結婚しても別居して私は楽しくくらしたいので、どうぞ好きな女性を作ってください

シンさん

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ニーナとエドワード4

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お腹を撃たれて…私は何をしてるんだっけ?
そういえば誰かが叫んでいたわ……。それから…クール様と…お母様の声が聞こえた気がする。
けどもう駄目よ…体動かない……どうやって動かしてたのかわからない。このまま…光の中に落ちた方が楽かもしれない……。でもこれだと、私の負け…のような…気がするわ…。
撃った女を捕まえなきゃ、エドワードが死ぬかもしれない。
彼を殺されるのは嫌よ………。

「…ん……」

「っニーナっ!!ニーナ!!クール!ニーナが目をっっ」
「…ぉ……か…さ?」
「ニーナッ!!」
「く…?」

2人とも何故泣いているの?
お母様は何故ここに?

あれ?ここどこ、私の部屋じゃない?

「な…に…」
……右脇腹が痛い。
起き上がろうとしても、上手く体が動かない。
「無理に動かなくていい。」
私はほんの少し頷いた。
「最後に憶えているのは何処までだ?」
「…うた…れた?」
ような気がするわ。
「どんな奴か見たか?」
「……」
少し考えてみてから、私は緩く首を横にふった。目覚める前までわかってた気がする…けど…

「…そうか、わかった。」
「…」

私の手をギュっと握ってから、クール様は行ってしまった。

はぁ、体に…力が入らない。クラクラする…
「ニーナ…よかった、本当に…っ」
「泣か…なぃで…」
お母様はとうとう泣き崩れてしまったわ…。
私そんなに重体だったのかしら。

…まさか撃たれるなんて、死んでないからいいけど。

クール様がお医者様をつれて部屋に戻ってきた。
包帯を変えて、薬を飲んで、また少し眠った。


それから7日

暇だわ…。少しなら動いていいって、動かないと筋肉が弱ってしまうからって言ってるのに、お母様とクール様が許してくれない。
甘やかし過ぎではないかしら。


…ボナースの子達はどうしてるかな。
マール君も。

エドワードは…忙しいしお見舞いになんて
来てくれないよね。
ううん、会いに来るはずないのよ…。
もう婚約者じゃないだろうしね。

…何だかエドワードに会いたいって言ってるみたいじゃない。そんな事ありえないわ。


彼は…いい人よ。この国を上手く導けるわ。



結局3週間、部屋の外に出してもらえなくて、そのまま帰国することになった。

「クール様、エドワードと話をする事は出来ない?」
忙しいし、やっぱり無理だよね。
『さよなら』だけは言いたかったわ。
もう2度と会える事はないもの。

ここに来た時も、とても厳重に護衛されて
来たわ。
2度と帰れないと思ってた。
今は帰ろうと思って無かったのに、世の中
うまくいかないものね。

「ねぇ、レオン。私を撃った犯人はまだ
捕まってないの?」
「はい。」

狙われたのは何故私だったのかしら。本命がエドワードだったなら、私が撃たれた事で
余計に警備が増えるよね。それでも私を
狙ってきた…。私が本命?
私は邪魔?

『ニーナを利用した』
『ニーナが動いたから公爵もうごいた。』
『ニーナの決断で、助けるかどうか決めた。』
『エドワードの事で乗り込んで、作戦を失敗させた。』
『クール様と繋がりがある。だからカーネル様は動いた。』
『パーティーで私が卑怯者を殴った。』

もしかして1番の邪魔者で、厄介だったのが私…じゃないよね?私が生きてても死んでても大して変わらないわ。
婚約者は私じゃなくなるんだし…。

けど、まだ発表されてないんだから知らないよね。

間違えていなければ、また私を襲いにくる。この国を出ていくのは一時帰宅と考えているなら、次を待つより今日殺しに来ると思う。

その時、私達の脇にメイドがよけて頭を下げているのが見えた。
私は城の住人じゃないから違和感があるけど、ここにいる人達はこれが当たり前。歩いてても、彼女達の側を通るとしても気にしてない。いても当たり前。

……至近距離だったら銃弾があたるわ。

なぜ思い出せなかったの。女に撃たれ事を。

『…レオン、あのメイドの誰かが犯人かも知れない。気をつけて見ておいて。』
『っ…はい』

私達がメイドの横を通り過ぎようとした時、レオンが確認したみたい。
犯人と思われる女を蹴った。
パンッと一発撃ったようだけど、弾は私達に当たらなかった。

「あ~、よかったぁ~」
「ニーナ大丈夫かっ!!」
「ええ。レオンが助けてくれたから。」

レオンがその女を縄でしばって、地下牢に連れて行くよう衛兵に指示した。
どこの城でもあるのね…地下牢って。
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