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困った
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私はとても後悔しているのよ。
何故セドリックにしがみついて泣いてしまったのかしら…。しかも号泣…。
けど、泣いてスッキリしたわ。過去は戻らないのだから、私が出来る事をしないと。
あの時、私は自分の身分を言ってなかったか…それだけが心配よ。『どうすればいい?』とか、意味のわからない質問をしてたのは憶えてるの。でも、他はあまりはっきり憶えてないのよね。
セドリックは知っていても言わないのか、知らないから言わないのか…。どちらにしても、まだ誰にも知られてない。
「オハ…ヨウ…ゴザイマス…」
泣いてしまった次の日から、私だけギクシャクしているのです。
「おはよう。まぁ朝も言ったけど。」
「そう…デスネ。」
「……」
「……」
セドリックは意外と優しい…とは思ったけど、その優しさのベクトルがおかしい…。
心配されすぎて、私は寮じゃない所ですごしてるの。一応は寮だけど『ロビン様とセドリック様専用』のものよ。
こんな物があっただなんて知らなかったわ…。興味が全くなかったもの。
そしておかしいのは、ロビン様が出ていった事よ。
護衛や使用人はいるけど、でもそれは関係ないのよ。その人達を無しにして、同じ所で2人だけが寝泊まりしてるのは、貴族や王族では婚約者でもない限りありえないの。
…セドリックの心配性はお母さんレベルだわ。
「ご飯は食べたのか?」とか
(家でも学校でも一緒に食べてる)
「痩せたんじゃいか?」とか
(そんなにすぐに痩せない)
「傷は大丈夫か?」とか
(心配する気持ちはわかる)
「毒草を触る時は気を付けろ」とか
(今まで、かなり注意してる)
「急いでルネを呼ぶ」とか
(ありがとう)
ルネを呼んでくれるのは助かるんだけどね。
「はぁ…」
今とても困ってるのは、護衛の数が凄いの…セドリックの護衛と合わせると、8人くらいいるわ…。
『狙われる』とか『見せしめにされる』って言ったからだと思うけど、本当にそうなるかなんてわからないんだし…。
「サーシャさん、誰の命令でこんな事になってるのでしょうか…?」
「侯爵も陛下も殿下も警察も我々の隊全てです。」
「……」
これは、『必要ありません』…だとか、そんな問題じゃないんだわ。犯人を捕まえる絶好のチャンス…とも思ってるはずよ。警察や兵士は今まで掴めなかった情報を手に入れられるんだもの。
私はちょっとした餌だわ。
ただの侯爵令嬢が囮にされてるなんて気付くわけがない…って思ってるのよ。たぶんお父様は気が付いてないはずよ。
餌にされるだけなんて、冗談じゃないわ。本当に犯人が捕まった暁には、婚約者候補を下ろしてもらうわ。
何故セドリックにしがみついて泣いてしまったのかしら…。しかも号泣…。
けど、泣いてスッキリしたわ。過去は戻らないのだから、私が出来る事をしないと。
あの時、私は自分の身分を言ってなかったか…それだけが心配よ。『どうすればいい?』とか、意味のわからない質問をしてたのは憶えてるの。でも、他はあまりはっきり憶えてないのよね。
セドリックは知っていても言わないのか、知らないから言わないのか…。どちらにしても、まだ誰にも知られてない。
「オハ…ヨウ…ゴザイマス…」
泣いてしまった次の日から、私だけギクシャクしているのです。
「おはよう。まぁ朝も言ったけど。」
「そう…デスネ。」
「……」
「……」
セドリックは意外と優しい…とは思ったけど、その優しさのベクトルがおかしい…。
心配されすぎて、私は寮じゃない所ですごしてるの。一応は寮だけど『ロビン様とセドリック様専用』のものよ。
こんな物があっただなんて知らなかったわ…。興味が全くなかったもの。
そしておかしいのは、ロビン様が出ていった事よ。
護衛や使用人はいるけど、でもそれは関係ないのよ。その人達を無しにして、同じ所で2人だけが寝泊まりしてるのは、貴族や王族では婚約者でもない限りありえないの。
…セドリックの心配性はお母さんレベルだわ。
「ご飯は食べたのか?」とか
(家でも学校でも一緒に食べてる)
「痩せたんじゃいか?」とか
(そんなにすぐに痩せない)
「傷は大丈夫か?」とか
(心配する気持ちはわかる)
「毒草を触る時は気を付けろ」とか
(今まで、かなり注意してる)
「急いでルネを呼ぶ」とか
(ありがとう)
ルネを呼んでくれるのは助かるんだけどね。
「はぁ…」
今とても困ってるのは、護衛の数が凄いの…セドリックの護衛と合わせると、8人くらいいるわ…。
『狙われる』とか『見せしめにされる』って言ったからだと思うけど、本当にそうなるかなんてわからないんだし…。
「サーシャさん、誰の命令でこんな事になってるのでしょうか…?」
「侯爵も陛下も殿下も警察も我々の隊全てです。」
「……」
これは、『必要ありません』…だとか、そんな問題じゃないんだわ。犯人を捕まえる絶好のチャンス…とも思ってるはずよ。警察や兵士は今まで掴めなかった情報を手に入れられるんだもの。
私はちょっとした餌だわ。
ただの侯爵令嬢が囮にされてるなんて気付くわけがない…って思ってるのよ。たぶんお父様は気が付いてないはずよ。
餌にされるだけなんて、冗談じゃないわ。本当に犯人が捕まった暁には、婚約者候補を下ろしてもらうわ。
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