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11.【5日目】※
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【5日目】
何か幸せな夢を見た気がしながら、目が覚めたのは良いのだが…。
(すごい…ムラムラする…。)
正直、僕はそこまで性欲は強くない。
はずだ。
大人の恋愛小説を読んで、それを自分に置き換えてキュンキュンして満足したり。
耐えきれず1人でする時も、1回出せばスンって熱が引いて、数日間はしなくても全然平気だったし。
うちの星では、男同士の作品が禁じられているので、そういう意味でも、実際のところネットで少し齧った知識からしかイメージができない。
それが、だ。
一昨日のあいつのせいで、昨日もやたらムラムラして仕方がなかった。
カランのいる間は、おくびにも出さないようにしていたが。
(今日はもう部屋まで来ないよな?)
まだ支度するまで時間あるし、1回スッキリしておけば…。
ベッドの中でモゾモゾと下肢に手を伸ばし、横になったままゆっくりと扱く。
「ん、ぅん…ん」
ゆるゆると立ち上がるそれに、だんだんと勢いをつけてみる。
が、しかし。
(え、待って…。気持ち良いけど、あの気持ち良さじゃない。このままだとイけないんじゃ…?)
頑張ってみるも、中途半端なまま最高潮まで程遠い…。
しかも、そこよりも中の部分をどうにかしたくてたまらなくなってしまった。
あの時されたみたいな、あの感覚を思い出してしまって、どんどん気持ちがそちらに集中してしまう。
どうしよう…。
でもこれじゃあ、スッキリどころか益々モヤモヤしたままになってしまう!
(ちょっと、自分で弄ってみようかな…。)
そう思ったら止まらなかった。
下履きを脱いで、座った状態になる。
自分の唾液を指につけて。
なぜか躊躇う気持ちもなかった。
早くあの時みたいに中で感じたくて…。
つぷり
「っあ!」
特に抵抗することもなく、逆に、まるで自分の指を招き入れるように入り口が、内壁が、蠢いていた。
自分の中を感じながら。
自分の指を感じながら。
入りやすいように体勢を変えて足を広げ、背を丸めた。
どんどんと指が吸い込まれていく。
「んああっ!」
腹側の弱い部分に触れ、ビリビリとした快感が走って喉が反る。
(こ、ここだ…。)
ゆっくりとそこを押し上げながら指を動かすと、気持ち良すぎて内腿が震えた。
何も考えないままに、指を2本に増やして動きを激しくしていく。
ず、ずちゅ、ちゅ、ぐち
まるで中が濡れ出したかのように滑りが良くなってきた。
(あ、あと、もう、ちょい…ッ!)
ジュ、グチュ、チュ、グチュグチュ
手が激しく動き、卑猥な水音が止まらない。
この後は、もう昂りの先を目指し、ただただ貪欲に快楽を追いかける。
「ァっ、~~ーーーっ!」
頭の中で白く弾けて目の前がチカチカした。
あっという間に高みにのぼり、果ててしまったのだ。
その後に、トロトロと雄の先端から白いものがこぼれているのを感じた。
はぁ はぁ はぁ はぁ
(き、気持ちよかった…。
ぼ、僕…もう後ろじゃないと、本当にイけないかも…。)
息がだんだん整ってくると意識が戻ってくる。
自分の身体の変わりように驚きを隠せないでいた。
けれど、この気持ち良さをきっと忘れられない。
またきっとしたくなる。
覚えてしまった快感を追いかけて…。
<ポワン…ポワン…>
『ネモ、起きているか?』
突然のインターホンの音と、カランの美声に飛び起きた。
「は、はい!起きてます!今、その、着替えてて…」
咄嗟の事で、何とか中に入ってこれないように嘘をついた。
甘い余韻が綺麗に吹っ飛び、急いで飛び散ったものを片付ける。
『ああ、元気そうな声で良かった。一緒に朝食へ行こうかと思ってね。急がなくて良い。部屋の前で待っているよ。』
そう言って通信が切れた。
こちらから開錠しないと入れはしないが、冷や汗が出てしまうくらいには焦ってしまった。
兎に角、手を洗って身体の汗をタオルで拭き、すぐに着替えて部屋を出た。
「お、お待たせしてすみません!おはようございます。」
「急かしたようですまないな。体調はどうだ?」
カランの眉が困ったように寄り、心配そうに僕を見る。
そんな顔もイケメン過ぎる…!
