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10 お見送り③★

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 いきなり突き入れられた人より長いニコラスの肉棒。

 快感と苦しさが一度に押し寄せた。

 待ちわびたモノが最奥に到達して、それを逃がすまいと私の腟内なかが彼を締め付け離さない。



「あぁ……何度しても、レティシアのココはキツキツだね。気持ちイイよ」

「ニコラス……動いて? いっぱい、突いて?」

「あぁもぉ。そんなこと言ったら、加減できなくなるよ? ……でもダメだ。もう、私も動きたい」



 ニコラスほ私の両脇に手を付くと、大きくスライドさせてからガンと突き入れた。

 腹の奥に響く鈍い快感が私をダメにする。

 何度か繰り返している内に、ニコラスは抑えが効かなくなってきたようで、ドンドン速度が速くなる。

 やがて肉を打つパンパンという音がリズミカルに鳴り響き、私は声を抑えることが出来なくなってきた。



「あ……あ……はぁん……あん……イイ……あ~」

「レティシア、イイよ……締まる……くぅ~!」



 ニコラスが何かに耐えるように眉根を寄せ、ひたすらに抽挿ちゅうそうを繰り返す。

 ヒザ裏からすくい上げるように足を持ち、出し入れする所を食い入るように見詰めながら、更に速度が増していった。



「あ、ニコラス! あ、イッちゃう!」

「イイよ。イッてごらん……あぁ……なんて気持ちイイんだ……レティシア、最高だ!」

「ニコラス! あ゙……うん……イク!」



 つま先までピンと伸び、体が硬直する。

 雷が走ったかのような衝撃と同時に一瞬意識が飛んだ。

 ニコラスが抽挿を緩め、私のイッた時の様子の全てを見られていた。

 淫靡いんびな表情でその全てを観察する彼と、私はまともに目を合わせることができない。

 羞恥で顔を手でおおったが、その手は彼にそっと外されてしまう。



「レティシア、可愛いよ。もっとよく見せて?」

「いや、恥ずかしい……」



 わたしの腟内なかでニコラスが跳ねた。

 そして質量が明らかに増える。



「え!?」

「レティシアが余りにも可愛いから……」



 そんなのあり?
 あれ以上大きくなるなんて、私知らないわ……。



「今度は私の番だね」



 ニコラスの腰が怪しく揺れる。



「あ、ヤ……今、イッたばっかり……」

「でも、もう待てない」

「そんな……あ!」



 さっきよりも力強く、深く突き入れられた。

 イッたばかりのなかはうねり、ニコラスの肉棒を強く締め付ける。



「あ……スゴい……溶けそうだ」

「あ、ニコラス、ダメ……めくれちゃう」

「レティシア……イイ……あぁ……射精そうだ」

「ニコラス……出して……奥に……」

「レティシア……射精すよ?」

「はい。あ……また、イッちゃう!」

「良いよ。一緒に……イこう」



 一段と速くなる抽送ちゅうそうで、部屋中にパンパンと音が鳴り響く。

 もう何も考えられなくて、ただ快感を追い求める私もまた、ニコラスに合わせて腰を振っていた。



射精る! ゔっ……!」

「アハン!」



 体内で飛沫が弾けたのを感じ、思わず声が出た。

 ニコラスは何度も繰り返す脈動の間、天を仰いで荒い息を鎮めている。

 今までで一、二を争う快感を堪能した彼は、私の腟内なかに最後の一滴まで出しきるように、何度か腰を押し込んだ。

 長い脈動がやっと終わり、ニコラスはガクりと力が抜けて私に持たれた。

 そのまましばらく、ニコラスのアレは引き抜かれることなく私の中に入っていて、私の膣内なかが勝手に痙攣けいれんを繰り返し締め付ける。

 ようやく脱力感から回復したニコラスが身を起こし、ゆっくりとアレを引き抜いた。



「はぁぁ……あん」



 ズルズルと膣壁ちつかべこすられ、最後の快感が私を襲う。

 耐えられずけ反る私の腰を持ち、自身の分身と共に垂れ滴る白濁液を見守るニコラスが、背後でわらった。



「抜くだけで、そんなに気持ち良いの?」

「だって……」



 満足気に微笑むニコラスの顔を見て、私は少し後悔していた。

 最初はジョルジュの願いを叶えるためにニコラスと体を繋げたはずだったのに、今はもうそれだけではなくなってしまったのだと、この時悟ってしまったから。

 ニコラスに抱かれて私の体は、急速に彼の物になりかけている。

 そう気が付いた私は、闇に引き込まれるような怖さを感じてしまうのだった。







 







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