変愛

絢麗夢華。

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2/嬭処夛-思はれ続ける愛の方向-

嬭処夛:2

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私の両親は、恋愛を応援する内に、いつの間にか恋に落ちていた。そして、その内、幼馴染同士の2人もお互いを愛し始める。
梨佳さんと慎さんの恋の始まりはそんな感じだったらしい。

そして、働き始めて数年、突然の体調不良で、叶は病院へ行く。
そこで、叶の妊娠が発覚する。
約1年後、悠介と叶との間に子供が生まれる。
それが私、未紗である。
それから私は自我の目覚めより早く梨佳さんと慎さんは私の面倒を見てくれた。
恐らく、私の両親と同じ位に、私を我が子の様に愛情を注いでくれた。
定期的に両親は私を2人に預けていたらしい。
というより、梨佳さんと慎さんが、強引に私を連れ帰る様に家へと招いてくれたらしい。
おかげで両親は私の育児で追い詰められる事もなく、喧嘩もなく育児をできたらしい。
2人の優しさであったのだろう。
まだ幼かった頃に預けれらた際どうしてこんなに私に優しくしてくれたのか尋ねた際、自分達のために色々気遣ってくれた私の両親への恩返しだったと、いくらか成長した私に告白してくれた。
そして私は順調に成長し、今に至るの。
10年程前、両親が忙しくなった際に私は年単位で2人に預けられた。
なぜなら、両親が忙しくなった理由は、2人が原因だったからだ。

梨佳さんの妊娠が発覚した。
だから両親と慎さんに仕事が多く回された。
私の両親が今大変なのは、私の両親のせいだ。
いや、換言すればそれは私のせいだ。

私の両親が私を産んだ時、慎さんも梨佳さんもかなり大変な思いをしたはずだ。
幼い頃に私は、どれだけ両親と2人の仕事が大変なのか身をもって知っている。
だから、梨佳さんのお腹に宿る子供が産まれたら私が誰よりも可愛がってあげる。
梨佳さんとこの頃1番長く居たのは私だ。
妊婦の苦しみも間近で見てきた。
こんな状態で仕事なんてできるものか。
母が私の所為でどれだけ2人に迷惑をかけたかを知っている。
梨佳さんも早く復帰しないと、仕事は大変になる。
両親が私の面倒を見れずに、身重な梨佳さんに託す程なのだ。

しかし、私に美咲さんは言った。
「子供を作る時期ってのはね、4人で大体決めていたんだ。
慎と私と悠介さんと叶で。
それで、未紗が生まれたのはたまたまなんかじゃなくて、悠介さんと叶が、子供が欲しいって望んで産まれたんだよ。
仕事の時期的に、どうしても無理な時と何とか休める時があって、最初の時に、私達がまだ2人で恋人同士で居たいなって望んだから。
だから未紗が先に産まれたんだよ。
そして今度は私の番。」
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