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第一章 恩人
ウォルフェア
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スキル【鎧纏】初めて使ったが上手くいったようだ。それにしても…
「軽いな…」
フルフェイスアーマーであるのにも関わらずすごく軽いのだ
「しかしこれだけ軽いと耐久性が心配だな…」
そう言うと腕を身体の前に出し刀を思いっきり振り下ろした
金属と金属の触れ合う音が響く、そして鎧は
「すごいな…まさか傷ひとつつかないとは」
そんな感想を漏らしていると、ゴブリンロードが雄叫びを上げこちらに突っ込んでくる
「ギャアアァァァァ!」
ジスは刀を仕舞い柄に手をかける
目を瞑りゴブリンロードに集中する
「ジス!?どうしたの!?」
ゼシカ嬢が心配するのも無理はない
戦闘中に視界を遮断するのは隙を見せることと同じことなのだから
それでもジスは動かない
そしてゴブリンロードの攻撃が目の前まで迫った時ジスは目をカッと見開き目にも留まらぬ速さでゴブリンロードの横を刀を振りながら通り過ぎる
一瞬の間がありゴブリンロードは真っ二つになりながら地面に倒れた
「え…?」
キョトンとしながら目をぱちくりさせるゼシカ嬢
「ん?どうした」
声を掛けられ我に返ったのかハッとするゼシカ嬢
「ス、スゴいよジス!まさか一人でゴブリンロードに勝っちゃうなんて。しかも一撃、ジスって本当に戦ったことないの?」
「本当だ、あれが初めてだ」
そう言いながら鎧纏を解除すると鎧は赤黒い煙になって四方八方に散って消えていった
「それも不思議だよね、急に鎧を着てるんだもん、ジスって…何者なの?」
「さぁな」
ジスはそう言うと死んだゴブリンの前で手を合わせる
「何してるの?」
「ゴブリンを弔っている」
「え?魔物を弔う?どうして?」
「魔物も人族と一緒で生きているだけ。人族や他の動物を襲うのは生きるため仕方ないことだ。善も悪もないものだと思うから死者を弔うことは必要だと感じている」
「ふーん、なんだかジスらしいね」
「変だとは思わないのか?」
「変わってるなとは思うけど私はそう言う考え方があってもいいんじゃないかなって思うよ」
「そうか」
「あ、でも他の冒険者の前で言うのは辞めといた方がいいよ。私はジスらしいって思うけど他の人からは変な目で見られると思うから」
「肝に銘じておく、それより腹が減ったな」
「だったら…じゃーん!サンドイッチを作ってきたよ」
食事をとるためこの場所から少し離れた場所へ移動する
丁度よい木陰があったのでそこに座り込むとゼシカ嬢がサンドイッチを渡してきたのでそれを口に運ぶ
一口食べれば、レタスのシャキシャキする音とトマトの甘さとハムの旨みが口に広がる
「うん、美味しい」
「ほんと!?良かった」
ゼシカ嬢は微笑みながらそう言った
やはりゼシカ嬢の笑顔は癒されるな
***
そんなこんなで数時間経ち
無事ウォルフェアに着いた
道中魔物に襲われたりしたが私達の敵ではなかった
む、どうやら街へ入るには通行料がいるらしいな。十人ほどの列ができているがこの列は多分それだろう
「やっと着いたな」
「はい。あ、そうだ。ジスは身分を証明できるものって…」
「持ってないな」
「デスヨネー、私はギルドのドッグタグがあるので通行料が免除されますがジスは料金が発生しますから私のお金を使ってください」
と言いゼシカ嬢は銀貨を一枚渡してきた
銀貨一枚は銅貨十枚分の価値である
他にも金貨なんかもある
まとめると
銅貨10枚 → 銀貨1枚
銀貨10枚 → 金貨1枚
金貨100枚 → 白金貨1枚
白金貨だがほとんど市場に出回ることのない硬貨だそうだ
所有しているのは王族だけとか
まぁそこら辺は気にしなくていいだろう
そうこうしているうちに私達の番が回ってきた
兵士が質問を行っているようだな
「よし、次の者」
そう言われたので兵士の前に移動すると
「ゼシカさんじゃないですか」
「こんにちは」
どうやらゼシカ嬢はこの街では有名らしい
「それで…そちらの方は?」
「ジスだ、冒険者登録をしにきた」
「ゼシカさんの知り合いですか?」
「そうだよ、訳あって一緒に来たんだ」
「なるほど、では身分証をお持ちでないということで銀貨一枚を頂戴します」
「わかった」
そう言って銀貨を渡す
「確かに」
そして
「ようこそ、ウォルフェアへ」
お待たせ致しました
5日ほど空いてしまったので一日二本、頑張ってあげようと思います
