俺の息子から出る白い液体にはあらゆる怪我や病を癒やす、とんでも効果があるらしい

デスクリムゾン田中-エメラルドグリーン-

文字の大きさ
上 下
55 / 56

第54話、おしまい!

しおりを挟む
「これで最後だ! 魔王!」
「クッ……人間にこのような者がいようとは……!」

 俺、いや俺達は今、魔王と絶賛交戦中である。トワイマライトとエメラルドの一件から約一年と半年、主にS○Xとエメラルドや他の奴らとの戦闘訓練を経て、俺は人類最強の男として現在単身魔王の城へと乗り込んでいる。

 あれから俺は片っ端の女と言う女を抱きまくり、つい一年と半年と少し前までは童貞だった俺が、現在では経験人数が三桁に迫ろうかと言う程までに増えた。実際は五十人以上百人未満という経験人数だが、十の位を四捨五入すれば百になるため別に嘘は付いていない。

 そして俺の能力であるS○Xしたらなんか知らんが強くなる能力を最大限に利用し、そして戦闘訓練で何やかんや体術や剣術を覚え、こうして今魔王にとどめを刺さんという所まで来た。

「人間……貴様、名は何といったか……」
「……俺は明智 正義あけち まさよし……いや、俺はザーメン! 人類最強の回復魔法の使い手にして、また人類最強の戦闘力を持つ男……ザーメンだ!」
「ザーメン……その名前、しかと刻んだぞ! さぁ、とどめを刺すがいい!! ザーメンよ!!!」
「……その意気や良し! 魔王! 貴様に特に恨みはないが、人類の未来のため! そして俺の安全で楽しいS○Xライフのため! お前にはここで死んでもらう!!」
「私はここで貴様の手によって死を迎える! だが、何光ある限り闇もまたある! 私には見えるのだ……再び何者かが闇から現れよう! だがその時お前は歳を老いて生きてはいまい! ワハハハハハハハハハハッ!!!」

 いざ魔王にとどめを刺そうというタイミングで、何やら魔王が復活のフラグを立て始めた。俺が歳を老いて生きてはいない? それがどうした!

「それがどうした! 未来の事は未来の人間が何とかすればいい! 俺には関係のない話だ!!」
「貴様ッ!? それでも人類の命運を背負っている勇者か!? そこは自分の子孫達が何とかするとか言うのがお約束であろう!?」
「うるさい! 俺は早くお前を倒して皆の元へと戻り! 温かい飯を腹いっぱい食べ! そして温かいベッドで女を抱く! そもそも俺は勇者ではない!! お前は勇者と一緒に巻き込まれて召喚された! 人よりかなり特殊な力があっただけの一般人に殺されるんだ!!」
「待っ……!!」
「くらえ! これが俺が性行為以外で放つ、最後の精液だーーーーーーーーッ!!!」
(ドッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッピュン!!!!!!!!!!!)
「グワアアアアアアアアアアアアッ!!!」

 俺は魔王に精液を放ち、奴を跡形もなくこの世から消し去った! 今倒した魔王はアンデット種の王的な存在だったので、俺の精液が滅茶苦茶刺さる相手だった。

 無理やり戦闘力を圧倒的なまでに上げ、エメラルド達との過酷な修行に耐えた今の俺なら、正直精液を使わなくても倒す事はできた。現に精液を放つ前は素手で魔王を圧倒していた。

 だが俺は今まで戦って来た強敵は、基本的に精液で倒してきた。なのでこの世界で俺が戦う最強の存在であろう魔王も、やはり精液で倒すのが一番収まりがいい気がしたのだ。

 まぁ何にせよ、これで魔王は討伐し終えた。だが俺達はおそらく向こうの世界に還ることはできない。何故ならば俺達を召喚した国の城がすでにこの世にないからだ。

 エメラルド曰く、雌のオーク達が町を襲った後に城に乗り込んで暴虐の限りを尽くしたらしい。あの時もしも城に一縷の望みを掛けて逃げ込んでいたら、俺達も今この世にいなかったという事になる。あの時別の町に逃げたのは最善手だったというわけだ。

 正直な話、別にあっちの世界に未練等はない。なので還れなくても問題はない。というよりもこっちの世界に大事なものができすぎたという方が正確か。

 真珠しずくにルビサファ姉妹、一応エメラルドにその他の女達。後何かいい感じの家。わざわざ向こうの世界に還らなくても、俺はこっちで充分に暮らしていける。

 親やその他の知り合いに、別れの挨拶ができていないのだけは若干の心残りではあるが、どうしようもないので気にしない事にしよう。

「……さて、そろそろ帰るか。皆が待つ場所へ。」

~Fin!~
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢はバッドエンド回避で自由になり平穏に生きるはずだったのに、なぜこんなに求婚が!?

花草青依
恋愛
タイトル通りのギャグ短編小説/画像はChatGPT

ダンジョン美食倶楽部

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。 身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。 配信で明るみになる、洋一の隠された技能。 素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。 一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。 ※カクヨム様で先行公開中! ※2024年3月21で第一部完!

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

婚約破棄からの断罪カウンター

F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。 理論ではなく力押しのカウンター攻撃 効果は抜群か…? (すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

2回目の人生は異世界で

黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

処理中です...