103 / 202
第4章 焔の中の怪物
第38話 違う世界に生きる僕ら
しおりを挟む
スロウの話を要約すると、憤怒という強すぎる感情に支配され、自我すらも失った彼らのリーダーが纏っていたという黒いオーラ……その一部がウルヴァンに寄生したのではないか、というものだった。彼曰く、そのオーラは言わばその人の思念が漏れ出た残留思念のようなもので、その扱いに長けると、他者にその一部を分け与えることも可能なんだとか。
「じゃあつまり、ウルヴァンの復活を指示しただけでなく、それを凶暴化させたのもリーダーの可能性が高いってこと?」
「……うん。あんまり信じたくはないけどね」
リーダー、か。そういえば、彼らは結局何者なんだろう。負の感情を埋め込まれ、人からホムンクルスに変わって。一体、何の目的で生み出されてしまったんだろう。ただ、少なくとも彼らもまた被害者だし、彼らをホムンクルスにした誰かが、恐らく全ての元凶だ。この時点で僕がそのことを知ったということは……黒幕を探せという暗示なのかもしれない。
そして考えるべきは彼らのリーダー。スロウの話では、そのリーダーが持たされたという憤怒の感情は、他のそれとは一線を画すらしい。そして自我が抜けていたというのを聞く限り、恐らく完全に感情に支配されていると言って良い。彼らがホムンクルスにされてからどれくらい経つのか分からないが、いずれにせよ注意が必要だろう。
『プレア殿!手がかりを見つけたよ!』
僕が思考を巡らせていると、突然意識の外からハルの声が響いた。あ、ライブ結晶切り忘れてた。残りエネルギーは……良かった、まだ大丈夫そうだ。
「本当?ありがと!それで、その手がかりって?」
『うん、今呼ぶね。……聞こえるかの、プレアデス』
「グスターヴさん!」
うん、何となく予感はしてたけどやっぱりこの人か。ていうか、この人何でも知り過ぎでしょ。グスターヴさんといきなり顔見知りになれたのは本当に運が良かったな。所謂、生き字引ってやつだろうか?
『ほっほ、凄いのう。本当に聞こえおったわい。さっきはてっきり手品か何かだと思ったぞ』
さっき……ああ、上の部屋からギルドとリモート会議した時の話か。そりゃあ確かに、いきなりあんなものが目の前で展開されたら、誰でも目を疑うよな。革新的な技術って、つくづくそういう驚きとか疑いから徐々に浸透していくんだよなぁ……って、違う違うそうじゃない!
「手がかり!っていうのはどういうものなんでしょうか?」
『ほほ、そうじゃったそうじゃった。ふむ……ワシの記憶が正しければ、お主にはまだ、ウルヴァーニについてはあまり話しておらんかったな』
「ええと……確かに、そういえばウルヴァンの話ばかりでしたね」
僕の発言を耳にして、スロウがピクリと身体を強張らせるが、大丈夫だと目で諭す。
『そうじゃ。これからワシが話すのは、何故ウルヴァンの封印に使われたのがその山であったか、というものじゃ』
「理由、ですか」
『その山にはな……大精霊イフリートが眠っておるのじゃ』
イフリート。僕がこの街に来てすぐに見かけた大量の像。グスターヴさんとの出会いのきっかけとなった。街の信仰と芸術の中心である大精霊が、この山に。なるほど、確かに凶悪な魔物を封印するには打って付けの場所だ。
「それで……そのイフリートはどこに?」
『さあの、そこまではワシも知らんわい。代わりに、良いことを教えてやろう』
そうか、流石のグスターヴさんでも、場所までは分からないか……とはいえ、強大な精霊が眠る場所からは、何らかの力が漏れ出ているはず。それを自力で探り当てるしかない。