お楽しみに(笑)
アドバイス、感想などして頂くと励みになります
「軽いな…」
フルフェイスアーマーであるのにも関わらずすごく軽いのだ
「しかしこれだけ軽いと耐久性が心配だな…」
そう言うと腕を身体の前に出し刀を思いっきり振り下ろした
金属と金属の触れ合う音が響く、そして鎧は
「すごいな…まさか傷ひとつつかないとは」
そんな感想を漏らしていると、ゴブリンロードが雄叫びを上げこちらに突っ込んでくる
「ギャアアァァァァ!」
ジスは刀を仕舞い柄に手をかける
目を瞑りゴブリンロードに集中する
「ジス!?どうしたの!?」
ゼシカ嬢が心配するのも無理はない
戦闘中に視界を遮断するのは隙を見せることと同じことなのだから
それでもジスは動かない
そしてゴブリンロードの攻撃が目の前まで迫った時ジスは目をカッと見開き目にも留まらぬ速さでゴブリンロードの横を刀を振りながら通り過ぎる
一瞬の間がありゴブリンロードは真っ二つになりながら地面に倒れた
「え…?」
キョトンとしながら目をぱちくりさせるゼシカ嬢
「ん?どうした」
声を掛けられ我に返ったのかハッとするゼシカ嬢
「ス、スゴいよジス!まさか一人でゴブリンロードに勝っちゃうなんて。しかも一撃、ジスって本当に戦ったことないの?」
「本当だ、あれが初めてだ」
そう言いながら鎧纏を解除すると鎧は赤黒い煙になって四方八方に散って消えていった
「それも不思議だよね、急に鎧を着てるんだもん、ジスって…何者なの?」
「さぁな」
ジスはそう言うと死んだゴブリンの前で手を合わせる
「何してるの?」
「ゴブリンを弔っている」
「え?魔物を弔う?どうして?」
「魔物も人族と一緒で生きているだけ。人族や他の動物を襲うのは生きるため仕方ないことだ。善も悪もないものだと思うから死者を弔うことは必要だと感じている」
「ふーん、なんだかジスらしいね」
「変だとは思わないのか?」
「変わってるなとは思うけど私はそう言う考え方があってもいいんじゃないかなって思うよ」
「そうか」
「あ、でも他の冒険者の前で言うのは辞めといた方がいいよ。私はジスらしいって思うけど他の人からは変な目で見られると思うから」
「肝に銘じておく、それより腹が減ったな」
「だったら…じゃーん!サンドイッチを作ってきたよ」
食事をとるためこの場所から少し離れた場所へ移動する
丁度よい木陰があったのでそこに座り込むとゼシカ嬢がサンドイッチを渡してきたのでそれを口に運ぶ
一口食べれば、レタスのシャキシャキする音とトマトの甘さとハムの旨みが口に広がる
「うん、美味しい」
「ほんと!?良かった」
ゼシカ嬢は微笑みながらそう言った
やはりゼシカ嬢の笑顔は癒されるな
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そんなこんなで数時間経ち
無事ウォルフェアに着いた
道中魔物に襲われたりしたが私達の敵ではなかった
む、どうやら街へ入るには通行料がいるらしいな。十人ほどの列ができているがこの列は多分それだろう
「やっと着いたな」
「はい。あ、そうだ。ジスは身分を証明できるものって…」
「持ってないな」
「デスヨネー、私はギルドのドッグタグがあるので通行料が免除されますがジスは料金が発生しますから私のお金を使ってください」
と言いゼシカ嬢は銀貨を一枚渡してきた
銀貨一枚は銅貨十枚分の価値である
他にも金貨なんかもある
まとめると
銅貨10枚 → 銀貨1枚
銀貨10枚 → 金貨1枚
金貨100枚 → 白金貨1枚
白金貨だがほとんど市場に出回ることのない硬貨だそうだ
所有しているのは王族だけとか
まぁそこら辺は気にしなくていいだろう
そうこうしているうちに私達の番が回ってきた
兵士が質問を行っているようだな
「よし、次の者」
そう言われたので兵士の前に移動すると
「ゼシカさんじゃないですか」
「こんにちは」
どうやらゼシカ嬢はこの街では有名らしい
「それで…そちらの方は?」
「ジスだ、冒険者登録をしにきた」
「ゼシカさんの知り合いですか?」
「そうだよ、訳あって一緒に来たんだ」
「なるほど、では身分証をお持ちでないということで銀貨一枚を頂戴します」
「わかった」
そう言って銀貨を渡す
「確かに」
そして
「ようこそ、ウォルフェアへ」
お待たせ致しました
5日ほど空いてしまったので一日二本、頑張ってあげようと思います
お楽しみに(笑)
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