175 / 187
本編後ストーリー
手がかり
しおりを挟む
「エドワード、既に侯爵には『1日早く視察する事になる』と伝えに行かせてる。今馬で出ても侯爵に会えるかどうかわからない」
「侯爵になど、約束した時間以外に会うつもりはない。俺が馬車で行けば明日の夕方になるところを、今日馬でいけば夜には着ける。」
「はぁ……。国の救世主を見殺しには出来ないな」
クリフならそういうと思ったから押し通した。怒るだろうから言わないけどな。
「エドワード、何を考えていたか大体想像はついてるぞ」
それなら反対する必要はないだろ。嫌な奴だ。
「陛下、何人編成にしますか?」
「俺とクリフとレオン含め5人」
「それだけでは危険かと。別のルートで3人跡を追わせます。陛下、銃は必ず持っていて下さい。今回だけではありませんが、王の命を狙っていると判断すれば、誰が相手であっても発砲、命を奪う事もあります。無いとは思いますが、それがニーナ様でもです。ご容赦ください」
「……わかった」
レオンの役目はそれなのだから仕方がない。
・・・・
ラクロスとのはなしも終わり、シスターと同行してくれた男の人達にお礼を言って別れた。
これで、パリスから何か情報を聞き出せたら、優位に事が運ぶかもしれないわ!
「何か手がかりになりそうなものはあった?」
私の問いに、パリスは首を横にふった。
「…確実に突きつけられる証拠はない。ただ解ったのは、アロン公爵と何か繋がりがある。父宛に何度も手紙が届いている。だが、うちの一族が公爵と懇意にしているなんて事は誰も知らない。もし会っていたとするなら、隠れて会っている可能性が高い。これ、今日届いた手紙だ」
「読んでもいいの?」
「その為に持ってきた。その内容で何か手を打つことは出来ると思うか?」
手紙の内容によるけど……
「収益率を下げて説明し、差額を届ける事…」
10儲けがあれば7しか渡さない。差額は差し出せって、簡単にいうとこういう事ね。それともう1つ、国へ届け出る必要経費を水増しして、その差額も自分の達のポケットへ収める……みたいな事が書いてあるわね。
公爵がわざわざお金を集めるなんて…。普通あり得ないよね。王にはなれなくても、エドワードよりも大きな勢力をつくりたい。目的は多分それね。
貴族をお金で買収してる。味方につく貴族が多ければ多いほど、エドワードに敵をつくれるわよね。
ラドクリフ伯爵には、貴族だけではないネットワークがある。だから海路の話が回ってきてるわけだし…。エドワードを失脚させようと目論んでる家からすれば、リード公爵とラドクリフ伯爵と私は邪魔なんだわ。
リード公爵に祝福されている。
ラドクリフ伯爵とも仲良し。
カタサの族長とテイラー様が一緒になって、全面的に後押ししてくれている。
相手にとって誰が一番邪魔かといえば、私なのよね……。
城での私への対応も納得。さっさと国へ帰れ攻撃よ。一部が買収されてるのかも、面倒だわ。
「侯爵になど、約束した時間以外に会うつもりはない。俺が馬車で行けば明日の夕方になるところを、今日馬でいけば夜には着ける。」
「はぁ……。国の救世主を見殺しには出来ないな」
クリフならそういうと思ったから押し通した。怒るだろうから言わないけどな。
「エドワード、何を考えていたか大体想像はついてるぞ」
それなら反対する必要はないだろ。嫌な奴だ。
「陛下、何人編成にしますか?」
「俺とクリフとレオン含め5人」
「それだけでは危険かと。別のルートで3人跡を追わせます。陛下、銃は必ず持っていて下さい。今回だけではありませんが、王の命を狙っていると判断すれば、誰が相手であっても発砲、命を奪う事もあります。無いとは思いますが、それがニーナ様でもです。ご容赦ください」
「……わかった」
レオンの役目はそれなのだから仕方がない。
・・・・
ラクロスとのはなしも終わり、シスターと同行してくれた男の人達にお礼を言って別れた。
これで、パリスから何か情報を聞き出せたら、優位に事が運ぶかもしれないわ!
「何か手がかりになりそうなものはあった?」
私の問いに、パリスは首を横にふった。
「…確実に突きつけられる証拠はない。ただ解ったのは、アロン公爵と何か繋がりがある。父宛に何度も手紙が届いている。だが、うちの一族が公爵と懇意にしているなんて事は誰も知らない。もし会っていたとするなら、隠れて会っている可能性が高い。これ、今日届いた手紙だ」
「読んでもいいの?」
「その為に持ってきた。その内容で何か手を打つことは出来ると思うか?」
手紙の内容によるけど……
「収益率を下げて説明し、差額を届ける事…」
10儲けがあれば7しか渡さない。差額は差し出せって、簡単にいうとこういう事ね。それともう1つ、国へ届け出る必要経費を水増しして、その差額も自分の達のポケットへ収める……みたいな事が書いてあるわね。
公爵がわざわざお金を集めるなんて…。普通あり得ないよね。王にはなれなくても、エドワードよりも大きな勢力をつくりたい。目的は多分それね。
貴族をお金で買収してる。味方につく貴族が多ければ多いほど、エドワードに敵をつくれるわよね。
ラドクリフ伯爵には、貴族だけではないネットワークがある。だから海路の話が回ってきてるわけだし…。エドワードを失脚させようと目論んでる家からすれば、リード公爵とラドクリフ伯爵と私は邪魔なんだわ。
リード公爵に祝福されている。
ラドクリフ伯爵とも仲良し。
カタサの族長とテイラー様が一緒になって、全面的に後押ししてくれている。
相手にとって誰が一番邪魔かといえば、私なのよね……。
城での私への対応も納得。さっさと国へ帰れ攻撃よ。一部が買収されてるのかも、面倒だわ。
51
お気に入りに追加
5,310
あなたにおすすめの小説

またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―
望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……
※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。
私の愛した婚約者は死にました〜過去は捨てましたので自由に生きます〜
みおな
恋愛
大好きだった人。
一目惚れだった。だから、あの人が婚約者になって、本当に嬉しかった。
なのに、私の友人と愛を交わしていたなんて。
もう誰も信じられない。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

たとえ番でないとしても
豆狸
恋愛
「ディアナ王女、私が君を愛することはない。私の番は彼女、サギニなのだから」
「違います!」
私は叫ばずにはいられませんでした。
「その方ではありません! 竜王ニコラオス陛下の番は私です!」
──番だと叫ぶ言葉を聞いてもらえなかった花嫁の話です。
※1/4、短編→長編に変更しました。

【完結】婚約者様、王女様を優先するならお好きにどうぞ
曽根原ツタ
恋愛
オーガスタの婚約者が王女のことを優先するようになったのは――彼女の近衛騎士になってからだった。
婚約者はオーガスタとの約束を、王女の護衛を口実に何度も破った。
美しい王女に付きっきりな彼への不信感が募っていく中、とある夜会で逢瀬を交わすふたりを目撃したことで、遂に婚約解消を決意する。
そして、その夜会でたまたま王子に会った瞬間、前世の記憶を思い出し……?
――病弱な王女を優先したいなら、好きにすればいいですよ。私も好きにしますので。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる