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星空の告白2
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「おかしいかな?」
リリアンナの笑顔が見られて嬉しいディアルトは、微妙な顔で後ろ頭を掻いている。
「三百六十五本は……、どのような意味なんです?」
「『あなたが毎日恋しい』」
リリアンナをじっと見つめ、ディアルトが微笑む。
熱のこもった視線に、リリアンナはそっと俯いた。そうしないと、涙が零れてしまいそうだからだ。
「……殿下は、どうして私を好いてくださっているのです?」
松明の明かりは遠く、二人が立っている場所は薄暗い。お互いの表情が分からないと思うと、立ち入ったことも訊ける勇気ができた。
「それは……、わざわざ説明しなきゃいけないことかな?」
「よいしょ」と言ってディアルトはその場に座り込み、ついでに仰向けに寝転んでしまった。リリアンナもディアルトを真似て、夜空を見上げる。
「殿下のような素晴らしい方に、ここまで好いて頂く理由が分からないのです」
「でも、嬉しいんだろ?」
「…………」
飄々とした言葉に、リリアンナは図星をつかれて黙り込む。
「初めて会った時、とても可愛い子だと思ったよ。次に君は、まだ華奢な体にブカブカの甲冑を纏って、『殿下をお守りします』と俺に誓ってくれた。その時から、君は俺の特別な人だ。気がつけばいつも一緒にいて、俺だけを見ている。好きにならない方がどうかしてる」
深い愛情がこもった声に、リリアンナは熱い涙を零していた。
十二歳に騎士団と共に行動するようになり、ディアルトの側にい始めた。その頃から、ずっと。たった一つ、ディアルトに言えないでいることがあった。
「……私が。……私が、本来殿下が得るべきだった風の意志を奪ってしまっても。……ですか?」
震える声が、九年間の秘密を打ち明けた。
頭上で星が、リリアンナの眦を伝う涙と同じタイミングで流れる。
ややしばらくの沈黙があり、それからディアルトが笑う気配があった。
「やっぱり、か。……うん、何となくは分かってたんだ」
「私さえいなければ、殿下は今ちゃんと国王陛下になっていたはずです」
ずっと一人で抱えていた秘密を打ち明けた後、リリアンナは脆くなっていた。
いつもなら言わない卑屈な言葉が、自分自身を打ちのめす。
「それで……、君は何を言いたいのかな?」
「え?」
ケロリとした声に、リリアンナは思わず隣に寝ているディアルトを見た。
暗闇の中、ディアルトの金色の目が微かに光ってこちらを見ている。
「そんなことで、今さら俺が君を嫌うとでも思った?」
「だ……っ、だって!」
ガバッと起き上がり、リリアンナは必死に何かを伝えようと口を開く。
「私さえいなければ、殿下は正式に王位を継ぐ力を持って、国王陛下となられていたのですよ? そうすれば王妃陛下から疎まれることもなく、このように前線に来ることもありませんでした」
「リリィ、それはまるで今の俺が不幸だと言う言葉だ」
静かなディアルトの声に、リリアンナはハッとして口を塞いだ。
ディアルトは手を伸ばし、リリアンナの膝に触れる。そこから自分の想いが伝わればいいと言うように、温かな言葉が彼女に向けられた。
「リリィ。俺は人生に無駄なことなんて、一つもないと思っている。どんな運命の悪戯があって、他人から見れば無為に過ごしているように思えても、それは俺を培う大事な時間になるんだ」
「……申し訳、ございません……」
項垂れるリリアンナの膝を、ディアルトはポンポンと優しく撫でる。
