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第一章 恩人

初クエスト

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ミリさんがゼシカ嬢の機嫌を治したあとドッグタグができるまで少しかかるようなので昼食をとることにした。

ギルド内に食堂があるのでそこで食べることに

ここは定食スタイルなのでサッと頼んで席に座る。一番混む時間より一時間ほど遅いので席は空いている方だ。それでも多くの冒険者が食事をとっている。

「では、「いただきます。」」

私が頼んだのはAタイプ、あっさり系がメインでパンとスープにサラダ、ハムとスクランブルエッグの5品だ。
ゼシカ嬢は見た目とは裏腹にDタイプのガッツリ系だ、内容は肉料理が4品だ。にしてもゼシカ嬢は美味しそうに食べるな。そう思いゼシカ嬢を見ていると

「どうしたのジス?顔に何かついてる?」
「いや何も、ただゼシカ嬢が食べている姿がかわいいと思っただけだ」
「か、かわっ、か、かわいい!?」

そう言うとゼシカ嬢の顔が赤に染っていき俯いてしまった

「どうした?」
「い、いぇ、なんでもないです…」

手で顔を覆いながらそんなことを言う
まぁ原因は私がかわいいと言ったからだろう。
実際そうなのだから何も恥じることはないと思うのだがそれも乙女心というやつだろう。
そんなことを考えながら数分後に食事を終えゼシカ嬢の調子も元に戻った。

「そろそろドッグタグが完成していると思うからミリさんのとこに行こう」
「ああ」

カウンターの方へ行く前に食堂のおばちゃんに声をかけ

「美味しかったです」

と伝えると

「あんたも頑張りなよ!」

と言ってくれた。

カウンターへ移動するとミリさんが奥の方から出てきた
「はいジスさん、こちらが無星のドッグタグとなります」

そう言われて渡された銀色のドッグタグを受け取る。裏面には自分の名前、ジス・フィーナスと彫ってあった。

「こちらは身分証にもなりますので無くさないようお願いします。仮になくした場合は、弁償代として銀貨3枚をいただきますので。」

ちなみにゼシカ嬢のドッグタグは金色で表には★が一つ、裏にはゼシカ・フィーナス文字が彫られている

銀色は☆、金色は★ランクと分けられているようだ

「クエストを受ける際はあちらのボードからクエストを選びこちらへもってきてください」

ミリさんが示した方を見ると壁にボードが掛かっておりそこにたくさんの張り紙がある。
おそらく全てクエストだろう。その前にはボードをじっくりと見ているゼシカ嬢の姿が。

「あと、クエストは一定のランク以上でないと受けれないものもありますのでご注意を。またなにか困ったことがあれば声をおかけください」

わかったと返事をしゼシカ嬢のところへ向かう

「ゼシカ嬢、何してるんだ?」
「ジスが受けれるクエストを探してるのだけれど…よいしょっと」

ゼシカ嬢はジャンプをして一枚のクエストを取る。

「ジス、こんなのどう?」



***
数十分後
私達はグィーネの森の入口付近に来ていた
ゼシカ嬢は私に勧めてきたクエストは薬草の採取だ。
このクエストはほとんどの冒険者が通る道らしくゼシカ嬢も新米のころこのクエストを受けていたらしい。

「あった、これがポーションの原料になるフール草でこっちが解毒剤の原料のカジル草ね」
「なるほど」

初心者でも見つけることは出来そうだが注意深く探さないと見逃しそうだ。

それから一時間後

「いっぱい取れたね」

二人の目の前には籠三つ分のフール草とカジル草が。割合は6:4程だろう

私は籠一つ分だがゼシカ嬢は二つ分も取ってきた
流石はゼシカ嬢だ、これが経験の差なのだろう

「すごいな、こんなに多くとってくるなんて」
「ふふ、こういう採取系のクエストは得意だよ」

クエストも達成したので街へ戻るのだが運ぶのが大変そうだ。
まぁ背負って持っていくしかないのだが

「私が全て持とう」
「え、そんなの悪いよ。私も一つくらい持つよ」
「だがこれは私のクエスト、それにどちらかはいつでも戦えるようにしておいた方がいいだろう。」
「うーん、そっか。わかった、じゃぁジスに任せるよ。私がしっかり護衛するね」
「あぁ、頼りにしている」

そう言って二人は街へと戻って行った









お待たせ致しました
初クエストのシーンが僅かというタイトル詐欺

ゼシカちゃんがかわいいと言われ照れるシーン…想像したらなんかかわいかったです(自己満)

アドバイスや感想などいただけるとモチベーションアップになります。
更新が早まるかも(笑)
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感想 2

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