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本編後ストーリー

手がかり

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「エドワード、既に侯爵には『1日早く視察する事になる』と伝えに行かせてる。今馬で出ても侯爵に会えるかどうかわからない」
「侯爵になど、約束した時間以外に会うつもりはない。俺が馬車で行けば明日の夕方になるところを、今日馬でいけば夜には着ける。」
「はぁ……。国の救世主を見殺しには出来ないな」

 クリフならそういうと思ったから押し通した。怒るだろうから言わないけどな。

「エドワード、何を考えていたか大体想像はついてるぞ」

 それなら反対する必要はないだろ。嫌な奴だ。

「陛下、何人編成にしますか?」
「俺とクリフとレオン含め5人」
「それだけでは危険かと。別のルートで3人跡を追わせます。陛下、銃は必ず持っていて下さい。今回だけではありませんが、王の命を狙っていると判断すれば、誰が相手であっても発砲、命を奪う事もあります。無いとは思いますが、それがニーナ様でもです。ご容赦ください」

「……わかった」

 レオンの役目はそれなのだから仕方がない。

 ・・・・



 ラクロスとのはなしも終わり、シスターと同行してくれた男の人達にお礼を言って別れた。
 これで、パリスから何か情報を聞き出せたら、優位に事が運ぶかもしれないわ!

「何か手がかりになりそうなものはあった?」

 私の問いに、パリスは首を横にふった。

「…確実に突きつけられる証拠はない。ただ解ったのは、アロン公爵と何か繋がりがある。父宛に何度も手紙が届いている。だが、うちの一族が公爵と懇意にしているなんて事は誰も知らない。もし会っていたとするなら、隠れて会っている可能性が高い。これ、今日届いた手紙だ」
「読んでもいいの?」
「その為に持ってきた。その内容で何か手を打つことは出来ると思うか?」

 手紙の内容によるけど……

「収益率を下げて説明し、差額を届ける事…」


 10儲けがあれば7しか渡さない。差額は差し出せって、簡単にいうとこういう事ね。それともう1つ、国へ届け出る必要経費を水増しして、その差額も自分の達のポケットへ収める……みたいな事が書いてあるわね。

 公爵がわざわざお金を集めるなんて…。普通あり得ないよね。王にはなれなくても、エドワードよりも大きな勢力をつくりたい。目的は多分それね。
 貴族をお金で買収してる。味方につく貴族が多ければ多いほど、エドワードに敵をつくれるわよね。
 ラドクリフ伯爵には、貴族だけではないネットワークがある。だから海路の話が回ってきてるわけだし…。エドワードを失脚させようと目論んでる家からすれば、リード公爵とラドクリフ伯爵と私は邪魔なんだわ。

 リード公爵に祝福されている。
 ラドクリフ伯爵とも仲良し。
 カタサの族長とテイラー様が一緒になって、全面的に後押ししてくれている。

 相手にとって誰が一番邪魔かといえば、私なのよね……。

 城での私への対応も納得。さっさと国へ帰れ攻撃よ。一部が買収されてるのかも、面倒だわ。

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