「君の護衛を受けて王宮で過ごした九年間、俺はとても幸せだった。大好きな女の子が、俺しか見ないでいてくれる。毎日俺のために起きて、俺のために色々考えて。俺のために怒ったり、笑ったりしてくれる。そんな愛情に溢れた日々を、俺は不幸だと思わない」
「……っ、でん、……か」
どこまでも優しく愛情に満ちた言葉に、リリアンナは肩を震わせ泣いていた。
「っどうしてあなたは……、そこまで……っ」
止まらない涙が頬を滑り、顎から滴ってディアルトの手の上に落ちる。
「もしかして、リリィが俺の求婚に応えてくれなかったのは、これが原因?」
ゆっくり起き上がったディアルトの問いに、リリアンナは無言で嗚咽した。その沈黙を肯定と見なし、ディアルトは優しく笑う。
「……バカだなぁ。どうしてそこで遠慮するんだ? 君は俺のことが好きなんだろ? だったら自分の心に素直になって、応えてくれないと」
頭が撫でられ、心地いい声が耳朶を打つ。
「確かに俺は生まれた時から精霊を見ることができていた。でも五歳の時。……君が生まれた日に、体中からすべての力を失った」
リリアンナの肩が、ヒクッと震える。
「でもそれは、決して君のせいなんかじゃない。精霊が君を選んだんだ。父を守っていた風の意志は、きっと父が強く思っていたリーズベットさんを通じて、君に辿り着いたんだろう」
「でも……っ」
何か言いかけたリリアンナの唇に、ディアルトはそっと指を押しつけ黙らせた。
「風の意志は、守りたいという気持ちが強い者を選ぶ。代々それは国を思う国王に継がれてきたが、俺の父は国を思うより一人の女性を想う気持ちが強かったようだ」
「…………」
ただただ、居たたまれない。
ウィリアにはシアナという妻がいる。それなのにディアルトは自分の父がリーズベットを想っていたことを、正しいと言っているような気がする。
子供がいやいやをするように首を振るリリアンナを、ディアルトはただ優しく慰めていた。
「父はちゃんと母を愛していた。俺のことも。でもそれ以上に、リーズベットさんを強く想っていた。共に戦場を駆け抜けた相手なら、自分の力を与えてもいいと思って当たり前かもしれない。例えば、もし俺に他に婚約者がいたとする。それでも俺は護衛である君を生涯強く想い続けると思う。それと同じだ」
「殿下が王座につけるのなら、私はこの力を差し出せるのに……!」
押し殺した叫びの中に、リリアンナの中に燻っていたすべての想いがある。
「ありがとう、リリィ。君が側にいてくれて、俺は幸せだ。たとえそれが君の『申し訳ない』という気持ちからだとしても、俺は君を独り占めできて嬉しいんだ」
優しくリリアンナを抱き締め、ディアルトは彼女の唇を奪った。
それから何度も彼女の目元に唇をつけ、涙を舐めとる。
「君はもう自分を解放してあげていい。ずっと罪悪を感じてきたかもしれないが、この俺が『構わない』と言っているんだ。自分を許してあげよう? リリィ」
ディアルトが優しく吸っても、吸っても、リリアンナの涙は止まらない。
「……殿下は、私を駄目な人間にします。そんなに優しくされたら……、私は……っ」
昼間の凜々しさはどこかへ、リリアンナは好きな人の前で傷を晒す一人の女になっていた。
「今は泣いてもいいよ。ただ、もう二度と『私さえいなければ』なんて言わないこと。いいね?」
チュッと音をたててリリアンナの頬にキスをし、ディアルトは彼女を抱き締める。
腕の中に熱く震える恋人を感じながら、ディアルトは国境の空に想いを馳せた。
十三年前、父が死んだ時もここで星空を見上げていたのだろうか?
その隣にはリーズベットがいて、妻子ある国王を前線で守る大役に震えていたかもしれない。王宮で待つシアナとディアルトに、父を独り占めして申し訳ないと思っていたかもしれない。
リリアンナと同じように、リーズベットも必ずウィリアを守り切って、戦争を終わらせるつもりでいたのだろう。
ウィリアを死なせるつもりなど、さらさらなかったのだろう。
ファイアナとの話し合いの場で、何があったのかは分からない。
けれど風の意志を持っていた当時のウィリアと、女だてらに国の英雄だったリーズベットがいて、その悲劇は起きてしまった。
「……必ず、一緒に帰ろう」
互いの親と同じ轍は踏まない。
そう思って呟くと、腕の中でリリアンナが一つ頷いた。
リリアンナの笑顔が見られて嬉しいディアルトは、微妙な顔で後ろ頭を掻いている。
「三百六十五本は……、どのような意味なんです?」
「『あなたが毎日恋しい』」
リリアンナをじっと見つめ、ディアルトが微笑む。
熱のこもった視線に、リリアンナはそっと俯いた。そうしないと、涙が零れてしまいそうだからだ。
「……殿下は、どうして私を好いてくださっているのです?」
松明の明かりは遠く、二人が立っている場所は薄暗い。お互いの表情が分からないと思うと、立ち入ったことも訊ける勇気ができた。
「それは……、わざわざ説明しなきゃいけないことかな?」
「よいしょ」と言ってディアルトはその場に座り込み、ついでに仰向けに寝転んでしまった。リリアンナもディアルトを真似て、夜空を見上げる。
「殿下のような素晴らしい方に、ここまで好いて頂く理由が分からないのです」
「でも、嬉しいんだろ?」
「…………」
飄々とした言葉に、リリアンナは図星をつかれて黙り込む。
「初めて会った時、とても可愛い子だと思ったよ。次に君は、まだ華奢な体にブカブカの甲冑を纏って、『殿下をお守りします』と俺に誓ってくれた。その時から、君は俺の特別な人だ。気がつけばいつも一緒にいて、俺だけを見ている。好きにならない方がどうかしてる」
深い愛情がこもった声に、リリアンナは熱い涙を零していた。
十二歳に騎士団と共に行動するようになり、ディアルトの側にい始めた。その頃から、ずっと。たった一つ、ディアルトに言えないでいることがあった。
「……私が。……私が、本来殿下が得るべきだった風の意志を奪ってしまっても。……ですか?」
震える声が、九年間の秘密を打ち明けた。
頭上で星が、リリアンナの眦を伝う涙と同じタイミングで流れる。
ややしばらくの沈黙があり、それからディアルトが笑う気配があった。
「やっぱり、か。……うん、何となくは分かってたんだ」
「私さえいなければ、殿下は今ちゃんと国王陛下になっていたはずです」
ずっと一人で抱えていた秘密を打ち明けた後、リリアンナは脆くなっていた。
いつもなら言わない卑屈な言葉が、自分自身を打ちのめす。
「それで……、君は何を言いたいのかな?」
「え?」
ケロリとした声に、リリアンナは思わず隣に寝ているディアルトを見た。
暗闇の中、ディアルトの金色の目が微かに光ってこちらを見ている。
「そんなことで、今さら俺が君を嫌うとでも思った?」
「だ……っ、だって!」
ガバッと起き上がり、リリアンナは必死に何かを伝えようと口を開く。
「私さえいなければ、殿下は正式に王位を継ぐ力を持って、国王陛下となられていたのですよ? そうすれば王妃陛下から疎まれることもなく、このように前線に来ることもありませんでした」
「リリィ、それはまるで今の俺が不幸だと言う言葉だ」
静かなディアルトの声に、リリアンナはハッとして口を塞いだ。
ディアルトは手を伸ばし、リリアンナの膝に触れる。そこから自分の想いが伝わればいいと言うように、温かな言葉が彼女に向けられた。
「リリィ。俺は人生に無駄なことなんて、一つもないと思っている。どんな運命の悪戯があって、他人から見れば無為に過ごしているように思えても、それは俺を培う大事な時間になるんだ」
「……申し訳、ございません……」
項垂れるリリアンナの膝を、ディアルトはポンポンと優しく撫でる。
「君の護衛を受けて王宮で過ごした九年間、俺はとても幸せだった。大好きな女の子が、俺しか見ないでいてくれる。毎日俺のために起きて、俺のために色々考えて。俺のために怒ったり、笑ったりしてくれる。そんな愛情に溢れた日々を、俺は不幸だと思わない」
「……っ、でん、……か」
どこまでも優しく愛情に満ちた言葉に、リリアンナは肩を震わせ泣いていた。
「っどうしてあなたは……、そこまで……っ」
止まらない涙が頬を滑り、顎から滴ってディアルトの手の上に落ちる。
「もしかして、リリィが俺の求婚に応えてくれなかったのは、これが原因?」
ゆっくり起き上がったディアルトの問いに、リリアンナは無言で嗚咽した。その沈黙を肯定と見なし、ディアルトは優しく笑う。
「……バカだなぁ。どうしてそこで遠慮するんだ? 君は俺のことが好きなんだろ? だったら自分の心に素直になって、応えてくれないと」
頭が撫でられ、心地いい声が耳朶を打つ。
「確かに俺は生まれた時から精霊を見ることができていた。でも五歳の時。……君が生まれた日に、体中からすべての力を失った」
リリアンナの肩が、ヒクッと震える。
「でもそれは、決して君のせいなんかじゃない。精霊が君を選んだんだ。父を守っていた風の意志は、きっと父が強く思っていたリーズベットさんを通じて、君に辿り着いたんだろう」
「でも……っ」
何か言いかけたリリアンナの唇に、ディアルトはそっと指を押しつけ黙らせた。
「風の意志は、守りたいという気持ちが強い者を選ぶ。代々それは国を思う国王に継がれてきたが、俺の父は国を思うより一人の女性を想う気持ちが強かったようだ」
「…………」
ただただ、居たたまれない。
ウィリアにはシアナという妻がいる。それなのにディアルトは自分の父がリーズベットを想っていたことを、正しいと言っているような気がする。
子供がいやいやをするように首を振るリリアンナを、ディアルトはただ優しく慰めていた。
「父はちゃんと母を愛していた。俺のことも。でもそれ以上に、リーズベットさんを強く想っていた。共に戦場を駆け抜けた相手なら、自分の力を与えてもいいと思って当たり前かもしれない。例えば、もし俺に他に婚約者がいたとする。それでも俺は護衛である君を生涯強く想い続けると思う。それと同じだ」
「殿下が王座につけるのなら、私はこの力を差し出せるのに……!」
押し殺した叫びの中に、リリアンナの中に燻っていたすべての想いがある。
「ありがとう、リリィ。君が側にいてくれて、俺は幸せだ。たとえそれが君の『申し訳ない』という気持ちからだとしても、俺は君を独り占めできて嬉しいんだ」
優しくリリアンナを抱き締め、ディアルトは彼女の唇を奪った。
それから何度も彼女の目元に唇をつけ、涙を舐めとる。
「君はもう自分を解放してあげていい。ずっと罪悪を感じてきたかもしれないが、この俺が『構わない』と言っているんだ。自分を許してあげよう? リリィ」
ディアルトが優しく吸っても、吸っても、リリアンナの涙は止まらない。
「……殿下は、私を駄目な人間にします。そんなに優しくされたら……、私は……っ」
昼間の凜々しさはどこかへ、リリアンナは好きな人の前で傷を晒す一人の女になっていた。
「今は泣いてもいいよ。ただ、もう二度と『私さえいなければ』なんて言わないこと。いいね?」
チュッと音をたててリリアンナの頬にキスをし、ディアルトは彼女を抱き締める。
腕の中に熱く震える恋人を感じながら、ディアルトは国境の空に想いを馳せた。
十三年前、父が死んだ時もここで星空を見上げていたのだろうか?
その隣にはリーズベットがいて、妻子ある国王を前線で守る大役に震えていたかもしれない。王宮で待つシアナとディアルトに、父を独り占めして申し訳ないと思っていたかもしれない。
リリアンナと同じように、リーズベットも必ずウィリアを守り切って、戦争を終わらせるつもりでいたのだろう。
ウィリアを死なせるつもりなど、さらさらなかったのだろう。
ファイアナとの話し合いの場で、何があったのかは分からない。
けれど風の意志を持っていた当時のウィリアと、女だてらに国の英雄だったリーズベットがいて、その悲劇は起きてしまった。
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