった? ああ、我慢汁もちょっと零れてるね」
「あうっ……!」

 スリットの合間から差し込まれた浅黄の手は、スカートの下で探るように俺の陰茎を揉みこんでいく。

「小さいパンツから飛び出しちゃって、苦しそうだね。ちょっと見せてよ」
「あっ、だ、だめ……!」

 浅黄を止めるために伸ばされた手は、目的を果たせず空振りに終わり、浅黄はスカートの前面をたくし上げてしまう。

「かぁーわいい……、女の子の格好で、乳首弄られて気持ちよくなっちゃうなんて。ちんこまで勃てて、優ちゃんは変態さんだね……?」
「~~~っ、ひ、ひどぃ……っ」

 確かに俺もそう思うけれども!そんな直球ストレートで言わなくなって良いじゃないか。悔しさと恥ずかしさ、いろいろな感情がごちゃ混ぜになって、乙成くんの涙腺が崩壊する。
 はらはらと流れる涙を鏡越しに見て、それでもなお、浅黄は愉しそうに笑う。

「変態な優ちゃんも可愛くて好きだよ。俺は彼氏だから、気持ちよくしちゃった責任取るね」
「っあ! んっ、ん……、あぁっ……!」
「ふふ、優ちゃん。そんなに腰振っちゃって。たまんないな。こんなところ、誰かに見られちゃったら大変だよ」

 言われている内容はとんでもないものなのだが、その手が与える快感に俺の脳はどんどんと麻痺していく。

ぐちゅっ、ぐちゅ、ずちゅんっ

(気持ちいい、気持ちいい……。このまま全部出しちゃいたい……っ)

 ゆっくりと動かされる熱い手のひらから生み出された、痺れるような快楽を追って、自然と腰が揺らめいてしまう。はっ、はっ、と短い呼吸を繰り返しながら、目を瞑ってその心地いい感覚を追った。
 ゆるゆると自分でも腰を振っていると、後ろの方に硬いものが当たる感触がする。

「……ねぇ、俺も、気持ちよくしてくれる……?」
「……ん………っ」

 囁くように耳元で告げると、浅黄はもはやパンツとしての機能を果たしていない俺の下肢に纏わり付くそれを、ゆっくりと膝下まで下げると、俺の片手を鏡に付くように促した。もう片方の手に、前でたくし上げられていたスカートを握らせると、自分は俺の尻を丸出しにするように、スカートの後方を捲っていく。あんなに可愛かったワンピースは、もはやただ腰に巻きつくだけの黒い布と化していた。

(……ぼくは、またこんな……どうして…逃げられないんだろう……)

 その手を振りほどいて、逃げることだって出来るはずなのに。なぜか俺は、浅黄が自分の衣服を寛げていくところを感受して、ただ眺めているのだった。

「今日は、準備が足りないから。ここはお預けかな」
「っあん!」

 そういって、俺の後孔を指でつんと突く浅黄。急に訪れた刺激に、思わぬ声が出てしまった。浅黄は浅黄で、俺の出した思わぬ嬌声に少しだけ目を見開くと、俺の陰茎が出した先走りで、充分に濡れた人差し指をわずかにそこに挿し入れてくる。

「あ……っ、だ、だめ……」

 黒瀬とのセックス以降、自分では極力触れないようにしていた後孔に、再び他人の手がかかる。

「優ちゃん、なんかここ柔らかい気がするんだけど……こういうもんなのか……?」

 つぷりと差し込んだ指の先端を、ぐりぐりとほじくるようにして動かす浅黄。その動きによって、忘れかけていたあの夜の快感を、俺の身体は貪欲に思い出していた。

「やだ、指……ぬいて……っ」



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