朝から素晴らしい造形美に感動しながら、背筋を伸ばして彼に答えた。
「おかげさまで良く眠れましたし、元気になりました。ありがとうございます。」
「うむ。顔色も良さそうで安心した。では、食堂へ行こうか。」
彼に先導されながら歩くと、本当に彼の直属の配下になったようで少し気分が昂った。後ろ姿もイケメンだ。広い背中をじっと見ていると、抱きつきたい衝動に駆られる。ああ、素敵だな…と乙女の心境になりつつ、彼と楽しく会話しながら食堂へ向かうのだった。
何か幸せな夢を見た気がしながら、目が覚めたのは良いのだが…。
(すごい…ムラムラする…。)
正直、僕はそこまで性欲は強くない。
はずだ。
大人の恋愛小説を読んで、それを自分に置き換えてキュンキュンして満足したり。
耐えきれず1人でする時も、1回出せばスンって熱が引いて、数日間はしなくても全然平気だったし。
うちの星では、男同士の作品が禁じられているので、そういう意味でも、実際のところネットで少し齧った知識からしかイメージができない。
それが、だ。
一昨日のあいつのせいで、昨日もやたらムラムラして仕方がなかった。
カランのいる間は、おくびにも出さないようにしていたが。
(今日はもう部屋まで来ないよな?)
まだ支度するまで時間あるし、1回スッキリしておけば…。
ベッドの中でモゾモゾと下肢に手を伸ばし、横になったままゆっくりと扱く。
「ん、ぅん…ん」
ゆるゆると立ち上がるそれに、だんだんと勢いをつけてみる。
が、しかし。
(え、待って…。気持ち良いけど、あの気持ち良さじゃない。このままだとイけないんじゃ…?)
頑張ってみるも、中途半端なまま最高潮まで程遠い…。
しかも、そこよりも中の部分をどうにかしたくてたまらなくなってしまった。
あの時されたみたいな、あの感覚を思い出してしまって、どんどん気持ちがそちらに集中してしまう。
どうしよう…。
でもこれじゃあ、スッキリどころか益々モヤモヤしたままになってしまう!
(ちょっと、自分で弄ってみようかな…。)
そう思ったら止まらなかった。
下履きを脱いで、座った状態になる。
自分の唾液を指につけて。
なぜか躊躇う気持ちもなかった。
早くあの時みたいに中で感じたくて…。
つぷり
「っあ!」
特に抵抗することもなく、逆に、まるで自分の指を招き入れるように入り口が、内壁が、蠢いていた。
自分の中を感じながら。
自分の指を感じながら。
入りやすいように体勢を変えて足を広げ、背を丸めた。
どんどんと指が吸い込まれていく。
「んああっ!」
腹側の弱い部分に触れ、ビリビリとした快感が走って喉が反る。
(こ、ここだ…。)
ゆっくりとそこを押し上げながら指を動かすと、気持ち良すぎて内腿が震えた。
何も考えないままに、指を2本に増やして動きを激しくしていく。
ず、ずちゅ、ちゅ、ぐち
まるで中が濡れ出したかのように滑りが良くなってきた。
(あ、あと、もう、ちょい…ッ!)
ジュ、グチュ、チュ、グチュグチュ
手が激しく動き、卑猥な水音が止まらない。
この後は、もう昂りの先を目指し、ただただ貪欲に快楽を追いかける。
「ァっ、~~ーーーっ!」
頭の中で白く弾けて目の前がチカチカした。
あっという間に高みにのぼり、果ててしまったのだ。
その後に、トロトロと雄の先端から白いものがこぼれているのを感じた。
はぁ はぁ はぁ はぁ
(き、気持ちよかった…。
ぼ、僕…もう後ろじゃないと、本当にイけないかも…。)
息がだんだん整ってくると意識が戻ってくる。
自分の身体の変わりように驚きを隠せないでいた。
けれど、この気持ち良さをきっと忘れられない。
またきっとしたくなる。
覚えてしまった快感を追いかけて…。
<ポワン…ポワン…>
『ネモ、起きているか?』
突然のインターホンの音と、カランの美声に飛び起きた。
「は、はい!起きてます!今、その、着替えてて…」
咄嗟の事で、何とか中に入ってこれないように嘘をついた。
甘い余韻が綺麗に吹っ飛び、急いで飛び散ったものを片付ける。
『ああ、元気そうな声で良かった。一緒に朝食へ行こうかと思ってね。急がなくて良い。部屋の前で待っているよ。』
そう言って通信が切れた。
こちらから開錠しないと入れはしないが、冷や汗が出てしまうくらいには焦ってしまった。
兎に角、手を洗って身体の汗をタオルで拭き、すぐに着替えて部屋を出た。
「お、お待たせしてすみません!おはようございます。」
「急かしたようですまないな。体調はどうだ?」
カランの眉が困ったように寄り、心配そうに僕を見る。
そんな顔もイケメン過ぎる…!
朝から素晴らしい造形美に感動しながら、背筋を伸ばして彼に答えた。
「おかげさまで良く眠れましたし、元気になりました。ありがとうございます。」
「うむ。顔色も良さそうで安心した。では、食堂へ行こうか。」
彼に先導されながら歩くと、本当に彼の直属の配下になったようで少し気分が昂った。後ろ姿もイケメンだ。広い背中をじっと見ていると、抱きつきたい衝動に駆られる。ああ、素敵だな…と乙女の心境になりつつ、彼と楽しく会話しながら食堂へ向かうのだった。
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