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三章
その21 文芸部室に封印された魔竜 ★
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掃除を開始してから、しばらく経過していた。
アメやナツキがホコリを集めて、その後を俺やハルが雑巾がけをしていく。文芸部室の床は木目なので、流れに沿ってしっかりと雑巾がけをしていく。ちなみにフユカは、本棚の整理中。
普段、俺達が授業を受けている教室よりも一回り小さい部室は、過去の部員達の物も乱雑に置かれていたために、それなりに掃除に時間がかかった。それでも、五人でちゃんと協力すれば早いもので昼前には、片付けることができていた。
「いやー随分とキレイになったじゃん」
「そうだな。溜まっていたホコリも全部掃除できたんじゃないか」
労働終わりの清々しい気分。俺やアメは額に汗を浮かべてはいたが、それは決して気持ち悪いものではなかった。二人して窓際に寄りかかり、夏の風を浴びながらキレイになった文芸部室を眺める。すると、先程まで雑巾を洗っていたハルとナツキも帰ってきた。
俺達二人の様子を見て、ナツキがクスリと笑う。
「いいねーなんだか青春って感じだよー」
「そうか?あんまりわからないんだが」
「結構良いと思うわよ。写真撮ってあげる」
そう言ってハルは制服のポケットからスマホを取り出して、俺達二人に向けた。小さなシャッター音が鳴る。アメはピースをしたが、俺は特に何のポーズも取らない。それでもハルは満足したのか「うん」と軽く頷いて、スマホを再びポケットに直した。
ふと、ハルの髪に視線が動いた。掃除の時は、邪魔になるからと長い茶髪を後ろで一つに結っている。ナツキよりは位置の高いポニーテール。普段のおしとやか?な感じではなく、活発なスポーツ少女に今は見える。髪型が変わるだけで、こんなに印象が変わるものなんだと不思議に思う。
掃除も一段落ついたので、そろそろ休憩をしようということになった。夏休み期間中の文芸部の活動は午前中のみとなっている。おそらく今日の文芸部の活動はこれで終わりだろう。各々、部室の真ん中に設置された長机にパイプ椅子を持ってきて腰掛ける。しかし、その中にはフユカの姿がなかった。
どこに行ったのかと思って視線を巡らせると、いた。部室の隅っこで未だに本の山と格闘している。
「だぁー!駄目です!一体なんなんですかコレは!」
するといきなり声を上げた。
「どうしたのさフユカ。本じゃない物でも紛れてた?」
「いいえいいえ!本です、本なんですが……!」
とりあえず見て下さい、と言ったフユカが本の山を抱えてこちらに来た。ドスンという音と共に長机に置かれた本の山。少し大きめの置物サイズくらいはあるのだが、フユカが抱えていたところを見るにそこまで重量はないらしい。しかしそれより気になったのが、それが奇妙な積まれ方をしていたことだ。
その山は、そこにある全ての本を横にしてブロックみたいに積まれている。山の途中では穴が空いていたりしており、不自然な印象を受けた。なんと表現すればいいのだろう。絵で表現される様な、横に細長い棒が積み重なってできている雲みたいな感じ。そんな奇妙な山をフユカは持ってきた。
「おいフユカ。なんでこんな積み方するんだよ。本で遊ぶなって」
「私が積んだわけじゃありませんよ。なんでわざわざこんな不可思議な積み方をするんですか」
「それならさっさと解体すればいいだろ………って」
何気なく一番上の本に手を伸ばした。だが、その本を持ち上げることはできなかった。本の下に滑らせようとした手が入らなかったのだ。がっちりと隙間が存在しないように本どうしがくっついてしまっている。そうしてこの奇妙な積まれ方の理由を察する。
「まさかこれって………」
確認の為にフユカへと視線を向けた。そしてフユカはパイプ椅子に腰を下ろしながらコクリと頷く。
「はい。全部固定されていますね。先程持ち上げた時も、一切崩れる様子はありませんでした」
「意図的にこんな積み方をした、ってことなのかなー?」
ナツキも興味深そうに、しげしげと本の山を見やる。一番上に置かれている本の表紙に手を伸ばしてみたが、どうやら本の中身も固定されているらしく、表紙すらもめくることはできなかった。こうなってしまえば、本の役割は果たすことは出来ない。もはや置物として使う他ないだろう。あまり趣味のいいデザインとは言えないのが欠点ではあるが。
「ねぇ。私ちょっと思ったんだけど、これが七不思議に関連していたりしないわよね?」
「………………否定は出来ないね」
ハルの問いに、アメが苦笑しながら答えた。
文芸部室に置いてあった、意味不明な本の山。これが他の教室に置かれていた場合なら、誰かのイタズラで片付けられるのだが、そうもいかない。なんせ文芸部室は三つ目の不思議である『文芸部室に封印された魔竜』のその当該地だ。そこから見つかったコレが、七不思議と無関係だと割り切ることは出来ない。
「だけどさーこれは一体何の為に作られたんだろうねー」
ナツキが首を傾げながら、そう言葉を発した。
「これだけあからさまに奇妙な形をしているなら、何か目的を持ってこの形にされたってのは想像つくんだけどねー」
「ふーん、まぁ私にはさっぱりわからないけど」
「相変わらずだなハルは」
「わからないものは仕方がないでしょ。まぁ、今日部室を掃除して、これが見つかっただけでも進歩じゃない?」
それは確かに。今まで手付かずだったこの奇妙な本の山は、文芸部室の隅っこに放置され、その上を更に普通の本で囲まれていたため、今日までこの存在に気がつくことはなかった。もしこれが七不思議に関係していたのなら、今まで何をしても解明に至らなかったことにも納得がいく。木を隠すなら森の中、とはよく言ったものだ。
「見つかったのはいいのですが、結局用途がわからなければ解明出来ないのも同じですよ」
「これだけ特徴的過ぎると逆にわからないからね」
もはやこれの存在自体が七不思議ではないかと疑うレベル。
しばらく皆でうんうん唸っていると、ハルが急に立ち上がった。その後、本の山を持ち上げて窓際まで運んで行った。そして両手を頭上に伸ばして本の山を掲げだした。まるでその奇妙な本の山を崇めているようにも見える。………………一体何をしているんだアイツ。
「ハル、もしかして疲れているんですか」
「そんなわけないでしょ。ただ光に当てたらどうなるのかなって思っただけよ」
「あー影絵だねー」
「そう!それが言いたかったの!」
「なるほどな……その発想はなかったな」
俺も思わず感心してしまった。
たまにハルは俺達の思いもよらない考えを口に出すことがある。それは俺やフユカにいじられて終わるだけのものもあれば、まともなものもある。どうやら今回は後者であったようだ。でもまぁ自分で本の山を持つ必要はないとは思う。机やら本棚やら、それこそ本を積み上げてその上にでも置けばいいと思ったのだが、ハルのその格好が面白いので黙っておくことにする。
ちょうど日差しは、文芸部室の窓側から降り注いでいた。映し出される影が見やすいように、俺やアメで長机を部室の端っこまで運ぶ。これで木目の床に影がバッチリと映る様になった。
果たしてそこに映っていた影は━━━━
「まじか……」
「うわおー」
「まさか、ですね」
「これはびっくりだね」
「ね!ね!私の言った通りでしょ!?」
声だけでもわかるくらい、ハルが喜んでいた。本の山を床に下ろしてガッツポーズをしている。それもそのはずだろう。今はもう見えなくなってしまったが、夏の日差しは先程までくっきりとその影を映し出していた。
奇妙な本の山に空いた部分は、そのまま光が差し込んで眼に。本が山から突き出た部分は、翼や爪や角といった感じに表現されていた。ソレをなんと表現すればいいのか、俺達は初めから答えを知っていた。
その姿は、紛うことなき『魔竜』。