『イフリートの炎はの……聖なる炎じゃ。その炎はあらゆる魔を焼き払い、浄化するとのこと。つまり、ウルヴァンは炎から生まれた魔物じゃが、だから効かないということはないってわけじゃよ』
聖なる炎か。スロウの話ならウルヴァンは今や炎というより、心の闇の具現化みたいなものだ。その浄化の範囲がもし精神的なところにまで及ぶのなら、むしろ抜群の相性かもしれない。まあ、何はともあれ僕がすべきは、イフリートを探し出すこと、か。
その後、ハルと少し相談をして今度こそ通信を切った。どうやらイフリートの存在は既に全員に知れ渡っているらしい。その上で僕がイフリートの協力を得て街に戻るまで、ひたすら耐久を続けるというのが最後の作戦らしい。
結局、こうなってしまったか。僕はこういう状況を何となく予想は出来ていた。だからこそ、戦う人に一番辛くなるこの展開は避けたかったんだが。実際問題、既にいるかも分からないイフリートに縋るしかないところまで追い詰められてしまった。せめて最後くらい、早く終わらせて皆の元へ帰らないと。
「行こう、スロウ!」
そう言って後ろを振り返る。でも、すぐにそこにスロウの存在を認知できなかった。まさか。はたと思って下を見る。
「……スロウ!!」
クソッ、こんな時に身体が朽ち始めるなんて。スロウは僕の足元にうつ伏せに倒れていた。慌てて身を屈め、抱き起こす。まだ意識はあるみたいだ。でもよく見ると、足の指先から徐々に、身体が音もなく消えて行くのが分かった。それで立てなくなっていたのか。死の音は足首付近まで来ていた。いつから……スロウは、こんな身体で僕を。
「もう、ぼくのことは良い……イフリートの場所はぼくが知っている。きみは早くそこに行くんだ」
「嫌だ!お前も一緒に来るんだ!」
そう言って、僕は背中に身体が消え始めているスロウをおぶる。……重っ。でも、ホムンクルスという種族のおかげかステータスのおかげか、歩けないわけじゃない。
「スロウ……イフリートはどこに?」
「……向こうの奥、壁の隙間にあるスイッチを押すんだ」
「向こうだね?わかった」
そうして一歩一歩、歩き始める。何度かバランスを崩しそうになったが、踏ん張って持ち堪える。たかが10メートル未満の距離だが、時間がかかった。何とか手を伸ばし、壁面の間にあるボタンを押す。
「こ、これは……」
壁が地響きを立てて動いて行く。やっぱり隠し階段だったか。どうやら、さらに下に続いているようだ。
「やっぱりいいよ。この階段は長い。ぼくを背負って行ったんじゃ、間に合わない」
「……何度も、言わせるな。お前を、置いては行けない」
確かに、街に着くのは少し、遅れてしまうかもしれない。もしかしたら、それが原因でフリーディアは滅んでしまうかもしれない。でも、あそこには僕の仲間がいる。信頼できるプレイヤー達が。だから、僕は彼らを信じて、必ずスロウをイフリートの元へ。
「なんで……そんなにぼくにこだわるんだい?ぼくはもうすぐ死んでしまうんだよ?それにぼくは敵。本当なら、とっくに殺されてるはずなのに……」
「確かに、お前はウルヴァンを復活させ、フリーディアを襲った。そしてそのために、僕達プレイヤーの多くを傷つけた。それは仮にリーダーの指示だったとしても、許されることじゃない……でも」
そこで一旦言葉を切って、横目でチラリとスロウを見る。
「でもそれ以前に、お前もリーダーも、皆この世界の被害者なんだ。それに……奪われたものを取り戻そうとするのは、当たり前のことだと思う」
普通に生活していただけなのに、突然元の身体と感情を奪われ、壮絶な日々を経てホムンクルスにされる……そんな辛い過去を持っているのに、被害者と呼ばずして何と呼べば良いのか?仮にその結果起きた復讐が僕達を襲ったとしても、それは大した問題ではない。僕達プレイヤーは、所詮この世界で死んでもまた蘇る存在だ。
