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人気者の婚約者3
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「さっきの、口裏合わせなんだけど…私は双子って事にしてるの。」
「双子?」
「私がニナ・スミス、妹はオリビア。それについてはクール様とステーシーに何か聞いてくる事はないと思うけど…」
「それ以外は?」
「……この前エドワードとクリフとお茶をのんだわ。『ニーナ』に繋がる女じゃないか…て思ってるんだと思う。」
「それは…かなり見つかりそうな時点にきてるって事じゃないのかっ!?」
「クール、そんなに心配しなくても大丈夫よ。」
「何をもって大丈夫なんだ。いい加減な事っ…」
「これ、見てみなさい。」
「…?この女の姿絵が何だっていうんだ?」
「これを見て、ニーナの事を探してるらしいのよ。」
「は?これで?」
「そう、笑っちゃうでしょ。」
「…っぷ…ハハハッ!誰だそれっ!」
「何で笑ってるの…私にも見せて…」
クール様から受け取った絵を見て固まってしまった。
目と髪の毛の色以外は、全く私に似ていない。もう別人レベル…。
「よかったな。その美人がニーナだって思う奴は誰もいない。俺でもわからないくらいだからな。」
「それは…私が美人ではないと言いたいのかしら…」
「…ここまで美人な自信があるか?」
「全くない。」
全体的なバランスも、顔も体も何もかも負けているもの…悔しいけど……。
「けど、これがあるっていう事は、ニーナの顔を知っている誰かが特徴を教えて描いたって事よ。」
「だな。本人を見たら思い出す可能性は充分ある。あまり公の場には顔を出さない方がいい。万が一にも招待されたら出来るだけ断るんだ。」
「それが賢明ね。この前の公爵のパーティーで見つかってた可能性だってあったんだから。しかもかなり目立ってたらしいじゃない。」
「それは…否定は出来ないけれど…」
「ここで暮らそうと思うなら、ニーナとしてじゃなくニナとしても憶えられない方がいいわよ。まぁ、私とクール的には『よくやった!』って思ってるけど。」
「そうだな。その場に居合わせなかったのが残念で仕方がない。」
「すごい嫌われてるのね。シャロンは…」
「嫌われてるなんてもんじゃない。ただの邪魔だ。社交界ってのは貴族だけが馬鹿みたいに集まってる訳じゃない。俺達にとっては仕事の場でもある。あの女のせいでこの国の印象はかなり悪くなってるぞ。俺の国の事じゃないから放っておいてはいるが。この国にニーナが嫁ぐ事になったら話は別だ。」
「可愛いニーナがこの国に嫁ぐっていうのは、こういう事が目的でもあるのよ。けど、姫でもない『ニーナ』が選ばれた意味が不明だわ。」
「確かに…姫ではないにしても同等の女はいるのに、何故かニーナ。そこがわからないからうちの国も戸惑っている。」
「どこに利用価値を見出だしたのか、私本人ですらわからないもの。」
だから怖いのよ…本当に監禁される可能性があるんだから!
「帰るなら今のうちだぞ、見つかってからじゃ難しくなる。おそらく無理だ。今なら『放置、強盗、冤罪』この理由で俺が連れて帰ってやれる。」
「………」
「ここに残りたいか?」
「………」
クール様はとても心配してくれてる。弟だとか言ってはいるけど、昔から優しい。…そうじゃない時も…多々あったけど。
本当の気持ちを言おう。
「クール様、結婚してもしなくても、私はもう国に帰るつもりはないの。」
「は?」
「エドワードが誰かと結婚すれば、私が追いかけられる事はないわ。『伯爵の娘で王太子の婚約者』その肩書きがなくても、私が頑張れる場所をここで作りたいの。」
「そんな簡単なもんじゃないんだぞ。口で言うのは簡単でも。今だって他人の家だとしても、伯爵の家だから暮らせてるだけだ。」
「そうだけど…それを言ってしまえば何も出来ないじゃない。このまま何もしないで、言われた事だけやる生活なんて嫌よ。これからは何かしていく生活をしたいの。」
「……ここでなくても出来るだろ。」
「できないっ!国に帰ったらまた『好きでもない人』と結婚させられて、貴族が働くな…とか、みっともない…とか言うのよ。皆1度牢に入ってみるといいわ。私を知らない人には、身分なんて何の役にもたたなかった!」
「………」
「皆、相手は自分の事を知っている前提でしか生きていないじゃない。外の世界に出てみれば、ただの役立たずなの。そんなの嫌よ…。」
今までぬくぬく生きてきた私が、仕事をしてるクール様にこんなに偉そうにするのは間違ってるのはわかってるけど…
「クールの負けね。女にだって自由を得る権利はあるのよ。」
「ステーシー、そうだとしてもだ。ニーナに何かあったらどうする。」
「何かあっても自分の責任。1人で暮らすっていうのは、そういう事よ。解ってるわね。」
ステーシーが私を見て言った。
それが出来ないならやめなさいって言われてるんだよね。中途半端じゃやっていけないって。
「…っ全部のりきってみせる!」
「だって。どうするの?」
「…はぁ……わかった。」
「ありがとう!!」
それから少し話をして、殆んど口をつけていない冷めたお茶をのんだ。そして私は伯爵邸帰った。
「ん?」
伯爵邸の前に見たことのない紋章の馬車が止まっている。まあ、見たことないのは当たり前なんだけどね。ラドクリフ家しかしらないもの。
伯爵にお客様かしら?
私がそばを通ると、カチャと馬車から人が出てきた。
「………」
「ニナ様、少しお話があるのですが。」
クリフ…ついに伯爵邸まで…
「話す事は全て話しました。」
「ニナ様は侍女ではなく、教育係だそうですね。」
「……だからどうだと言うのでしょう?」
「それをこちらが聞きたいのです。」
クリフ…あの姿絵で私だと判断出来たはずはないよね。今回は読めないわ……。
・・・・
「あんた、本当にニーナに甘いわね。」
「否定はしない…」
「気が付かれない程度に見に行ってあげるわ。逐一報告してあげるから、人の店でそんなに落ち込まないでくれる。」
「絶対に報告しろよ……。それから何かあったら助けてやってくれ…。」
「あんた達兄弟は過保護すぎよ。」
「否定出来ない…。」
帰り道、自分の甘さ加減にうんざりするクールだった。
「双子?」
「私がニナ・スミス、妹はオリビア。それについてはクール様とステーシーに何か聞いてくる事はないと思うけど…」
「それ以外は?」
「……この前エドワードとクリフとお茶をのんだわ。『ニーナ』に繋がる女じゃないか…て思ってるんだと思う。」
「それは…かなり見つかりそうな時点にきてるって事じゃないのかっ!?」
「クール、そんなに心配しなくても大丈夫よ。」
「何をもって大丈夫なんだ。いい加減な事っ…」
「これ、見てみなさい。」
「…?この女の姿絵が何だっていうんだ?」
「これを見て、ニーナの事を探してるらしいのよ。」
「は?これで?」
「そう、笑っちゃうでしょ。」
「…っぷ…ハハハッ!誰だそれっ!」
「何で笑ってるの…私にも見せて…」
クール様から受け取った絵を見て固まってしまった。
目と髪の毛の色以外は、全く私に似ていない。もう別人レベル…。
「よかったな。その美人がニーナだって思う奴は誰もいない。俺でもわからないくらいだからな。」
「それは…私が美人ではないと言いたいのかしら…」
「…ここまで美人な自信があるか?」
「全くない。」
全体的なバランスも、顔も体も何もかも負けているもの…悔しいけど……。
「けど、これがあるっていう事は、ニーナの顔を知っている誰かが特徴を教えて描いたって事よ。」
「だな。本人を見たら思い出す可能性は充分ある。あまり公の場には顔を出さない方がいい。万が一にも招待されたら出来るだけ断るんだ。」
「それが賢明ね。この前の公爵のパーティーで見つかってた可能性だってあったんだから。しかもかなり目立ってたらしいじゃない。」
「それは…否定は出来ないけれど…」
「ここで暮らそうと思うなら、ニーナとしてじゃなくニナとしても憶えられない方がいいわよ。まぁ、私とクール的には『よくやった!』って思ってるけど。」
「そうだな。その場に居合わせなかったのが残念で仕方がない。」
「すごい嫌われてるのね。シャロンは…」
「嫌われてるなんてもんじゃない。ただの邪魔だ。社交界ってのは貴族だけが馬鹿みたいに集まってる訳じゃない。俺達にとっては仕事の場でもある。あの女のせいでこの国の印象はかなり悪くなってるぞ。俺の国の事じゃないから放っておいてはいるが。この国にニーナが嫁ぐ事になったら話は別だ。」
「可愛いニーナがこの国に嫁ぐっていうのは、こういう事が目的でもあるのよ。けど、姫でもない『ニーナ』が選ばれた意味が不明だわ。」
「確かに…姫ではないにしても同等の女はいるのに、何故かニーナ。そこがわからないからうちの国も戸惑っている。」
「どこに利用価値を見出だしたのか、私本人ですらわからないもの。」
だから怖いのよ…本当に監禁される可能性があるんだから!