文芸部室に封印されていた魔竜は、夏の日差しを浴びて、その姿を俺達の前に現したのだった。
アメやナツキがホコリを集めて、その後を俺やハルが雑巾がけをしていく。文芸部室の床は木目なので、流れに沿ってしっかりと雑巾がけをしていく。ちなみにフユカは、本棚の整理中。
普段、俺達が授業を受けている教室よりも一回り小さい部室は、過去の部員達の物も乱雑に置かれていたために、それなりに掃除に時間がかかった。それでも、五人でちゃんと協力すれば早いもので昼前には、片付けることができていた。
「いやー随分とキレイになったじゃん」
「そうだな。溜まっていたホコリも全部掃除できたんじゃないか」
労働終わりの清々しい気分。俺やアメは額に汗を浮かべてはいたが、それは決して気持ち悪いものではなかった。二人して窓際に寄りかかり、夏の風を浴びながらキレイになった文芸部室を眺める。すると、先程まで雑巾を洗っていたハルとナツキも帰ってきた。
俺達二人の様子を見て、ナツキがクスリと笑う。
「いいねーなんだか青春って感じだよー」
「そうか?あんまりわからないんだが」
「結構良いと思うわよ。写真撮ってあげる」
そう言ってハルは制服のポケットからスマホを取り出して、俺達二人に向けた。小さなシャッター音が鳴る。アメはピースをしたが、俺は特に何のポーズも取らない。それでもハルは満足したのか「うん」と軽く頷いて、スマホを再びポケットに直した。
ふと、ハルの髪に視線が動いた。掃除の時は、邪魔になるからと長い茶髪を後ろで一つに結っている。ナツキよりは位置の高いポニーテール。普段のおしとやか?な感じではなく、活発なスポーツ少女に今は見える。髪型が変わるだけで、こんなに印象が変わるものなんだと不思議に思う。
掃除も一段落ついたので、そろそろ休憩をしようということになった。夏休み期間中の文芸部の活動は午前中のみとなっている。おそらく今日の文芸部の活動はこれで終わりだろう。各々、部室の真ん中に設置された長机にパイプ椅子を持ってきて腰掛ける。しかし、その中にはフユカの姿がなかった。
どこに行ったのかと思って視線を巡らせると、いた。部室の隅っこで未だに本の山と格闘している。
「だぁー!駄目です!一体なんなんですかコレは!」
するといきなり声を上げた。
「どうしたのさフユカ。本じゃない物でも紛れてた?」
「いいえいいえ!本です、本なんですが……!」
とりあえず見て下さい、と言ったフユカが本の山を抱えてこちらに来た。ドスンという音と共に長机に置かれた本の山。少し大きめの置物サイズくらいはあるのだが、フユカが抱えていたところを見るにそこまで重量はないらしい。しかしそれより気になったのが、それが奇妙な積まれ方をしていたことだ。
その山は、そこにある全ての本を横にしてブロックみたいに積まれている。山の途中では穴が空いていたりしており、不自然な印象を受けた。なんと表現すればいいのだろう。絵で表現される様な、横に細長い棒が積み重なってできている雲みたいな感じ。そんな奇妙な山をフユカは持ってきた。
「おいフユカ。なんでこんな積み方するんだよ。本で遊ぶなって」
「私が積んだわけじゃありませんよ。なんでわざわざこんな不可思議な積み方をするんですか」
「それならさっさと解体すればいいだろ………って」
何気なく一番上の本に手を伸ばした。だが、その本を持ち上げることはできなかった。本の下に滑らせようとした手が入らなかったのだ。がっちりと隙間が存在しないように本どうしがくっついてしまっている。そうしてこの奇妙な積まれ方の理由を察する。
「まさかこれって………」
確認の為にフユカへと視線を向けた。そしてフユカはパイプ椅子に腰を下ろしながらコクリと頷く。
「はい。全部固定されていますね。先程持ち上げた時も、一切崩れる様子はありませんでした」
「意図的にこんな積み方をした、ってことなのかなー?」