でも彼らNPCは違う。ここでは復活することもなく、ただ必死に生活するしかない「人間」なんだ。この世界では彼らこそが……現実世界に生きる僕達と同じ立場なんだ。だからこそ、僕達は軽い身命を投げ打ってでも、彼らを守る責任がある。断じて、断じて彼らを私利私欲のために虐げるなど、許されてはならないんだ。
「プレアデス。きみとはもっと違う関係で会いたかった。そうすれば、もっと良き友でいられたかもしれないのに」
スロウの、僕に掴まる力が強くなる。僕はその腕を撫でる。それは、僕も同じだ。でも、僕達は所詮はプレイヤー。彼らNPCとは違う世界、違う次元に生きる存在だ。ヒトとAIの間に深い溝がのざばるように、僕達と彼らが、真に理解し合える日が来るのは、まだずっと先のことだろう。
それでも僕は、この世界で紡がれる物語を、プレイヤーとNPCが同じ時間を分かち合うこの一瞬を、僕は信じたい。そしてその心がある限り、僕はこの世界で何だって……1人の「人間」を助けることだって出来るはずだ。例えそれが、さっきまで戦っていた敵だったとしても。
「僕もだよ。だからせめて今は、残り少ない時間を過ごしたい。そのために、こうしてお前のことを運んでいるんだし」
「……ありがとう。最後の最後に、きみのようなプレイヤーに会えてよかった」
それから、色々なことを話した。蒼粒石のこと、僕がこの世界に来てからの思い出話、王都の美味しいお店に、人間らしく恋バナまで。まるで修学旅行の、眠るに眠れないあの時間と同じように、時間を忘れて。階段を降りて、廊下を歩いている間も、ずっと続いていた。背中のスロウが少しずつ軽くなっていくのを感じながら、そうして僕達はたどり着いたんだ。
「じゃあつまり、ウルヴァンの復活を指示しただけでなく、それを凶暴化させたのもリーダーの可能性が高いってこと?」
「……うん。あんまり信じたくはないけどね」
リーダー、か。そういえば、彼らは結局何者なんだろう。負の感情を埋め込まれ、人からホムンクルスに変わって。一体、何の目的で生み出されてしまったんだろう。ただ、少なくとも彼らもまた被害者だし、彼らをホムンクルスにした誰かが、恐らく全ての元凶だ。この時点で僕がそのことを知ったということは……黒幕を探せという暗示なのかもしれない。
そして考えるべきは彼らのリーダー。スロウの話では、そのリーダーが持たされたという憤怒の感情は、他のそれとは一線を画すらしい。そして自我が抜けていたというのを聞く限り、恐らく完全に感情に支配されていると言って良い。彼らがホムンクルスにされてからどれくらい経つのか分からないが、いずれにせよ注意が必要だろう。
『プレア殿!手がかりを見つけたよ!』
僕が思考を巡らせていると、突然意識の外からハルの声が響いた。あ、ライブ結晶切り忘れてた。残りエネルギーは……良かった、まだ大丈夫そうだ。
「本当?ありがと!それで、その手がかりって?」
『うん、今呼ぶね。……聞こえるかの、プレアデス』
「グスターヴさん!」
うん、何となく予感はしてたけどやっぱりこの人か。ていうか、この人何でも知り過ぎでしょ。グスターヴさんといきなり顔見知りになれたのは本当に運が良かったな。所謂、生き字引ってやつだろうか?
『ほっほ、凄いのう。本当に聞こえおったわい。さっきはてっきり手品か何かだと思ったぞ』
さっき……ああ、上の部屋からギルドとリモート会議した時の話か。そりゃあ確かに、いきなりあんなものが目の前で展開されたら、誰でも目を疑うよな。革新的な技術って、つくづくそういう驚きとか疑いから徐々に浸透していくんだよなぁ……って、違う違うそうじゃない!
