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アラン
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「今まで何も思われなかった訳ですし…意外と正体も気がつかれてないですし、王様でも問題ない…気が…」
「これから気がつかれるかもしれないだろう。その時どうするんだ。」
「確かにそうなんですけど…」
それを私に聞くのは間違ってると思う。
「名前で呼べ。」
「…その方が気がつかれると思います。」
何で急に名前だなんて…。
「…ではアランではいかがでしょうか。」
「わかった、俺は城に帰るまでアランだ。」
「ではアラン様、」
「何故『様』をつける?」
「王様で…す……いえ、アラン!!」
アランという偽名だけど、呼び捨てにするなんて重大な問題な気もする。
「何を真っ青な顔をしている。俺はここでは皆と同じだ。」
どうやっても無理でございます。
輝きが違います。
「王さ……アランは何かやりたい事とか無いんですか?案内しますよ。」
「ならアランに会いに…」
ヒャーーー!!ついに来た!
「…アランは旅立ちました。もういません!」
1人2役がバレる!
「顔が青いぞ?」
「ちょっと久しぶりの城下の空気に、気持ちが高ぶってしまったので…」
「ならば、どちらかというと赤くならないか?」
王様がアランに会いたいなんて言うからっ!
そもそも、何で今になってアラン…
「この騒動が落ち着いたら、しばらく家で休養を…とらせてもらえますか?」
「休んでも3日だ。」
なぜ…
「アランの時は休ませてました。」
「あれは病気だ。話が違う。」
違っても何でも!
「…自分の家のベッドでないと安眠できません。ので家に…」
「城へ運ばせる」
そうじゃない!
あの王宮から離れたいの!なんなら永遠におさらばしたい!!
なぜ気がつかないの、この王様。
「私の年齢だと、だいたい結婚相手を見つけてるんです。だから私もいつまでも働けません。」
「一生結婚出来ないと言っていた。ならそんな機会もないだろう。」
言ったけども!!
「奇跡的に誰かと結婚出来るかもしれないじゃないですか。」
「結婚できる相手なら誰でもいい…と、そういう事か?」
「…変態とかは無理ですけど。」
「ならば、俺が相手になってやる。」
ん?
「何を変な顔をしてる。」
「そりゃするでしょっ!!バカなのっ!?」
あ…バカとか言ってしまった…。
夢見る謎計画とは違うけど、『お姉さま』になる…。終着点が同じになってしまう。
謎計画を回避しても、こんな妥協結婚…
「返事は?」
「しばらく実家に帰らせて頂きます。」
「これから気がつかれるかもしれないだろう。その時どうするんだ。」
「確かにそうなんですけど…」
それを私に聞くのは間違ってると思う。
「名前で呼べ。」
「…その方が気がつかれると思います。」
何で急に名前だなんて…。
「…ではアランではいかがでしょうか。」
「わかった、俺は城に帰るまでアランだ。」
「ではアラン様、」
「何故『様』をつける?」
「王様で…す……いえ、アラン!!」
アランという偽名だけど、呼び捨てにするなんて重大な問題な気もする。
「何を真っ青な顔をしている。俺はここでは皆と同じだ。」
どうやっても無理でございます。
輝きが違います。
「王さ……アランは何かやりたい事とか無いんですか?案内しますよ。」
「ならアランに会いに…」
ヒャーーー!!ついに来た!
「…アランは旅立ちました。もういません!」
1人2役がバレる!
「顔が青いぞ?」
「ちょっと久しぶりの城下の空気に、気持ちが高ぶってしまったので…」
「ならば、どちらかというと赤くならないか?」
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なぜ…
「アランの時は休ませてました。」
「あれは病気だ。話が違う。」
違っても何でも!
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「城へ運ばせる」
そうじゃない!
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