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おにごっこ2

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月曜日

私は強行手段に出た。
この前のパーティーでセドリックを狙ってただろう犯人が使ってた毒草。『ペリ』
セドリックが少し離れたのを見計らって、私は風上からペリを燃やして煙をだした。

「ケホケホッ」
「ゴホゴホッ」
「な…ゴホ……咳が……」

私のまわりにいた護衛は咳き込んで動きが止まった。


私は護衛を置いて思いっきり走った。

「リズっ!!」

後ろでセドリックの声がするけど、彼には動かれると面倒なの。ラッドさんが絶対に私を追わせる事はないはずよ。
これで脱走は成功。


行き先はまず裏庭。

フリナが植えられていたら困るから手袋をしている。小さなナイフは懐にいれてある。

いつまでも待っていたって仕方がない。


学校が勝負の場、私ならそうする。トビーもそうするはず。

誘拐事件の数日前のエリザベス・ミリオン殺人未遂事件と、この前のパーティー前日の朝に誰かが裏庭を通ったのを考えれば、学校で何か企んでるとしか思えない。

殺す対象が苦しむ所を見て楽しむ異常なへきは、治療なんかじゃ治らない。
何故殺しの対象が私になるのか理解に苦しむけど。

今回は誰にも助けて貰えない。
トビーは私が1人の時じゃないと絶対出てこないと思うから。

裏庭についたけど、いつもと変わった様子もない。

「本当につまらない男ね。」

次は温室。

「…っ!?」

扉を開けようとドアノブを触ると、パーティーの時にスープに入っていた毛虫がついていた。

「手袋しててよかったぁ。」

温室の中にはいつも通り人がいる。
って事は、ついさっき私がここに来ようとしてるのを見て毛虫をつけたって事になる。


やっぱり迷路に誘ってるわね。これは…。

わざと私の苦手な所に誘き寄せようとするなんて、男らしくないわね。…迷ってる私を見るのも楽しいんだわ。

本当に迷路にいるなら挟み撃ちしたほうがいい。でも難しい。
トビーの無敵の制服攻撃は、セドリックの顔なんだから。

私が迷路に入ったって気づけば、セドリックが追ってくる可能性があって、それは邪魔!

トビーがいるかいないかハッキリしていないのに護衛に伝えに行ってしまえば、私はこの勝負から遠ざけられる。一切手をだせなくなるくらい。それは駄目!
きっと犠牲者が増えるだけ。

『これは君と僕の勝負』

その通りよ。

私は迷路に突っ込んだ。
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