「手がかり!っていうのはどういうものなんでしょうか?」
『ほほ、そうじゃったそうじゃった。ふむ……ワシの記憶が正しければ、お主にはまだ、ウルヴァーニについてはあまり話しておらんかったな』
「ええと……確かに、そういえばウルヴァンの話ばかりでしたね」
僕の発言を耳にして、スロウがピクリと身体を強張らせるが、大丈夫だと目で諭す。
『そうじゃ。これからワシが話すのは、何故ウルヴァンの封印に使われたのがその山であったか、というものじゃ』
「理由、ですか」
『その山にはな……大精霊イフリートが眠っておるのじゃ』
イフリート。僕がこの街に来てすぐに見かけた大量の像。グスターヴさんとの出会いのきっかけとなった。街の信仰と芸術の中心である大精霊が、この山に。なるほど、確かに凶悪な魔物を封印するには打って付けの場所だ。
「それで……そのイフリートはどこに?」
『さあの、そこまではワシも知らんわい。代わりに、良いことを教えてやろう』
そうか、流石のグスターヴさんでも、場所までは分からないか……とはいえ、強大な精霊が眠る場所からは、何らかの力が漏れ出ているはず。それを自力で探り当てるしかない。
『イフリートの炎はの……聖なる炎じゃ。その炎はあらゆる魔を焼き払い、浄化するとのこと。つまり、ウルヴァンは炎から生まれた魔物じゃが、だから効かないということはないってわけじゃよ』
聖なる炎か。スロウの話ならウルヴァンは今や炎というより、心の闇の具現化みたいなものだ。その浄化の範囲がもし精神的なところにまで及ぶのなら、むしろ抜群の相性かもしれない。まあ、何はともあれ僕がすべきは、イフリートを探し出すこと、か。
その後、ハルと少し相談をして今度こそ通信を切った。どうやらイフリートの存在は既に全員に知れ渡っているらしい。その上で僕がイフリートの協力を得て街に戻るまで、ひたすら耐久を続けるというのが最後の作戦らしい。
結局、こうなってしまったか。僕はこういう状況を何となく予想は出来ていた。だからこそ、戦う人に一番辛くなるこの展開は避けたかったんだが。実際問題、既にいるかも分からないイフリートに縋るしかないところまで追い詰められてしまった。せめて最後くらい、早く終わらせて皆の元へ帰らないと。
「行こう、スロウ!」
そう言って後ろを振り返る。でも、すぐにそこにスロウの存在を認知できなかった。まさか。はたと思って下を見る。
「……スロウ!!」
クソッ、こんな時に身体が朽ち始めるなんて。スロウは僕の足元にうつ伏せに倒れていた。慌てて身を屈め、抱き起こす。まだ意識はあるみたいだ。でもよく見ると、足の指先から徐々に、身体が音もなく消えて行くのが分かった。それで立てなくなっていたのか。死の音は足首付近まで来ていた。いつから……スロウは、こんな身体で僕を。
「もう、ぼくのことは良い……イフリートの場所はぼくが知っている。きみは早くそこに行くんだ」
「嫌だ!お前も一緒に来るんだ!」
そう言って、僕は背中に身体が消え始めているスロウをおぶる。……重っ。でも、ホムンクルスという種族のおかげかステータスのおかげか、歩けないわけじゃない。
「スロウ……イフリートはどこに?」
「……向こうの奥、壁の隙間にあるスイッチを押すんだ」
「向こうだね?わかった」
そうして一歩一歩、歩き始める。何度かバランスを崩しそうになったが、踏ん張って持ち堪える。たかが10メートル未満の距離だが、時間がかかった。何とか手を伸ばし、壁面の間にあるボタンを押す。
「こ、これは……」
壁が地響きを立てて動いて行く。やっぱり隠し階段だったか。どうやら、さらに下に続いているようだ。
「やっぱりいいよ。この階段は長い。ぼくを背負って行ったんじゃ、間に合わない」
「……何度も、言わせるな。お前を、置いては行けない」
確かに、街に着くのは少し、遅れてしまうかもしれない。もしかしたら、それが原因でフリーディアは滅んでしまうかもしれない。でも、あそこには僕の仲間がいる。信頼できるプレイヤー達が。だから、僕は彼らを信じて、必ずスロウをイフリートの元へ。
「なんで……そんなにぼくにこだわるんだい?ぼくはもうすぐ死んでしまうんだよ?それにぼくは敵。本当なら、とっくに殺されてるはずなのに……」
「確かに、お前はウルヴァンを復活させ、フリーディアを襲った。そしてそのために、僕達プレイヤーの多くを傷つけた。それは仮にリーダーの指示だったとしても、許されることじゃない……でも」
そこで一旦言葉を切って、横目でチラリとスロウを見る。
「でもそれ以前に、お前もリーダーも、皆この世界の被害者なんだ。それに……奪われたものを取り戻そうとするのは、当たり前のことだと思う」
普通に生活していただけなのに、突然元の身体と感情を奪われ、壮絶な日々を経てホムンクルスにされる……そんな辛い過去を持っているのに、被害者と呼ばずして何と呼べば良いのか?仮にその結果起きた復讐が僕達を襲ったとしても、それは大した問題ではない。僕達プレイヤーは、所詮この世界で死んでもまた蘇る存在だ。