「帰るなら今のうちだぞ、見つかってからじゃ難しくなる。おそらく無理だ。今なら『放置、強盗、冤罪』この理由で俺が連れて帰ってやれる。」
「………」
「ここに残りたいか?」
「………」
クール様はとても心配してくれてる。弟だとか言ってはいるけど、昔から優しい。…そうじゃない時も…多々あったけど。
本当の気持ちを言おう。
「クール様、結婚してもしなくても、私はもう国に帰るつもりはないの。」
「は?」
「エドワードが誰かと結婚すれば、私が追いかけられる事はないわ。『伯爵の娘で王太子の婚約者』その肩書きがなくても、私が頑張れる場所をここで作りたいの。」
「そんな簡単なもんじゃないんだぞ。口で言うのは簡単でも。今だって他人の家だとしても、伯爵の家だから暮らせてるだけだ。」
「そうだけど…それを言ってしまえば何も出来ないじゃない。このまま何もしないで、言われた事だけやる生活なんて嫌よ。これからは何かしていく生活をしたいの。」
「……ここでなくても出来るだろ。」
「できないっ!国に帰ったらまた『好きでもない人』と結婚させられて、貴族が働くな…とか、みっともない…とか言うのよ。皆1度牢に入ってみるといいわ。私を知らない人には、身分なんて何の役にもたたなかった!」
「………」
「皆、相手は自分の事を知っている前提でしか生きていないじゃない。外の世界に出てみれば、ただの役立たずなの。そんなの嫌よ…。」
今までぬくぬく生きてきた私が、仕事をしてるクール様にこんなに偉そうにするのは間違ってるのはわかってるけど…
「クールの負けね。女にだって自由を得る権利はあるのよ。」
「ステーシー、そうだとしてもだ。ニーナに何かあったらどうする。」
「何かあっても自分の責任。1人で暮らすっていうのは、そういう事よ。解ってるわね。」
ステーシーが私を見て言った。
それが出来ないならやめなさいって言われてるんだよね。中途半端じゃやっていけないって。
「…っ全部のりきってみせる!」
「だって。どうするの?」
「…はぁ……わかった。」
「ありがとう!!」
それから少し話をして、殆んど口をつけていない冷めたお茶をのんだ。そして私は伯爵邸帰った。
「ん?」
伯爵邸の前に見たことのない紋章の馬車が止まっている。まあ、見たことないのは当たり前なんだけどね。ラドクリフ家しかしらないもの。
伯爵にお客様かしら?
私がそばを通ると、カチャと馬車から人が出てきた。
「………」
「ニナ様、少しお話があるのですが。」
クリフ…ついに伯爵邸まで…
「話す事は全て話しました。」
「ニナ様は侍女ではなく、教育係だそうですね。」
「……だからどうだと言うのでしょう?」
「それをこちらが聞きたいのです。」
クリフ…あの姿絵で私だと判断出来たはずはないよね。今回は読めないわ……。
・・・・
「あんた、本当にニーナに甘いわね。」
「否定はしない…」
「気が付かれない程度に見に行ってあげるわ。逐一報告してあげるから、人の店でそんなに落ち込まないでくれる。」
「絶対に報告しろよ……。それから何かあったら助けてやってくれ…。」
「あんた達兄弟は過保護すぎよ。」
「否定出来ない…。」
帰り道、自分の甘さ加減にうんざりするクールだった。
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