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生ぬるい2
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「ねぇ、もう1ついいかしら。」
「何だ?」
「陛下が辺境伯の事で私に求めてる答えは何?」
これは私が蒔いた種だから、回収しないとね。
「『辺境伯に殺されかけたという事実はなかった』という言葉だが、嘘をつける場では問われない。」
「パーティーよね…?宣誓でもさせられるの?」
「話す相手は陛下1人じゃないと思う。だから、都合の悪い嘘を受け入れない奴も出てくる。」
「そうなのね…。」
「俺もルーナと一緒に話をすると言ったが、許可されなかった。」
トーマがいると論破出来ないと思ったから、私だけ呼ばれるんだわ。私はなめられてるという事ね。
「面倒だし、全ての質問に『憶えていません』って答えたらどうなるかしら…。事実だとも嘘だとも言ってないよね。」
「…逆に馬鹿にしていると反感をかうぞ。」
だよね。私の方が身分が上だったなら少しくらいは許されるだろうけど…。相手は国王陛下…。
「解ったわ。色々考えてみるから、この問題は心配しないで。」
「何かあれば相談にのるから言ってくれ。」
「ありがとう。」
喧嘩に関してはトーマは悪くないし、これが発端で何かが起こるのは困る。とりあえず、アイリス様に話を聞こう。
「…ねぇ、『変態ジジィ』の『変態』っていうのは、一体何をするからなの?」
「……」
「言いたくない?」
「それに、聞かせたくない…。」
トーマの顔がひきつってる…。
逆に気になる!怖いもの見たさよっ!!
でも、本当に怖かったら嫌だから、やめておく方がいいわね。
けど……
「喧嘩する時は、敵の精神力を抉りとれる弱みや核になるものを知っていると便利なのよね。」
「敵…って、誰かと争う前提で話をするな。」
「甘いわね。現に私は貴方の弱みを握ってるから、こんなに強気でいられるんじゃない。これが普通の結婚だったら、私はトーマにこんな偉そうには出来ないもの。」
「いや、ルーナは変わらない。これは性格的な問題だ。俺でも人を殴った事はないぞ…。しかも拳でだなんて。」
「…子供の頃、ほんの少しわんぱくだっただけよ。」
「ほんの少し…」
何度も思うけど、何て嫌な男なの。
「そうだ…。トーマ、実は問題があるの。」
「どうした?」
「私、パーティーに出席した事が無いのよ。」
「……は?」
トーマが固まってしまったわ。
「全く出席した事が無いわけじゃないのよ。ただお友達の開催してた、こじんまりとしたものくらいしか…。」
「確かに、公式の場にルーナがいるのを見た事は無いな。」
「パーティーって、あまり興味がなかったのよ。」
お父様が死んでからは、早く家から出たくてパーティーで手っ取り早く相手を探したい…って思ったけど、連れて行って貰えなかったし。
「…踊れるか?」
「まぁ、習った覚えはあるわね。」
「今度のパーティーは陛下主催の舞踏会だ。」
「え…?」
踊れる自信がない…!
「何だ?」
「陛下が辺境伯の事で私に求めてる答えは何?」
これは私が蒔いた種だから、回収しないとね。
「『辺境伯に殺されかけたという事実はなかった』という言葉だが、嘘をつける場では問われない。」
「パーティーよね…?宣誓でもさせられるの?」
「話す相手は陛下1人じゃないと思う。だから、都合の悪い嘘を受け入れない奴も出てくる。」
「そうなのね…。」
「俺もルーナと一緒に話をすると言ったが、許可されなかった。」
トーマがいると論破出来ないと思ったから、私だけ呼ばれるんだわ。私はなめられてるという事ね。
「面倒だし、全ての質問に『憶えていません』って答えたらどうなるかしら…。事実だとも嘘だとも言ってないよね。」
「…逆に馬鹿にしていると反感をかうぞ。」
だよね。私の方が身分が上だったなら少しくらいは許されるだろうけど…。相手は国王陛下…。
「解ったわ。色々考えてみるから、この問題は心配しないで。」
「何かあれば相談にのるから言ってくれ。」
「ありがとう。」
喧嘩に関してはトーマは悪くないし、これが発端で何かが起こるのは困る。とりあえず、アイリス様に話を聞こう。
「…ねぇ、『変態ジジィ』の『変態』っていうのは、一体何をするからなの?」
「……」
「言いたくない?」
「それに、聞かせたくない…。」
トーマの顔がひきつってる…。
逆に気になる!怖いもの見たさよっ!!
でも、本当に怖かったら嫌だから、やめておく方がいいわね。
けど……
「喧嘩する時は、敵の精神力を抉りとれる弱みや核になるものを知っていると便利なのよね。」
「敵…って、誰かと争う前提で話をするな。」
「甘いわね。現に私は貴方の弱みを握ってるから、こんなに強気でいられるんじゃない。これが普通の結婚だったら、私はトーマにこんな偉そうには出来ないもの。」
「いや、ルーナは変わらない。これは性格的な問題だ。俺でも人を殴った事はないぞ…。しかも拳でだなんて。」
「…子供の頃、ほんの少しわんぱくだっただけよ。」
「ほんの少し…」
何度も思うけど、何て嫌な男なの。
「そうだ…。トーマ、実は問題があるの。」
「どうした?」
「私、パーティーに出席した事が無いのよ。」
「……は?」
トーマが固まってしまったわ。
「全く出席した事が無いわけじゃないのよ。ただお友達の開催してた、こじんまりとしたものくらいしか…。」
「確かに、公式の場にルーナがいるのを見た事は無いな。」
「パーティーって、あまり興味がなかったのよ。」
お父様が死んでからは、早く家から出たくてパーティーで手っ取り早く相手を探したい…って思ったけど、連れて行って貰えなかったし。
「…踊れるか?」
「まぁ、習った覚えはあるわね。」
「今度のパーティーは陛下主催の舞踏会だ。」
「え…?」
踊れる自信がない…!
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