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両親
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とりあえず、靴は3足出来上がった。
あの人達に盗まれないように、部屋には鍵を取り付けた。
どんな事があっても、靴だけは盗られないようにしないとね。アイクを大人にするために大切なんだから。
あれから4日
靴を持って城へ行くと、アイクがそわそわして待っていた。
「アイク、おはよう。」
「む、『おはよう』の前に、『ただいま』だぞ!お家に帰ってきたんだから。」
「ふふ、ただいま。」
「ドロシー、屈んで。」
「ん?」
「『おかえりのちゅー』だ!」
そう言って、チュっとされた。
これ、どんどん増えていくよね…。
まわりはニコニコして止める様子が全くないし。小さくなっても一応20才の王太子様だけど、その辺は問題ないのかな…。
「今日はアイクのために3足靴を持ってきたから、履いてみてくれる?」
「ふむ、妻から夫へのプレゼントだな。」
「うん。」
「でも、靴ばっかりだな。チョコでもいいぞ。」
でも…っていうか、チョコがいいのね。そうだよね。靴ばっかり何足も貰っても嬉しくないよね。
「ドロシー!今日はお庭で遊ぶぞ!」
「アイザック様、ドロシー様は今到着したばかりですので、少し休ませてあげましょう。」
「そうか、夫は妻にやさしくしないと。ドロシー、何が飲みたい?」
「何でもいいよ。」
「じゃあ、オレンジジュースだ!」
今まで気がつかなかったけど、少しずつ縮んでるなら体に異常がでたりするかもだよね。
「アイク、体が痛いとか苦しいとか体調は悪くない?」
「ん?元気だぞ。でもドロシーがいない日は、さみしくて何だか元気が出ない。だから、早くドロシーは帰ってこないとダメだぞ!」
「でも誕生日までだよ。」
「ダメだ。今日から帰ってきてもいいぞ!」
「ふふふ…」
「む、何を笑ってるんだ。ドロシーはさみしくないのか?」
「寂しいよ。」
「そうか、やっぱり同じだな。」
「うん。」
今はアイクといるのが1番楽しいかもしれない。
それからお庭で遊ぶけど、アイクの元気さについていけなかった。
お花や虫を見たり、かけっこしたり…とても疲れたわ。
アイクが楽しそうだからいいけどね。
日に日にアイクは小さくなる。まだ誰も知らない。知らないうちに戻したい。アイクが小さくなり続けたら陛下は辛いなんてものじゃないよね。王妃様も亡くしてるんだから。
あの人達に盗まれないように、部屋には鍵を取り付けた。
どんな事があっても、靴だけは盗られないようにしないとね。アイクを大人にするために大切なんだから。
あれから4日
靴を持って城へ行くと、アイクがそわそわして待っていた。
「アイク、おはよう。」
「む、『おはよう』の前に、『ただいま』だぞ!お家に帰ってきたんだから。」
「ふふ、ただいま。」
「ドロシー、屈んで。」
「ん?」
「『おかえりのちゅー』だ!」
そう言って、チュっとされた。
これ、どんどん増えていくよね…。
まわりはニコニコして止める様子が全くないし。小さくなっても一応20才の王太子様だけど、その辺は問題ないのかな…。
「今日はアイクのために3足靴を持ってきたから、履いてみてくれる?」
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「うん。」
「でも、靴ばっかりだな。チョコでもいいぞ。」
でも…っていうか、チョコがいいのね。そうだよね。靴ばっかり何足も貰っても嬉しくないよね。
「ドロシー!今日はお庭で遊ぶぞ!」
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「そうか、夫は妻にやさしくしないと。ドロシー、何が飲みたい?」
「何でもいいよ。」
「じゃあ、オレンジジュースだ!」
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「うん。」
今はアイクといるのが1番楽しいかもしれない。
それからお庭で遊ぶけど、アイクの元気さについていけなかった。
お花や虫を見たり、かけっこしたり…とても疲れたわ。
アイクが楽しそうだからいいけどね。
日に日にアイクは小さくなる。まだ誰も知らない。知らないうちに戻したい。アイクが小さくなり続けたら陛下は辛いなんてものじゃないよね。王妃様も亡くしてるんだから。
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