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婚約者の思惑
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午後、また会議がはじまった。
午前と特に変わった所は見られないけど…。心理戦って何をしたのかしら。あれだけ自信があるんだから、きっとすごい事だよね。
「……」
あ…今一瞬クール様の顔が曇った…?私だから解るのかもしれないけど。輸出入の課税…?言葉が解っても理解が出来ないんだよね。しかも話すペースが早いわ。
「はぁ…」
専門知識もないし、状況すら解らないわ。私が来た意味って何なのかしら。
クール様に聞くのは絶対出来ないよね。私はもうアルデーテのニーナ。これからは、クール様に会う事は出来ても、気軽に何か話したり出来ないし、見張り…護衛がつく。
けどエドワードと結婚を回避すればそんな事はないよね!
「ニナ」
「はい。」
エドワードが機嫌よさそうに私の元に歩いてきた。
「賭けは俺の勝ちだよ。」
「…」
クール様、負けちゃったんだ…。私のお兄様。
「クールの心配じゃなく、俺を褒めて欲しいよ。」
「それは仕方……賭けに負けたのですから、喜べませんわ。」
「さっきまでは、ほんの少し柔らかく話してくれてた気がしたけど、また逆戻りだしね。」
別に柔らかくなかったと思うのだけど。私はエドワードにどんな態度なのかしら。いい感じではないよね。
「この後も、話し合いのような物が行われますか?」
「ああ。」
やっぱり。…私は何をしてたらいいの。
「暇なら庭でも散歩するといい。ここは綺麗だから。」
「勝手に歩いていいような場所とは思えないのですが。」
「俺が『歩いていいよ』って言えば、問題はない。」
王太子殿下の力…。
「ありがとうございます。」
綺麗な庭。何だか実家の庭に似ているわ。
家にもこのピンクの花が咲いてた。何て言う花なんだろう。最近手紙を書いていないから、帰ったら書こう。
皆元気かしら。お父様、あまり気にしてなければいいけど。
この国でエドワードの子供を産めば、私の仕事は1つ終わるよね。別居出来るかもしれない。けれど、子と一緒に暮らせなくなる…。
仕事で子を産む…。何て空しいの。別にエドワードの心が欲しいだなんて思わない、お互いそう。
たった1人で連れて来られて、自由もない。
私は心から笑えなくなる。
「最近、涙腺弱いのかな…。」
1人で暮らすとか大きな事を言っておいて、ホームシックだなんて。
「ニナ何処だ?ニナー。」
何故エドワードの声がするの。あれから10分くらいしかたってないわ。聞き間違であって欲しい。泣き顔を2度も見られてたまるもんですか!
音がしないように進んで行くけど、途中で止まらなきゃいけない事態よ。
男女が抱き合って…口づけをしているのよ。
ここは出て行けない…戻るしかないよね。もぉ!そういう事は家でしなさいよ!
「覗きはよくないよ。」
「…っ!?」
「見ていないわ…。」
「…ニナ、戻るよ。これ以上は子供には見せられません。」
何をするのか想像できるわよ。けど、あの2人がそこまで非常識じゃないと思う。思いたい…。
それよりも、今の私は泣いてたのを知られたくないの。
午前と特に変わった所は見られないけど…。心理戦って何をしたのかしら。あれだけ自信があるんだから、きっとすごい事だよね。
「……」
あ…今一瞬クール様の顔が曇った…?私だから解るのかもしれないけど。輸出入の課税…?言葉が解っても理解が出来ないんだよね。しかも話すペースが早いわ。
「はぁ…」
専門知識もないし、状況すら解らないわ。私が来た意味って何なのかしら。
クール様に聞くのは絶対出来ないよね。私はもうアルデーテのニーナ。これからは、クール様に会う事は出来ても、気軽に何か話したり出来ないし、見張り…護衛がつく。
けどエドワードと結婚を回避すればそんな事はないよね!
「ニナ」
「はい。」
エドワードが機嫌よさそうに私の元に歩いてきた。
「賭けは俺の勝ちだよ。」
「…」
クール様、負けちゃったんだ…。私のお兄様。
「クールの心配じゃなく、俺を褒めて欲しいよ。」
「それは仕方……賭けに負けたのですから、喜べませんわ。」
「さっきまでは、ほんの少し柔らかく話してくれてた気がしたけど、また逆戻りだしね。」
別に柔らかくなかったと思うのだけど。私はエドワードにどんな態度なのかしら。いい感じではないよね。
「この後も、話し合いのような物が行われますか?」
「ああ。」
やっぱり。…私は何をしてたらいいの。
「暇なら庭でも散歩するといい。ここは綺麗だから。」
「勝手に歩いていいような場所とは思えないのですが。」
「俺が『歩いていいよ』って言えば、問題はない。」
王太子殿下の力…。
「ありがとうございます。」
綺麗な庭。何だか実家の庭に似ているわ。
家にもこのピンクの花が咲いてた。何て言う花なんだろう。最近手紙を書いていないから、帰ったら書こう。
皆元気かしら。お父様、あまり気にしてなければいいけど。
この国でエドワードの子供を産めば、私の仕事は1つ終わるよね。別居出来るかもしれない。けれど、子と一緒に暮らせなくなる…。
仕事で子を産む…。何て空しいの。別にエドワードの心が欲しいだなんて思わない、お互いそう。
たった1人で連れて来られて、自由もない。
私は心から笑えなくなる。
「最近、涙腺弱いのかな…。」
1人で暮らすとか大きな事を言っておいて、ホームシックだなんて。
「ニナ何処だ?ニナー。」
何故エドワードの声がするの。あれから10分くらいしかたってないわ。聞き間違であって欲しい。泣き顔を2度も見られてたまるもんですか!
音がしないように進んで行くけど、途中で止まらなきゃいけない事態よ。
男女が抱き合って…口づけをしているのよ。
ここは出て行けない…戻るしかないよね。もぉ!そういう事は家でしなさいよ!
「覗きはよくないよ。」
「…っ!?」
「見ていないわ…。」
「…ニナ、戻るよ。これ以上は子供には見せられません。」
何をするのか想像できるわよ。けど、あの2人がそこまで非常識じゃないと思う。思いたい…。
それよりも、今の私は泣いてたのを知られたくないの。
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