ぽっと出強者の異世界旅行譚

ゆーろー

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プロローグ?

From Earth

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おや?どうされました?
貴方とはまだまだ先に会うと思ってましたよ。
へぇ~、下界はそんなことも有るんですね。
お?これまた面白いですね。
そうですねぇ。***さん、もう少しお話ししませんか?
何故って、あと少し、そうですね、この時間軸の10分ほどお喋りしません?
いいんですよ、私が10兆年使っていない境界神の権能でちょちょいっと。
そうすると、私としても、***さんとしても、楽しめたり、嬉しかったりする事が起きるのですよ。

 ほぉ、貴方はあの後、20年近く――として第一線で働いていたんですね。
辛かったのは、よく分かりますよ、ええ。
失礼な。私だって、現在進行形で社畜、もとい世畜せちくですよ。全く、この世界は神使いが荒すぎます!もし、残業手当が少なかったら、権能ちからを下して、下界でバカンスしちゃいます‼
 えっ?「それって金さえ良ければいくらでも使ってどうぞということ」ではですって?
はは、まさか。え?世界はそう捉えてますか?そんな馬鹿な…。
お願いです、嘘でもいいから、違うって言ってください!
ノォォォォォォォォォォォンッッッ‼‼‼

 ハァハァ、少し取り乱してしまいました。
大丈夫です。これで私の休暇は確保しました。誰が、好き好んで70億年毎の貴重な休暇を仕事で潰すものですか。私は絶対に休まして貰います‼‼‼
 でも、人間としても小さかった貴方が++++の元で―――として働いたとは、短かったですが時を感じますね。
覚えてますか?
貴方が初めて、ここに来てしまった時の事を。
私は覚えてますよ。まだ成長し切れていない人の子がこんな所に来ていながら、泣き叫ばないんですから。今でこそ分かりますが、あの時のあなたは両親の死を理解して耐えていたんですね。私にとって本当に不思議でした。どんな生物だろうが幼い内に、同種族の仲間と離れると泣き叫ぶのに、貴方は泣かないのですから。あのライオンや龍ですら慟哭するのに。
そして、貴方は強い意志を宿しながら、下界に帰って行った。
 それから、一年ごとに表れては、帰って行く不思議な人の子だと思ってましたよ。
そうそう、どうしたんですか、急に来なくなって?
あー、元服を過ぎたからでしょうね。私のこの場所は、人不成人ヒトナラザルヒト獣不成者ケモノナラザルモノが次の世界で過ごせるように変成させる場所。幼い間はともかく、成長し存在が定着すると、死ぬまで来れませんから。

 話していたら、お客様が来られましたよ。
いらっしゃいませ、%%%さん。
そうですよ、貴方が心配していた方がこちらに来るのが見えたので、お待ちいただきました。
いやだなぁ、この至近距離にいるのに心の大部分が読めないほど、神の権能は優しくないのです。
そちらも、誤解です。私たちの眼は特殊です。意識しなければ、見るだけで下界の1000年は見えてしまいます。%%%さんは、天寿を全うしてこちらに来られています。

 ですが、%%%さん。
貴女、かなり危ない橋を何千何万と渡ってますね。その身に宿した穢れは、その辺の悪魔より深いです。致し方ありませんが、***さんとは別々にしましょうか。

 いいですか、二人とも。
あなた方は、二人で一人。一人で二人なのです。
本当は、時代を僅かにでもずらして送るのには抵抗がありますが、%%%さんの穢れを完全に払うため行いましょう。

 お二人は、揃って同じ世界同じ時間軸に送ります。
ですが、%%%さんは***さんより数年速く赤子として送ります。お二人は、お互いにお互いが必要です。ですので、%%%さんは最初の数年は何かが抜けているように感じるでしょう。ですが、それが無くなったとき、***さんは、その世界に現れます。なので、落ち着いて人生を過ごしてください。%%%さんが座して待てば、必ず***さんは向かいに行きます。
 ***さん、貴方には最低限の服と生前の所有物の一つをお渡しします。なので、人と会うまで生き残ってください。

 最後にお二人には、私からの選別として潜在能力の引き上げと、加護を授けます。
どういたしまして。こうしなければ%%%さんの穢れを払えない私の力不足をお許しください。

ふふふ、ありがとうございます。
では、あちらに送りますね。

我が名は、アーク。
先有る死者を見定め、此の世と異な世を繋ぎ、死者を送る事を信じられし者。
世が望むなら、方舟アークとなり死者を送りし者。
世は望むか?

よろしい。

我は方舟となり世と共に、そなたらの行く末を切り開こう。

次の世界でも幸多き事をいのりましょう。
    さらば、我が眷属たちよ。
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