ナツキも興味深そうに、しげしげと本の山を見やる。一番上に置かれている本の表紙に手を伸ばしてみたが、どうやら本の中身も固定されているらしく、表紙すらもめくることはできなかった。こうなってしまえば、本の役割は果たすことは出来ない。もはや置物として使う他ないだろう。あまり趣味のいいデザインとは言えないのが欠点ではあるが。
「ねぇ。私ちょっと思ったんだけど、これが七不思議に関連していたりしないわよね?」
「………………否定は出来ないね」
ハルの問いに、アメが苦笑しながら答えた。
文芸部室に置いてあった、意味不明な本の山。これが他の教室に置かれていた場合なら、誰かのイタズラで片付けられるのだが、そうもいかない。なんせ文芸部室は三つ目の不思議である『文芸部室に封印された魔竜』のその当該地だ。そこから見つかったコレが、七不思議と無関係だと割り切ることは出来ない。
「だけどさーこれは一体何の為に作られたんだろうねー」
ナツキが首を傾げながら、そう言葉を発した。
「これだけあからさまに奇妙な形をしているなら、何か目的を持ってこの形にされたってのは想像つくんだけどねー」
「ふーん、まぁ私にはさっぱりわからないけど」
「相変わらずだなハルは」
「わからないものは仕方がないでしょ。まぁ、今日部室を掃除して、これが見つかっただけでも進歩じゃない?」
それは確かに。今まで手付かずだったこの奇妙な本の山は、文芸部室の隅っこに放置され、その上を更に普通の本で囲まれていたため、今日までこの存在に気がつくことはなかった。もしこれが七不思議に関係していたのなら、今まで何をしても解明に至らなかったことにも納得がいく。木を隠すなら森の中、とはよく言ったものだ。
「見つかったのはいいのですが、結局用途がわからなければ解明出来ないのも同じですよ」
「これだけ特徴的過ぎると逆にわからないからね」
もはやこれの存在自体が七不思議ではないかと疑うレベル。
しばらく皆でうんうん唸っていると、ハルが急に立ち上がった。その後、本の山を持ち上げて窓際まで運んで行った。そして両手を頭上に伸ばして本の山を掲げだした。まるでその奇妙な本の山を崇めているようにも見える。………………一体何をしているんだアイツ。
「ハル、もしかして疲れているんですか」
「そんなわけないでしょ。ただ光に当てたらどうなるのかなって思っただけよ」
「あー影絵だねー」
「そう!それが言いたかったの!」
「なるほどな……その発想はなかったな」
俺も思わず感心してしまった。
たまにハルは俺達の思いもよらない考えを口に出すことがある。それは俺やフユカにいじられて終わるだけのものもあれば、まともなものもある。どうやら今回は後者であったようだ。でもまぁ自分で本の山を持つ必要はないとは思う。机やら本棚やら、それこそ本を積み上げてその上にでも置けばいいと思ったのだが、ハルのその格好が面白いので黙っておくことにする。
ちょうど日差しは、文芸部室の窓側から降り注いでいた。映し出される影が見やすいように、俺やアメで長机を部室の端っこまで運ぶ。これで木目の床に影がバッチリと映る様になった。
果たしてそこに映っていた影は━━━━
「まじか……」
「うわおー」
「まさか、ですね」
「これはびっくりだね」
「ね!ね!私の言った通りでしょ!?」
声だけでもわかるくらい、ハルが喜んでいた。本の山を床に下ろしてガッツポーズをしている。それもそのはずだろう。今はもう見えなくなってしまったが、夏の日差しは先程までくっきりとその影を映し出していた。
奇妙な本の山に空いた部分は、そのまま光が差し込んで眼に。本が山から突き出た部分は、翼や爪や角といった感じに表現されていた。ソレをなんと表現すればいいのか、俺達は初めから答えを知っていた。
その姿は、紛うことなき『魔竜』。
文芸部室に封印されていた魔竜は、夏の日差しを浴びて、その姿を俺達の前に現したのだった。
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