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第11話、自己紹介1
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「そう、よかった! じゃあ、とりあえず食事にでも行きましょうか。この辺に美味しいお店があるの。」
赤髪の美人はそう言うと、鼻歌まじりに歩き出した。俺と青髪の美少女はそれに着いていく。
「すみません。姉さんはちょっと強引なところがありまして。でもこんなに楽しそうな姉さんは久しぶりなんですよ。よっぽどあなたと会うのが楽しみだったんでしょうね。あ、もちろん私も楽しみにしていましたよ?」
青髪の美少女が俺の隣に来て小声で呟く。あぁ、何故女性はこんなにもいい匂いがするのだろうか。何か特別な石鹸でも使っているのか? あの宿屋は俺が泊まっている宿屋とは違うのか? あ、ちなみにこの世界では、普通に下々の者も身体を洗うことはできるくらいに石鹸等は浸透しているみたいだ。
それにしても赤髪美人、俺と会うのがそんなに楽しみだったのか。OPPAIを見られているくせにな。見られて喜ぶタイプか? 今でも鮮明に覚えているぞ、貴様のOPPAIは。
俺は正直な話、この二人にあまり会いたくはなかった。この二人は誰がどう見ても美しいと言うだろう、美人美少女姉妹だ。
俺は異世界召喚顔なので、ただでさえも目立つ。今の所輩に出会ってはいないが、この二人と俺みたいなのが並んで歩いていたら、高確率で輩に絡まれることだろう。「よぉ兄ちゃん、えらいべっぴんさん連れてるやないか。わてらにもちょいと分けてくれへんかな。」みたいな。俺は戦闘能力皆無なので、こうなった場合逃げる以外の選択肢は取れない。だから絡まれないのが一番なのだが。
そんな感じの事を考えながら歩いていると、どうやら目的の場所へと到着したようだ。何かいかにもオシャレな感じ漂う外観だ。内観も外観に負けず劣らずオシャレだな。俺みたいな人間とは、こういう機会でもないと縁がない場所だな。
「今日は私の驕りよ。だからあんたは何も気にせずに、たくさん食べなさい。」
ここは赤髪の美人持ちのようだ。現状俺はあまり金を持ってないからな。ありがたい話だ。ただ先程まで色々試し飲みしていたので、腹は正直あまり減っていない。
店内に入ってから料理を注文し、待ち時間の間雑談がてら自己紹介をすることになった。そういえば俺は彼女達の名前を知らない。青髪の美少女は赤髪の美人はサファイアって呼んでたので、多分それが名前なんだろうが確証はない。
「今更だけど自己紹介をするわ。私の名前はルビー。歳は17で、冒険者を生業としているわ。よろしくね。でこっちは……」
「私はサファイアと申します。年齢は15です。姉のルビーと同じく、冒険者を生業としています。よろしくお願いしますね。」
赤髪の美人はルビー、青髪の美少女はサファイアと言うらしい。まぁ何と言うかそのまんまだな。歳は17と15か。姉が俺と同じ歳で、妹が俺の2個下だな。
職業は冒険者か。この世界にも冒険者とかあるんだな。採取クエストとか討伐クエストとかやる感じなのだろうか。俺みたいな戦闘能力皆無の一般人とは縁遠い職業だと言える。
「俺は……」
俺も自己紹介を返そうとして、言葉に詰まった。名前、名前かぁ。この世界では家名、向こうの世界で言うところの名字は、貴族とかのお偉いさんしか持っていないらしい。話がややこしくなるのも面倒なので、名前だけ言おうか。
でも本名もなぁ。せっかくならもっとカッコいい名前とか、分かりやすい名前がいいよなぁ。せっかく異世界に召喚されたのだから、思い切って偽名を使ってみようか。
偽名、何がいいか。やはり俺の特別な力、精液に関係する名前がいいよな。精液は英語でザーメン……いやシーメンだったか? まぁザーメンでいいか。俺の名前はザーメン。よしこれで行こう。