でも彼らNPCは違う。ここでは復活することもなく、ただ必死に生活するしかない「人間」なんだ。この世界では彼らこそが……現実世界に生きる僕達と同じ立場なんだ。だからこそ、僕達は軽い身命を投げ打ってでも、彼らを守る責任がある。断じて、断じて彼らを私利私欲のために虐げるなど、許されてはならないんだ。
「プレアデス。きみとはもっと違う関係で会いたかった。そうすれば、もっと良き友でいられたかもしれないのに」
スロウの、僕に掴まる力が強くなる。僕はその腕を撫でる。それは、僕も同じだ。でも、僕達は所詮はプレイヤー。彼らNPCとは違う世界、違う次元に生きる存在だ。ヒトとAIの間に深い溝がのざばるように、僕達と彼らが、真に理解し合える日が来るのは、まだずっと先のことだろう。
それでも僕は、この世界で紡がれる物語を、プレイヤーとNPCが同じ時間を分かち合うこの一瞬を、僕は信じたい。そしてその心がある限り、僕はこの世界で何だって……1人の「人間」を助けることだって出来るはずだ。例えそれが、さっきまで戦っていた敵だったとしても。
「僕もだよ。だからせめて今は、残り少ない時間を過ごしたい。そのために、こうしてお前のことを運んでいるんだし」
「……ありがとう。最後の最後に、きみのようなプレイヤーに会えてよかった」
それから、色々なことを話した。蒼粒石のこと、僕がこの世界に来てからの思い出話、王都の美味しいお店に、人間らしく恋バナまで。まるで修学旅行の、眠るに眠れないあの時間と同じように、時間を忘れて。階段を降りて、廊下を歩いている間も、ずっと続いていた。背中のスロウが少しずつ軽くなっていくのを感じながら、そうして僕達はたどり着いたんだ。
1
お気に入りに追加
179
あなたにおすすめの小説

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。

Free Emblem On-line
ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。
VRMMO『Free Emblem Online』
通称『F.E.O』
自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。
ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。
そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。
なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。
Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷
くみたろう
ファンタジー
彼女の名前は東堂翠。
怒りに震えながら、両手に持つ固めの箱を歪ませるくらいに力を入れて歩く翠。
最高の一日が、たった数分で最悪な1日へと変わった。
その要因は手に持つ箱。
ゲーム、Anotherfantasia
体感出来る幻想郷とキャッチフレーズが付いた完全ダイブ型VRゲームが、彼女の幸せを壊したのだ。
「このゲームがなんぼのもんよ!!!」
怒り狂う翠は帰宅後ゲームを睨みつけて、興味なんか無いゲームを険しい表情で起動した。
「どれくらい面白いのか、試してやろうじゃない。」
ゲームを一切やらない翠が、初めての体感出来る幻想郷へと体を委ねた。
それは、翠の想像を上回った。
「これが………ゲーム………?」
現実離れした世界観。
でも、確かに感じるのは現実だった。
初めて続きの翠に、少しづつ増える仲間たち。
楽しさを見出した翠は、気付いたらトップランカーのクランで外せない大事な仲間になっていた。
【Anotherfantasia……今となっては、楽しくないなんて絶対言えないや】
翠は、柔らかく笑うのだった。

【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。
だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO
無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。
名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。
小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。
特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。
姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。
ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。
スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。
そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる