4 / 138
毒草のすすめ2
しおりを挟む
「あの、はい…エリザベスです。」
何で知ってるのかしら。
「デイビーズ様、この子とお知り合いですか?」
「知り合いもなにも、この子はミリ…」
「デイビーズ様!おひさしぶりですーっ!」
ミリオンと言われそうになったのを、大声でかぶせた。
「事件に巻き込まれてしまいまして、どうしていいものかと…。」
「…なんだ、そうだったんだね。署長、彼女は俺の友達なんだ。そんな事があるはずないよ。」
赤毛の男の子が言うと、あっさり帰してくれた。
「どこのどなたかは存じませんが、ありがとうございます。助かりました。」
このまま取り調べられたら、侯爵の名を出さなければいけない所だったわ。
「どうして、エリザベス・ミリオンだと言わなかったの?」
「…何故名前を」
「さてね。どうしてかな。」
色白で少し目が垂れた…私より多分年上の男の人。今まで会った事はないと思うのだけど。
「俺が何も言わなくても『ミリオン』と聞くだけで『ご免なさい』って言うよ、あの人達。」
「極力ミリオンの名はだしたくなくて…」
これ以上の迷惑をかけたくないもの。
「何か理由でもあるの?ミリオン侯爵、物凄く大きな家名だよ。」
だから駄目なんです!
「お父様の名を出して何かをしたくはないんです。」
「なるほど。君はすごいね。ミリオン侯爵の自慢の娘なわけだ。」
「じまん?」
「君をパーティーに連れていかないのは、誰かに見初められたら嫌だからだろうって。まぁ、簡単に手をだせる令嬢ではないから、問題は無いんだろうけどね。」
今まで夜会の事も何も言われなかったから放っておいたけど。
それはきっと、私の体に傷が沢山あるからだよね。見られたら嫌だろうって考えてくれたんだ。
気がつかなかった…。
やっぱり素敵なお父様とお母様だわ。そんな2人を私が不幸にしちゃ駄目よ。
この人は、貴族だよね。
名前はなんだろう。デイビーズ…、あまり聞かないわ。
「俺の名はロビンだよ。」
読心術…
「君を今度の舞踏会に招待するよ。」
「……」
「その、キョトンとした顔が可愛いね。では。」
何あの人…。舞踏会って、私は侯爵邸にいないし、自分で言ってたじゃない『パーティーに連れてこない女』だって。
今回もお断りすればいい話ね。
はぁ…毒草がないなら野原に探しに行こう。この際何の花でも草でもいいわ。私に力を与えてくれるなら…
何で知ってるのかしら。
「デイビーズ様、この子とお知り合いですか?」
「知り合いもなにも、この子はミリ…」
「デイビーズ様!おひさしぶりですーっ!」
ミリオンと言われそうになったのを、大声でかぶせた。
「事件に巻き込まれてしまいまして、どうしていいものかと…。」
「…なんだ、そうだったんだね。署長、彼女は俺の友達なんだ。そんな事があるはずないよ。」
赤毛の男の子が言うと、あっさり帰してくれた。
「どこのどなたかは存じませんが、ありがとうございます。助かりました。」
このまま取り調べられたら、侯爵の名を出さなければいけない所だったわ。
「どうして、エリザベス・ミリオンだと言わなかったの?」
「…何故名前を」
「さてね。どうしてかな。」
色白で少し目が垂れた…私より多分年上の男の人。今まで会った事はないと思うのだけど。
「俺が何も言わなくても『ミリオン』と聞くだけで『ご免なさい』って言うよ、あの人達。」
「極力ミリオンの名はだしたくなくて…」
これ以上の迷惑をかけたくないもの。
「何か理由でもあるの?ミリオン侯爵、物凄く大きな家名だよ。」
だから駄目なんです!
「お父様の名を出して何かをしたくはないんです。」
「なるほど。君はすごいね。ミリオン侯爵の自慢の娘なわけだ。」
「じまん?」
「君をパーティーに連れていかないのは、誰かに見初められたら嫌だからだろうって。まぁ、簡単に手をだせる令嬢ではないから、問題は無いんだろうけどね。」
今まで夜会の事も何も言われなかったから放っておいたけど。
それはきっと、私の体に傷が沢山あるからだよね。見られたら嫌だろうって考えてくれたんだ。
気がつかなかった…。
やっぱり素敵なお父様とお母様だわ。そんな2人を私が不幸にしちゃ駄目よ。
この人は、貴族だよね。
名前はなんだろう。デイビーズ…、あまり聞かないわ。
「俺の名はロビンだよ。」
読心術…
「君を今度の舞踏会に招待するよ。」
「……」
「その、キョトンとした顔が可愛いね。では。」
何あの人…。舞踏会って、私は侯爵邸にいないし、自分で言ってたじゃない『パーティーに連れてこない女』だって。
今回もお断りすればいい話ね。
はぁ…毒草がないなら野原に探しに行こう。この際何の花でも草でもいいわ。私に力を与えてくれるなら…
応援ありがとうございます!
2
お気に入りに追加
341
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる