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二章
31.聖母おばちゃん
しおりを挟む滑り込む様にランチルームへ戻るとほとんどの生徒は食べ終わり食器を返している所だった。まずい、もうほとんど食べる時間は残ってなさそうだ急がなくては。
「あら、どうやら仲直りできたようね」
配膳台まで行くと給食のおばちゃんが俺らを見つけニコニコと明るい笑顔をしながら話しかけてきた。
「さっきはありがと、おばちゃん」
今こうやって光と並んでいられるのもおばちゃんのおかげだ。感謝しなくてはな。また、今度なにかお礼にプレゼントでも渡そうかな。
「うんうん、やっぱり仲良しが一番よ!仲直りできてよかったわね!」
「うん!」
(……聖母かな?)
「あっ、それとさっき置いていったご飯冷えてるだろうから入れ直すわね」
「あ、うんありがと!」
こんなに気がきく良い人なのになんで結婚してないのか不思議なくらいだ。年もそこまで行ってなさそうだし大体40代ぐらいだろうか。少しふくよかな体型ではあるけどもそれもまた柔らかいイメージを与えてくれるチャームポイントだ。全くもって周りの男どもは見る目がないな。
「おっ、今日はシャケかうまそうだな!」
「そうでしょ~?おばちゃんのお手製なんだからしっかり食べてよ」
「あざっす!」
2人で給食を受け取りがらがらに空いているランチルームで食べ始める。まるで高級ディナーでも食べに来た気分になる。
「美味しそうなしゃけの定食だ」
「あれ、お前魚好きだったっけ?」
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