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 誕生日パーティーまで4日
「えっ、キュラス公爵家のご子息が僕にいち早く挨拶したいと言ったのですか?」
「嗚呼、突然で申し訳ないと言っていたが今までパーティーに参加出来なかったお前のための公爵のはからいだろう…」
 嘘だろ…そんなの設定にあったか?もしかして、倒れたからシナリオが変わったのか……
 お父様からの言葉にイキシアはとても驚いていた
「まぁ、無理にとは言わないが……」
 ……正直に言うと会うのは少し怖くもある、この世界に来て同年代の子供と話したこともないし、しかも攻略対象で……って、でも、別に自分がストーカーされる訳でもないし、会って損ないし……よし!
「……ぜひ、お会いしてみたいです…不安なこともありますが同年代の子とお話できるのは楽しそうなので…」
「そうか、わかった夕食時に会えるようすぐに公爵に伝えよう…きっと、お前なら上手くやれるさ」
「はい、ありがとうございます」




 夕飯時
 うわぁ、ドキドキする……
 攻略対象に会うのも初めてだけど、そもそも王家と王家に仕える人しか話したことないからな……
 公爵家については本でも見たしキャラを見間違えることは絶対にないからそこは不安じゃないけどね
「国王陛下、キュラス公爵様御一行が到着いたしました」
「とうせ」
 お父様の言葉と共に扉が開いた
 えぇぇ、入ってきたのは流石ここのキャラと言っていいほどの美形家族……もとい公爵家御一行だった
 後ろにいるのはラナンとモフィラかな…か、可愛い!
「お久しぶりでございます、国王陛下」
 うわっ公爵様、声もイケメンだぁ……
「私とお前の仲だ、楽にしてくれ…今宵は共に食事を楽しもう」
「それではお言葉に甘えさせていただきます…」
 お父様と公爵様は仲がいいのか……?それにしては互いの目が死んでるような…
「御初にお目にかかります、王太子様、私は公爵家当主、ウィリアム・キュラスでございます、そしてこちらはラナンとモフィラでございます、ラナンは王太子様と同い年なのできっと仲良くなれると思います」
そんなことを思っていると公爵様から話しかけられた、挨拶しないとな……
「初めまして公爵様、僕はイキシア・ウィンターでございます、ラナン様とモフィラ様もよろしくお願いいたします」
「王太子様、改めて私の名前はラナン・キュラスと申します」
「モフィラ・キュラスと申します」
 流石、ラナンだな…同い年のはずなのにしっかりしている…まぁ、俺は高校生だったけど……
 モフィラの方は挨拶してくれたけど嫌そうだなというか殺気がすごいな……流石ブラコンと思っておこう、まぁ大事なお兄ちゃんが取られるのは誰でも嫌だよな…俺はお前の幸せを願うよ……


 翌日
「イキシア、何をするんだ?」
「いや、えっと……」
「イキシア、どこへ行くんだ?俺もついて行く」
「ついてこなくて……」
「イキシア、etc…」
「いいから……」
 どうしてこうなった……!
 俺は少し前の自分を殴りたくなったのは言うまでもない……
 少し前・・・「イキシア、公爵家にはパーティーまでの間、王城で過ごしてもらうことにした」
へぇ、そうなんだ……まぁ、あんまり会うこともないだろうし…ってあれ、ラナン?書庫の近くで何してるんだろ……国内最大級の書庫なんて中々入れないしなんか探しものかな?
……?なんか、こっちに来てるような……
「王太子様、おはようございます」
「え、お、おはようございます……ラナン様は書庫に何か御用ですか?お探し物があるなら使用人に……」
「王太子様はどんな本が好きですか」
「ほ、本ですか、最近は魔法の歴史についての本をよく読んでいます…」
「そうなんですね……ところで、今からどこかに行かれるんですか」
「えっと、温室へ行くところでした」
温室には植物に関しての本が置いてあるから少しでも情報が手に入ればと少し前から許可を貰っていた
んー、でも攻略対象と仲良くなっていて損は無いしな…あわよくば、ゲームのキャラとしてじゃなくて友人として相談にのるくらいにはなりたい……まぁ、ラナンは公爵様とかそこら辺の大人に言われて俺と仲良くしてるだけだろうし友人になるのは表面上だけになるだろうな……
「ラナン様も行ってみませんか、とても綺麗に花が咲いているんです」
「ええ、是非」
ま、いっか…仲良くなれなくても今後関わらなければいい、そうしたらどっちにも損はないだろ…
ーーーーーーーーーーー
次回に続く
更新が早くできるように頑張ります
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