84 / 138
広場
しおりを挟む
手間取ると思っていたけど、事件は呆気なく終わりを迎えた。真犯人がわかったら、今まで全面に出られなかった軍も一斉に動き出せたから。
コチは改装…という名目で一度灰になる。
翌月10日
今日、王都の広場に断頭台と絞首台が置かれたらしい。
犯人が捕まって翌月処刑。裁きは死罪でしかないから。
広場に向かう罪人、その中にグリーはいない。教会で素性を隠して働くと聞いた。被害者はかなり冷静に話し合って譲歩してくれたと思う。女の未来を奪ってきたのだから、この刑は優しいくらい。
公爵は考えてくれた。犯人を獄門台にのせる事で、グリーを殺さなかった。
グリーの腕に焼き印は残る。大罪人の子としての。
広場から街の人の声が城まで聞こえてくる。
首を晒される者は断頭台へ、そうじゃないなら絞首台へ。
広場のざわめきが、沢山の悲鳴と歓声に変わった。
これでよかったのよ。
私は命より大切な者を守れた。
命をかけたのは私も同じ。
死んでいたのは私だったかもしれないんだから。
コチは改装…という名目で一度灰になる。
翌月10日
今日、王都の広場に断頭台と絞首台が置かれたらしい。
犯人が捕まって翌月処刑。裁きは死罪でしかないから。
広場に向かう罪人、その中にグリーはいない。教会で素性を隠して働くと聞いた。被害者はかなり冷静に話し合って譲歩してくれたと思う。女の未来を奪ってきたのだから、この刑は優しいくらい。
公爵は考えてくれた。犯人を獄門台にのせる事で、グリーを殺さなかった。
グリーの腕に焼き印は残る。大罪人の子としての。
広場から街の人の声が城まで聞こえてくる。
首を晒される者は断頭台へ、そうじゃないなら絞首台へ。
広場のざわめきが、沢山の悲鳴と歓声に変わった。
これでよかったのよ。
私は命より大切な者を守れた。
命をかけたのは私も同じ。
死んでいたのは私だったかもしれないんだから。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
341
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる