結婚しても別居して私は楽しくくらしたいので、どうぞ好きな女性を作ってください

シンさん

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子供の頃の小話 全23話

夢が叶うとき

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「おーい、クリフー!」
「なんだ?」
「空手の本をかしてくれよ!」
「いいけど。空手と本ばっかり読むより、もっと他の事をしろよ。」

「なんだよ、他の事って。」

「俺に聞かれても困る…。」

「クリフが言ったくせに。」

次の日、学校に空手の本を持ってきてくれた。そこに『上段回し蹴り』というのが書かれていた。
かっこよかった。いつかやってみたい。

けどクリフには秘密だ。

だってバレたら「何言ってるんだ!」って言われるし。

でもさ、やってもいい時と場所であれば、怒られないはずだ。
でもそれは何処で?
俺にはいつも護衛がついているし…



「エドワード…、上段回し蹴りをやりたい…とか思ってるだろ」

なっ!?何でバレたんだ!!

「このページに折り目がついてる。ここばっかり見ていた証拠だ。」

クリフめ!そんな事で気がつくなんて!


クリフに勝負を挑んでも、いつも敗ける。
よし、クリフに勝った時は、回し蹴りをしてもいい時にしよう。

全然勝てない…クリフは心配性だから、俺に何かあると困るっていって、どんどん強くなる。
………ずるい。

俺もクリフに何かあるのは嫌だ。
だから、悪党をやっつけるくらい強くならないと。


いつかクリフより、強くなれますように。

そして上段回し蹴りが出来る時が来ますように。
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