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領域
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「……どういう事なの」
次の日、庭に行くと私の毒草ガーデンは潰されていた。
「この庭の毒草を食事に盛られたのですから、当然です。」
そうラッドさんに言われた。
「そう。…けど何故ルネがいないのかしら?」
「エリザベス様を護るのに支障がでる可能性がございますので。」
「それは昨日の誘拐の話の事?嘘に決まってるじゃない。腹が立っただけよ。言ったでしょう。『何もしない』と。」
…遂に私の領域を脅かしてきたわね。
まぁいいわ。ガーデンはなくなったけど部屋にも毒草はあるし、これからは部屋の中だけですごせばいいもの。
夕食
私の嫌いなものばっかりだわ。
セロリが山ほど入ったサラダ…。香草が主張しすぎて、味のしない料理…。
ルネ…私の嫌いな野菜、バラしていたのね。
それにしても陰険すぎよね。調理場の人に何かした覚えはないわ…。王太子様と護衛への態度が気にくわないとか、そんな理由かしら。
「リズ…」
「何でしょうか。」
「ルネと毒草の事だが…」
「…構いません。」
「毒草は無理かも知れないが、ルネだけは帰して貰えるように頼んでいる。」
「ありがとうございます。私、あまり食欲がございませんので、失礼します。」
何をどう解釈してルネを帰らせたのかは知らないけれど、どうせ頼んでみても無理よ。
お水を飲んで私は部屋にもどった。
部屋にあるのは2種類の毒草。
毒草オタクに人気の『スホーン』
これを何としてでも育てあげて、毒会に持っていくのよ!
コンコン
「エリザベス様、お手紙が届いております。」
「ありがとう。」
きっとお母様からだわ。それ以外に私に手紙なんて届くわけないもの。
「差出人は…チャーリー!?」
『10日にミリオン侯爵の別邸に付き添う事になった。この前の毒会について話そう!!』
10日…明後日よ!
何があっても絶対にいくわ!お父様にも会えるし、楽しみが出来たわ。
・・・・
「はぁ…嫌われてしまったな。」
「毒草の事は仕方ありません。」
「ルネまで帰す必要はなかった。」
「彼女がエリザベス様の無茶な行動に可鍛しないとも限りませんので。」
「誘拐に繋がる情報はないのか?」
「未だに…。獄中にいたエリザベス様が捕らえた者も、今朝殺されていたそうです。」
「…殺された?」
「はい、エリザベス様の言う通り、警察にスパイはいるようです。」
「…裏方で働きたいと言ってたのはそれでか。自分を餌にするつもりだった。」
「セドリック様が無理にでも連れ戻して来たのは間違いではありません。」
「……」
これでエリザベスは落ち着くだろうか。弟の事を悔いている。もし自分のせいで侯爵夫妻に迷惑が…と考えてしまえば、もう誰が止めても聞く耳を持たない。
助けたいと思うのに、俺が関わるとリズは遠くへ行ってしまう。
俺に嫌われたいと思ってるんだし、当然か…。
次の日、庭に行くと私の毒草ガーデンは潰されていた。
「この庭の毒草を食事に盛られたのですから、当然です。」
そうラッドさんに言われた。
「そう。…けど何故ルネがいないのかしら?」
「エリザベス様を護るのに支障がでる可能性がございますので。」
「それは昨日の誘拐の話の事?嘘に決まってるじゃない。腹が立っただけよ。言ったでしょう。『何もしない』と。」
…遂に私の領域を脅かしてきたわね。
まぁいいわ。ガーデンはなくなったけど部屋にも毒草はあるし、これからは部屋の中だけですごせばいいもの。
夕食
私の嫌いなものばっかりだわ。
セロリが山ほど入ったサラダ…。香草が主張しすぎて、味のしない料理…。
ルネ…私の嫌いな野菜、バラしていたのね。
それにしても陰険すぎよね。調理場の人に何かした覚えはないわ…。王太子様と護衛への態度が気にくわないとか、そんな理由かしら。
「リズ…」
「何でしょうか。」
「ルネと毒草の事だが…」
「…構いません。」
「毒草は無理かも知れないが、ルネだけは帰して貰えるように頼んでいる。」
「ありがとうございます。私、あまり食欲がございませんので、失礼します。」
何をどう解釈してルネを帰らせたのかは知らないけれど、どうせ頼んでみても無理よ。
お水を飲んで私は部屋にもどった。
部屋にあるのは2種類の毒草。
毒草オタクに人気の『スホーン』
これを何としてでも育てあげて、毒会に持っていくのよ!
コンコン
「エリザベス様、お手紙が届いております。」
「ありがとう。」
きっとお母様からだわ。それ以外に私に手紙なんて届くわけないもの。
「差出人は…チャーリー!?」
『10日にミリオン侯爵の別邸に付き添う事になった。この前の毒会について話そう!!』
10日…明後日よ!
何があっても絶対にいくわ!お父様にも会えるし、楽しみが出来たわ。
・・・・
「はぁ…嫌われてしまったな。」
「毒草の事は仕方ありません。」
「ルネまで帰す必要はなかった。」
「彼女がエリザベス様の無茶な行動に可鍛しないとも限りませんので。」
「誘拐に繋がる情報はないのか?」
「未だに…。獄中にいたエリザベス様が捕らえた者も、今朝殺されていたそうです。」
「…殺された?」
「はい、エリザベス様の言う通り、警察にスパイはいるようです。」
「…裏方で働きたいと言ってたのはそれでか。自分を餌にするつもりだった。」
「セドリック様が無理にでも連れ戻して来たのは間違いではありません。」
「……」
これでエリザベスは落ち着くだろうか。弟の事を悔いている。もし自分のせいで侯爵夫妻に迷惑が…と考えてしまえば、もう誰が止めても聞く耳を持たない。
助けたいと思うのに、俺が関わるとリズは遠くへ行ってしまう。
俺に嫌われたいと思ってるんだし、当然か…。
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