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簡単じゃない2
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この負の感情に引きずられては駄目だわ。
「くよくよしないっ!!私が危なかったら助けていたでしょう?警察署内へ私を心配して会いに来てくれたのは貴方の意思でしょう。セドリック!」
「……」
「人に言われたって、それが全てじゃなかったはずよ。グリーの事を教えてくれたのも、誰かに言われたからじゃない。そうでしょ。それに、私は『殺される前に殺す主義』だから、気にしなくても大丈夫よ。」
「とんでもない主義だな…。」
「いいのよ。人生はいつどこで終わるかなんて解らないんだもの、悪党に殺されるなんて真っ平よ。」
「…普通はそんな簡単には」
「そんなの気合いの問題よ。何かを失わないためなら、嫌な事だってやらなきゃいけないし、戦うべきよ。それが命のやりとりだったとしてもね。私は殺される前に殺す事を選ぶ。それだけの話よ。」
普通ここまで割りきれないよね。
でも、逃げられないなら戦わないと、弱者は死ぬのよ。
戦うにしても、今の私には手掛かりが……あるじゃない!
「グリー!私にはまだグリーという道があったわ。」
この事件に関与しているかは解らないけれど、セドリックが怪しいと言ってるんだから何かはあるわ。誰かと接触する可能性はあるよね。それが副長官なら最高よ!
まだ運に見放されてなかったわ!!
「まさか、会いに行くつもりか?」
「ええ。警察はずる休みよ。」
警察で私がえられる情報はないわ。今回雇ったのは囮に使いたかっただけだもの。
「…ずる休みが好きだな。」
「ん?」
「5日間休んで何処へ行くつもりだったんだ。」
「…お父様に呼ばれたのよ。」
「ふふ、そういう事にしておこう。」
「…」
本当は毒会の為に休んだけど、誘拐で台無しになったのよね。
まぁ、セドリックがちょっと笑ってるし、全てが無駄ではなかった…と思う事にするわ。
「お茶…濃いわね。」
「ああ。すごく不味いな。もう少し練習した方がいいんじゃないか?」
「大人の味なのよ。」
「…っクク、大人か。」
何て失礼な男なの。
不味いお茶を飲む私の目に飛び込んできたのは20時をまわった時計。
カチャン
「…っ大変だわっ!!」
「どうしたっ!?」
「水やりを忘れていたわ!じゃあ、私は部屋に戻ります!」
大切なスホーンを放っておくなんて!セドリックは元気になった気がするから、もう大丈夫でしょ。まだうだうだ言うなら、今度はガツンと殴ってやるわ。
バタンッ
リズは物凄い勢いで出ていった。
「気合いの問題…か。」
リズの頭の中は、100%侯爵夫妻と毒草だが、今日は本の少しだが俺を気遣ってくれたのは嬉しかった。
次の日
「セドリック様は付いてこなくて大丈夫です!」
「大丈夫かどうか、一緒にいって俺が見極める。」
「私は1人で行きます。」
「俺がいなければ、門前払いもあり得るぞ。リズは侯爵令嬢だが侯爵本人じゃないんだから。」
「…」
痛いところを突かれたわ。
「くよくよしないっ!!私が危なかったら助けていたでしょう?警察署内へ私を心配して会いに来てくれたのは貴方の意思でしょう。セドリック!」
「……」
「人に言われたって、それが全てじゃなかったはずよ。グリーの事を教えてくれたのも、誰かに言われたからじゃない。そうでしょ。それに、私は『殺される前に殺す主義』だから、気にしなくても大丈夫よ。」
「とんでもない主義だな…。」
「いいのよ。人生はいつどこで終わるかなんて解らないんだもの、悪党に殺されるなんて真っ平よ。」
「…普通はそんな簡単には」
「そんなの気合いの問題よ。何かを失わないためなら、嫌な事だってやらなきゃいけないし、戦うべきよ。それが命のやりとりだったとしてもね。私は殺される前に殺す事を選ぶ。それだけの話よ。」
普通ここまで割りきれないよね。
でも、逃げられないなら戦わないと、弱者は死ぬのよ。
戦うにしても、今の私には手掛かりが……あるじゃない!
「グリー!私にはまだグリーという道があったわ。」
この事件に関与しているかは解らないけれど、セドリックが怪しいと言ってるんだから何かはあるわ。誰かと接触する可能性はあるよね。それが副長官なら最高よ!
まだ運に見放されてなかったわ!!
「まさか、会いに行くつもりか?」
「ええ。警察はずる休みよ。」
警察で私がえられる情報はないわ。今回雇ったのは囮に使いたかっただけだもの。
「…ずる休みが好きだな。」
「ん?」
「5日間休んで何処へ行くつもりだったんだ。」
「…お父様に呼ばれたのよ。」
「ふふ、そういう事にしておこう。」
「…」
本当は毒会の為に休んだけど、誘拐で台無しになったのよね。
まぁ、セドリックがちょっと笑ってるし、全てが無駄ではなかった…と思う事にするわ。
「お茶…濃いわね。」
「ああ。すごく不味いな。もう少し練習した方がいいんじゃないか?」
「大人の味なのよ。」
「…っクク、大人か。」
何て失礼な男なの。
不味いお茶を飲む私の目に飛び込んできたのは20時をまわった時計。
カチャン
「…っ大変だわっ!!」
「どうしたっ!?」
「水やりを忘れていたわ!じゃあ、私は部屋に戻ります!」
大切なスホーンを放っておくなんて!セドリックは元気になった気がするから、もう大丈夫でしょ。まだうだうだ言うなら、今度はガツンと殴ってやるわ。
バタンッ
リズは物凄い勢いで出ていった。
「気合いの問題…か。」
リズの頭の中は、100%侯爵夫妻と毒草だが、今日は本の少しだが俺を気遣ってくれたのは嬉しかった。
次の日
「セドリック様は付いてこなくて大丈夫です!」
「大丈夫かどうか、一緒にいって俺が見極める。」
「私は1人で行きます。」
「俺がいなければ、門前払いもあり得るぞ。リズは侯爵令嬢だが侯爵本人じゃないんだから。」
「…」
痛いところを突かれたわ。
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