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4月
女神さまによる評価
しおりを挟む「それで、お洋服買ってお茶した後に、お家へのお土産を買ってもらって帰ってきたとぉ」
「うん! 楽しかったぁ~あ、これが今日買ったやつで、こっちがお土産だよ。小包装になってるから、ミユにもあげるね」
家に帰ってくると、ずっと見張っていたのか? と疑うくらい丁度のタイミングで、ミユが我が家に押しかけてきた。
「攻略対象達の恋愛観リミッターを解放したのは昨日からなのに~。素晴らしいまでのスピード感ですねぇ。お助けキャラの特性上、好感度の上がり幅が初期値から高いってことなんでしょうか~?」
なるほど? っていうことは、今は嫌われてるっぽいクラスメイト達も、頑張って話しかけ続けたら仲良くなれるのかな。できれば詳しく設定を聞きたいけど、あまり突っ込んだことを確認しすぎると、俺が女の子を狙ってるとミユにバレるかもだよな。そうなったら絶対邪魔されるから、藪蛇をつつかないように黙っておくことにする。
「そういえば、優くんとして初めて行った学校はいかがでしたかぁ?」
「うーん。初めてなんだけど、初めてじゃないというか……記憶の中の乙成くんが無意識でフォローしてくれているから、特に問題は無かったと思うよ」
「それならよかったです~♡ ちなみに特性が原因で初期値の好感度が高くなるのは、どうしようもない仕様みたいなんですが、全部MAXの状態で始めたら面白くないですから。そこはちゃんと友達として始まるように設定済みですよぉ~」
お、それは安心ポイントだな。
最初から攻略対象(男)の好感度がMAX状態だったら詰みゲーすぎる。引きこもりになる道しかない。
「通常の乙女ゲーム同様に、攻略対象との出会いやそこからの関係性をどのように変えていくかは、やり方もスピードも、全て優くん次第ですぅ」
うん、そうだよな。分かっている。
だからこそ、俺はそのシステムを利用して、俺なりのハッピーエンドを目指していくつもりだ。
「既に出会っている攻略対象もいますが、たくさんの属性を付けたお薦めの人物が山ほどいますから~♡ 是非そのままの優くんで突き進んでくださぁい」
(うう……ミユの笑顔が胸に刺さる……)
「目指せ! BLハーレムエンド♡ 今日の優くんを見て、絶対叶えられるって確信しましたよぉ。頑張りましょうね~」
「どこで?! 絶っ対、嫌だからね!!!!」
今日の俺の頑張りを見て、どうしてそう思うんだ?! これ以上にないほど順調な出だしだったとおもうけど?!
悪いな、ミユ。俺はこれからも突き進んで行くけど、それはイケメンハーレムのためじゃない。どうか女の子にモテるために頑張らせてくれ。彼女が出来た暁にはなんでも奢るから、許してほしい。
男だらけのハーレムエンドとか、死んでもごめんだ。
断固拒否させていただきます!
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