「俺は……ザーメン。歳は17。職業は絶賛模索中だ。やろうとしていることはあるがな。こちらこそよろしく。」
赤髪の美人はそう言うと、鼻歌まじりに歩き出した。俺と青髪の美少女はそれに着いていく。
「すみません。姉さんはちょっと強引なところがありまして。でもこんなに楽しそうな姉さんは久しぶりなんですよ。よっぽどあなたと会うのが楽しみだったんでしょうね。あ、もちろん私も楽しみにしていましたよ?」
青髪の美少女が俺の隣に来て小声で呟く。あぁ、何故女性はこんなにもいい匂いがするのだろうか。何か特別な石鹸でも使っているのか? あの宿屋は俺が泊まっている宿屋とは違うのか? あ、ちなみにこの世界では、普通に下々の者も身体を洗うことはできるくらいに石鹸等は浸透しているみたいだ。
それにしても赤髪美人、俺と会うのがそんなに楽しみだったのか。OPPAIを見られているくせにな。見られて喜ぶタイプか? 今でも鮮明に覚えているぞ、貴様のOPPAIは。
俺は正直な話、この二人にあまり会いたくはなかった。この二人は誰がどう見ても美しいと言うだろう、美人美少女姉妹だ。
俺は異世界召喚顔なので、ただでさえも目立つ。今の所輩に出会ってはいないが、この二人と俺みたいなのが並んで歩いていたら、高確率で輩に絡まれることだろう。「よぉ兄ちゃん、えらいべっぴんさん連れてるやないか。わてらにもちょいと分けてくれへんかな。」みたいな。俺は戦闘能力皆無なので、こうなった場合逃げる以外の選択肢は取れない。だから絡まれないのが一番なのだが。
そんな感じの事を考えながら歩いていると、どうやら目的の場所へと到着したようだ。何かいかにもオシャレな感じ漂う外観だ。内観も外観に負けず劣らずオシャレだな。俺みたいな人間とは、こういう機会でもないと縁がない場所だな。
「今日は私の驕りよ。だからあんたは何も気にせずに、たくさん食べなさい。」
ここは赤髪の美人持ちのようだ。現状俺はあまり金を持ってないからな。ありがたい話だ。ただ先程まで色々試し飲みしていたので、腹は正直あまり減っていない。
店内に入ってから料理を注文し、待ち時間の間雑談がてら自己紹介をすることになった。そういえば俺は彼女達の名前を知らない。青髪の美少女は赤髪の美人はサファイアって呼んでたので、多分それが名前なんだろうが確証はない。
「今更だけど自己紹介をするわ。私の名前はルビー。歳は17で、冒険者を生業としているわ。よろしくね。でこっちは……」
「私はサファイアと申します。年齢は15です。姉のルビーと同じく、冒険者を生業としています。よろしくお願いしますね。」
赤髪の美人はルビー、青髪の美少女はサファイアと言うらしい。まぁ何と言うかそのまんまだな。歳は17と15か。姉が俺と同じ歳で、妹が俺の2個下だな。
職業は冒険者か。この世界にも冒険者とかあるんだな。採取クエストとか討伐クエストとかやる感じなのだろうか。俺みたいな戦闘能力皆無の一般人とは縁遠い職業だと言える。
「俺は……」
俺も自己紹介を返そうとして、言葉に詰まった。名前、名前かぁ。この世界では家名、向こうの世界で言うところの名字は、貴族とかのお偉いさんしか持っていないらしい。話がややこしくなるのも面倒なので、名前だけ言おうか。
でも本名もなぁ。せっかくならもっとカッコいい名前とか、分かりやすい名前がいいよなぁ。せっかく異世界に召喚されたのだから、思い切って偽名を使ってみようか。
偽名、何がいいか。やはり俺の特別な力、精液に関係する名前がいいよな。精液は英語でザーメン……いやシーメンだったか? まぁザーメンでいいか。俺の名前はザーメン。よしこれで行こう。
「俺は……ザーメン。歳は17。職業は絶賛模索中だ。やろうとしていることはあるがな。こちらこそよろしく。」
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