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安堵の褥2 ☆

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「シャル」

 また情熱的なキスがされ、嵐のような激しさにシャーロットはされるがままだ。唇を強く吸われ、ぽってりと腫れてしまうのではというほどのキス。

「ん、ん、……あ、……んぅ」

 大きな手がシャーロットの細腰にかかり、腰から背中を支えるとその隙間からもう片手が入る。ポツポツと背中のボタンが外され、シャーロットはあっという間に脱がされてしまった。

「シャル……綺麗だ……」

 白い肌にふっくらとした双丘。その先端の色づきは、まだ柔らかく震えていた。

 赤い舌が覗き、ねっとりと舐め上げるとギルバートの舌の上でシャーロットの乳首が尖ってゆく。

「あ……」

 微かに上ずった声が漏れ、シャーロットは優しく夫の髪をなで回す。と、その指にギルバートの眼帯の紐が引っかかった。

「あ、すみません……っ」

 恐れていないとはいえ、ギルバートが普段隠している物に触れては、彼に対して失礼なことをしてしまった気がする。

 とっさに手を離したシャーロットだが、ギルバートは彼女の手をとり、眼帯の紐に触れさせた。

「君なら触ってもいい。……解いてくれないか?」

「え……? でも……」

「君に私を裸にしてほしい」

 ギルバートの言い方にシャーロットは赤面した。

 自分だけに与えられる特別な命令を噛みしめ、両手で丁寧に結び目を解く。

「あぁ……」

 目元が解放されてギルバートが吐息をつき、空気をなじませるように指先で赤黒い目蓋を触る。

「……キス、してくれるか? この醜い目に」

「そう言わないでください。英雄の誉ある傷跡なのですから」

 ギルバートの願いに、シャーロットは起き上がって夫の顔を愛撫する。何より大切なものを確認するように、ほっそりとした手が精悍な輪郭をたどってゆく。

 艶やかな濡れ羽色の髪を撫でられ、ギルバートはまた息をつく。

 妻にこうやって撫でられるだけで、正直彼は簡単に興奮してしまう。シャーロットだけが特別なのだ。

 シャーロットがそっと身を寄せ、ギルバートの傷ついた目にキスをした。

 腹部にそそり立ったものが触れて赤面するが、シャーロットは優しく何度も夫の傷跡に唇をつける。

「ありがとう……。シャル」

 囁く声にシャーロットは微笑み、夫の頬を両手で包むと自分から優しくキスをした。

 二人の舌が絡み合っている頃、ギルバートの手はシャーロットの胸と腰をなで回す。

 大きな掌の下で柔らかな肉が押しつぶされ、水かきの部分に乳首が引っかかる。そのまま指の間で突起を奏でると、「ふぅ……んっ」とシャーロットが切ない息を漏らした。

 左手はシャーロットのくびれた腰をなで、月のように白くまろやかな尻をまさぐる。

「……はぁ、……ぁ……」

 尻の割れ目のはじまりを指先でいじられると、くすぐったくてシャーロットは腰を揺らした。

「シャル……」

 ちゅ、ちゅ、と唇を首筋から肩に這わせ、ギルバートは顔を下ろしてゆく。硬くなった先端を舐め上げるとシャーロットの口から「あっ」と小さな声が聞こえ、ギルバートは気をよくする。

 そのまま赤ん坊のように乳首をしゃぶりだすと、空いた手はもう片方の胸を揉み、先端をつまんだ。

「ん、……あ、……ギルさまったら赤ちゃんみたい……」

 愛しさを込めてそう言えば、ギルバートは返事をせず、代わりにちゅうっと胸が強めに吸われた。

「……はっ……、あ……」

 まだ母乳が出るわけでもないのに、熱心に胸を吸われるとシャーロットも変な気持ちになる。優しくギルバートの髪をなで、自分が聖母にでもなった気持ちで夫を受け入れた。

 はじめはほろりと柔らかかった胸の先端も、舐められ、吸われ、指で転がされ……と、すっかり硬くしこり立っていた。

「ん……っ、ギル、さま……っ、もっと……愛して」

 花芯から蜜が垂れるのを感じ、シャーロットは花も咲き誇らんばかりに匂い立つ。

 それが入浴したての石鹸の香りなのか、彼女自身の香りなのか分からない。抗いようのない香りに、ギルバートは夢中になって妻の香りを嗅ぐ。

 柔らかく押し倒され、また以前のように首筋から胸元、果ては腋までも匂いを嗅がれる。

「いや……っ、恥ずかしい……、ですっ」

「君の香りを、もっと覚えておきたい。いつも頭の中が君でいっぱいになれるように」

 ギルバートの嗅覚のことなど知らないシャーロットは、匂いを嗅がれてただただ恥ずかしい。

 全身にくまなく唇をつけて愛したあと、ギルバートは金色の目に欲を溜めてシャーロットの脚を抱え上げた。

 そこはもうすでにたっぷり潤い、甘く濡れて夫を欲しがっている。

「シャル……、甘い匂いがする」

「いやぁ……」

 舌で花びらを優しく押さえると、小さな孔の奥からトロトロと蜜があふれ出ている気がする。

 しばらくそのまま舌で花びらを押さえ、舐めるというほど動かさない。焦らされてシャーロットは「ふぅ……ん」と鼻にかかった声を出し、もぞもぞと腰を動かす。

「舐めて欲しい」と言いたいけれど、まだ理性のある今は「はしたない」と必死に歯止めをかけていた。

 けれどたっぷりと蜜と唾液とで濡れたあわいから、くちゃ……と水音がして舌が動き出すと、シャーロットは思わずギルバートの頭を押さえてしまった。

「あぁ……っ、ギル、さま……っ」

 温かで滑らかな舌が、れるれると蜜で滑りながら動く。その優しい感覚に身を委ねれば、油断したところで膨らんだ肉芽をちゅっと吸われた。
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