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23 はじまり②☆

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 私がジョルジュにまたがると、正面から彼に抱きしめられ、何度も口付けを交わした。

 やっと少し気がしずまったジョルジュと見つめ合う。



「ニコラスと……いつもあんなふうに、シテるのか?」

「え……あの……」



 不意に聞かれて口籠くちごもってしまった。

 気まずい空気になる前に何か言わないと……。



「い、いつもじゃ……」

「でも、昨日が初めてじゃないんだろ?」

「ジョルジュ……?」

「いや、そんなことはいいんだ。そうじゃなくて……ああされるのは……気持ち良いのか?」



 そこまで聞いて、ジョルジュが何を言ってるのか理解した。

 昨日ニコラスにされた秘所を──もっと言えば、陰核いんかくを舐められた……その感想を聞かれているんだ。



 私は恥ずかしさと後ろめたさで答えられなくなった。



 ジョルジュには言えない。

 もの凄く気持ち良いだなんて……。



 ジョルジュから言われたのは、ニコラスから子種をもらうことで……。

 いくらニコラスが許可をもらったとは言っても、それを私は知らないはずなのだから。




 神殿でも認めていないような異教徒の閨事ねやごとをして、それが今まで感じたことがないくらい気持ちいいって、そんなの言えるわけない!



「……気持ち……良かったんだね?」



 あぁ。

 でも、何にも言わなくてもあれを見てしまえば分かってしまうわよね。



「あの……す、少し……」



 彼の目を見れず、俯いてそう言うのが精一杯だった。



「私にも……できるだろうか?」

「え?」

「レティーを……気持ち良くさせたい……」



 何を言われたか、理解に時間がかかった。



「ジョルジュ……」



 嬉しくて思わず自分から口付けてしまう。

 彼もそれに応えてくれて、そして腰を持って私を誘導する。

 どうしたいのか分からない私は、それでも彼のする通りに従った。

 クッションを取り払い横たわったジョルジュの枕元に膝立ちしていた私に。



「ここに手を……」

「ちょ、ちょっと……ジョルジュ……」



 あれよあれよとしてる間に、私は膝立ちで彼の頭を跨ぎ、スカートの中に彼はスッポリと入ってしまった。

 ドレスは半ば脱げていて、かろうじて腰に引っ掛かっている状態。

 自分の淫らな格好に頭が沸騰する。



「レティーは、キスが好きだね」



 そう言うジョルジュはドロアーズの股の割れ目をかき分けて、あっさりと私の感じる場所に指を伸ばす。



「あっ!」

「もう、びしょびしょだ……」

「だって……」

「キスだけでもこんなになるから、今までは触らないでいたんだけど。やっぱりもっとイジるべきだったんだね」

「え? あぁ? やぁ……」



 そっと触れられ、撫でられて……そして溝をなぞられた。

 ほとんど初めてアソコを夫にイジられて、感じたことのない快感が走る。

 でも、一番感じる突起は触ってもらえていない。

 私は無意識のうちに腰を動かして彼の指を追いかけていた。



「レティー、ここ?」

「ひゃあ!」



 いきなり陰核いんかくを突かれた。

 私の反応がお気に召したのか、グリグリ押したりそっと触ったりするから、震えが来て足がカクカクして徐々に腰が落ちていく。

 するとそれを待っていたかのように、ヌルッとしたものでなぞられた。



「やっ……舐めっ……あぁ……」



 声を上げてしまったら、それが合図だったかのように、ぺろぺろニュチャニュチャと舐め回して来て……。



「ジョルジュ?」

「あぁ、本当だ。レティーの味がする」

「な、何を……あん!」

「すごく美味しいよ」

「やだぁ……そんなわけ……」

「ニコラスだけなんて、ズルい……」



 まさかそんなこと言われるなんて思ってなくて、でもなんだか嬉しくて……そして感じてしまう。

 アソコがキュンキュンしてるのが分かって恥ずかしい。

 でも。

 気持ちいい……。



「あ、あ、あぁ……ジョルジュ……そこは……はぁぁ……」

「ここが良い?」

「……いい……いいの……でも……そんなにしたら……」

「そんなに……したら? ……ダメなのかい?」

「あっ……やぁぁ……しゃべっちゃ……だめぇ……」

「どうして?」

「感じちゃう……から……」

「いいよ……もっと感じて……」

「えぇ……だって……い、イッちゃう……」

「イッていいよ。ほら……」

「あ、あ、ダメ……あぁぁぁ……!」



 私は初めて、夫にイカされた。

 ベッドのヘッドボードにもたれかかり肩で息をする私に、スカートをかき分けて顔を出したジョルジュは満面の笑みを見せる。



「……イッたんだね?」

「ジョルジュの……ばかっ……」

「スゴい、首まで真っ赤だ……」




 羞恥を耐えてるのにそんなこと言われて、余計に恥ずかしくって顔が上げられない。

 固まってる私をジョルジュは優しく引き寄せ、強く抱きしめる。

 ズルズルとしゃがみ込んだ私の足に、熱い何かが当たった。

 何気なく目を遣れば、彼の股間がテントを張っていて……。

 そっと手で触れたら、ビクンと動いた。

 

「これ……」

「レティー、夜まで待てそうにない」



 熱のこもった深緑の瞳で見詰められ、頷く以外できない。

 それに私も。

 ジョルジュに抱いて欲しかったから……。

 私の手はそっと、彼の下穿したばきの腰紐を解いていったのだった。


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