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きらい
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その日トーマは帰ってこなかった。
翌朝1人で朝食を食べていると、バタバタとイーサンが駆けてきた。
「ルーっ!!」
「イーサン、どうしたの?」
「これ!ありがとうっ!!」
「ふふ、どういたしまして。」
イーサンにもメレブ君にあげた物と同じ物をプレゼントした。
きっと今アナから受け取ったのね。満面の笑みでお礼を言いに来てくれた。
喜んでくれてよかったわ。
「こらっ!!イーサンっ!ルーナ様はお食事中なのに、駄目でしょ!」
アナが急いでイーサンを追いかけてきた。
「いいのよ、アナ。お礼を言いに来てくれたんだしね。」
「そうだぞ!それに俺は今からエミリーとルーとあそんであげないといけないからな。」
いつの間にか、私が遊んでもらう方に…。
「ふふ、じゃあ後で遊ぼうね。」
「うん!…ルー、トーマオジサンは?今日も帰って来ないの?」
「っイーサン!奥様、すみません…。」
「そんな気にする事じゃないわよ。」
アナも愛人の所に行ってるんじゃないかって思ってたのね。気を使わなくていいのに。
「イーサン、ご飯を食べたらエミリーの部屋に行くから、そこで待っててね。」
「おう!」
朝食を食べ終えて約1時間。
朝9時にトーマが邸に帰って来た。
なんと、愛人と一緒に。
この人達…馬鹿なのかしら。ううん、私が馬鹿にされているのかしら。その可能性の方が高い気がしてきたわ。
私を1人で邸に帰らせておいて翌日の朝に別の女と帰ってくる。常識で考えてありえないよね…。
「トーマ、おかえりなさい。」
「…ただいま。」
「……」
めちゃくちゃ愛人に睨まれてるわ…。
私がいるのが気に入らないなら、事前に『愛人が来る』って言って欲しいわ。そうすれば私は買い物にでも行くのに。まぁ、今さらね。
「エリーゼ様、お久しぶりですわね。お待ちしてましたのよ。」
私が愛人に話しかけていると、トーマが帰って来たと聞き付けたイーサンが走ってきた。
「おかえりっ!トーマオジサンっ!!……その人だれ?」
愛人を見て、イーサンがサッとトーマの後ろに隠れた。
「この人は俺とルーナの友人だ。エミリーに会いに来てくれたんだ。」
「……」
「イーサン?」
トーマに隠れてたイーサンが愛人をチラっ見てから、今度は私の背に隠れた。
「…この人…キライ…。ルーにイジワルな顔してる。」
確かにそうなんだけど…、今はそこは突っ込まないでほしいわ…。
子供は怖いよね。言いたい事と真実をサラッと言ってしまうんだから。
ここにミランダがいたら、きっと爆笑してるわね。
翌朝1人で朝食を食べていると、バタバタとイーサンが駆けてきた。
「ルーっ!!」
「イーサン、どうしたの?」
「これ!ありがとうっ!!」
「ふふ、どういたしまして。」
イーサンにもメレブ君にあげた物と同じ物をプレゼントした。
きっと今アナから受け取ったのね。満面の笑みでお礼を言いに来てくれた。
喜んでくれてよかったわ。
「こらっ!!イーサンっ!ルーナ様はお食事中なのに、駄目でしょ!」
アナが急いでイーサンを追いかけてきた。
「いいのよ、アナ。お礼を言いに来てくれたんだしね。」
「そうだぞ!それに俺は今からエミリーとルーとあそんであげないといけないからな。」
いつの間にか、私が遊んでもらう方に…。
「ふふ、じゃあ後で遊ぼうね。」
「うん!…ルー、トーマオジサンは?今日も帰って来ないの?」
「っイーサン!奥様、すみません…。」
「そんな気にする事じゃないわよ。」
アナも愛人の所に行ってるんじゃないかって思ってたのね。気を使わなくていいのに。
「イーサン、ご飯を食べたらエミリーの部屋に行くから、そこで待っててね。」
「おう!」
朝食を食べ終えて約1時間。
朝9時にトーマが邸に帰って来た。
なんと、愛人と一緒に。
この人達…馬鹿なのかしら。ううん、私が馬鹿にされているのかしら。その可能性の方が高い気がしてきたわ。
私を1人で邸に帰らせておいて翌日の朝に別の女と帰ってくる。常識で考えてありえないよね…。
「トーマ、おかえりなさい。」
「…ただいま。」
「……」
めちゃくちゃ愛人に睨まれてるわ…。
私がいるのが気に入らないなら、事前に『愛人が来る』って言って欲しいわ。そうすれば私は買い物にでも行くのに。まぁ、今さらね。
「エリーゼ様、お久しぶりですわね。お待ちしてましたのよ。」
私が愛人に話しかけていると、トーマが帰って来たと聞き付けたイーサンが走ってきた。
「おかえりっ!トーマオジサンっ!!……その人だれ?」
愛人を見て、イーサンがサッとトーマの後ろに隠れた。
「この人は俺とルーナの友人だ。エミリーに会いに来てくれたんだ。」
「……」
「イーサン?」
トーマに隠れてたイーサンが愛人をチラっ見てから、今度は私の背に隠れた。
「…この人…キライ…。ルーにイジワルな顔してる。」
確かにそうなんだけど…、今はそこは突っ込まないでほしいわ…。
子供は怖いよね。言いたい事と真実をサラッと言ってしまうんだから。
ここにミランダがいたら、きっと爆笑してるわね。
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