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約束された幸せ3 ☆
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自分をウェズブルク家の嫡男とも知らず、ただ純粋な善意で助けてくれた。
風邪を引いてはいけないという理由で自分を脱がせ、手料理も作ってくれた。母が事故に遭ってしまったのは自分に原因があっても、一度も責められたことはない。
ただただ優しくて、時々母のようにも姉のようにも思える。
だが姉や母という存在には、こんな狂おしい気持ちは絶対に抱かない。
クレハが優しい視線を向けている動物や花にも嫉妬をして、親友のオーウェン王子と歩いているのを見た時は、胸の奥にマグマが煮え立っているかと思った。
初めて知ったこの気持ちを、一生に一人だけに捧げたい。
淡くて青くて――、けれど確固たる決意に満ちたノアの恋。
それが捧げられるのは、親切で生活力のあるごく普通の女性。けれどノアにとってはかけがえのない女性。
気を抜けばいつまでも見つめていたいと思うほど、ノアはクレハに焦がれていた。
「もっと僕の前で乱れてくれ。君のすべてが見たい」
温かにぬるついた蜜壷の中で指を動かすと、普段は隠されている彼女の秘密に触れられる気がする。
「……っあ、あぁっ!」
色を纏った呼吸が繰り返されるなか、ふとノアの親指が膨らんだ真珠をかすって、クレハは悲鳴のような声を上げた。
一瞬体を電流が走り抜けた気がして、大きく体が跳ねる。
「っふふ、ここがこんなにいいのかい? 触れてほしいって大きくなっているよ。ナカも僕の指にキュウキュウ吸い付いている」
「やめ……っ、やぁぁっ」
ギュッとシーツを握ったクレハは、開いた脚を震わせていた。
ゆっくりとノアの指が胎内を前後し、その度にクレハはゾクゾクと感じて虚ろな目をベッドの天蓋に向ける。
潤んだ目はほぼ何も見られていなかったが、目を閉じればクチョクチョという水音もノアの指の感触も、すべて鋭敏に感じてしまう。
だからクレハは必死になって、目の前にあるものを見つめていた。
「クレハ、一度いっておこうか。上手にいけたらその後ちゃんとご褒美をあげるから」
陶酔した目でノアはクレハを見下ろし、ただひたすらに指を動かす。
決して乱暴で激しいだけではない指は、クレハを徐々に絶頂へと追い詰めてゆく。
「あっ……、ちょっと待って……っ、ん、うぅっ」
キュンキュンと切ない感覚が押し寄せ、時折りノアの指が敏感な真珠をかする度にクレハは息を吸い込む。
「ほら、我慢しなくていいよ。僕の前で君の淫らな本能を解放するんだ」
「うっ……、う、ぅあぁっ!」
やがてノアの指は本格的に膨らんだ真珠を刺激しだし、奥をかき回す指と相まってクレハは肉襞をひくつかせる。
「いや……っ、待って、まっ――、あ、……っあ――!」
体の中心部からぐわっと大きな波が襲ってき、クレハはあっという間にそれに飲み込まれてしまった。
目の前が白くチカチカしている気がし、緊張した体がフワッとした心地よさとともに落ち着いてゆく。
「あっ……、あ……」
白いシーツの上に体を弛緩させたクレハを、ノアは満足げに見下ろして指についた蜜を舐め取った。
「美しかったよ、クレハ」
優しく彼女の顔にキスを降らせると、クレハはくすぐったいのか小さく笑う。
「のあ……」
寝ぼけたような、ふにゃりとした声。それに無限の愛しさを感じてノアは思わず笑みを漏らした。
「なんだい? クレハ」
濡れた唇に触れると、柔らかく形を変える。
たったそれだけのことが、かけがえのない事のように思えて愛しい。
「……もっと……、愛して」
そう呟くクレハは幸せでいっぱいのはずなのに、目尻からポロリと小さな涙が零れた。
「感無量だ。君のことをたっぷり愛するとも。もう絶対に離さない」
もう一度クレハにキスをし、甘い唇を味わってからノアは彼女の脚を抱え上げる。
広げられた脚の中心で可憐な花びらが小さな音をたて、淫靡に光るそこはノアを誘っていた。
熱い楔に手を添え、ノアは先端をヌルヌルとクレハの花びらにこすりつける。
「あっ……、あ、やぁっ、焦らさないで……っ」
与えられる刺激を待ち侘びるクレハは、思わずムズムズと腰を揺らした。
「……僕が愛するのは、君だけだ」
目も、吐息も、何もかも熱くしたノアは、そう呟いてクレハの中に潜った。
「う……っ、あぁっ!」
大きな質量が隘路を押し開いて侵入し、クレハは思わず歓喜の声を上げた。思わずナカがキュッと締まって押し返そうとするが、ノアの屹立はゆっくりと奥へと進んでゆく。
「あ……。温かい……」
上からノアのホッとした吐息と共に本音が聞こえ、クレハは嬉しさに満たされていた。
「ノア、……い、一緒に気持ちよくなりましょう」
彼の腕を掴みながらクレハが賢明に誘うと、ノアは言葉の代わりにキスをしながらゆっくり動き出した。
「ん……っ、む、……ぅっ」
体の内側を太い大きなものが動く感触に、クレハは絶頂後の研ぎ澄まされた感覚で快楽を感じる。
柔らかな唇が彼女の悲鳴を塞ぎ、大きな手は太腿を撫でまわす。
ノアがもたらすすべての感覚が、津波の予兆のように静かにクレハを狂わせていった。
「……はっ」
濡れた音がして唇が離れ、しめやかな呼気と共に琥珀色の目を僅かに光らせたノアが、クレハの上で上下する。
「……すき……っ」
ノアが動く度に体の奥からすさまじい快楽が襲い、それは何度も彼とキスを交わして彼の唾液を口にしたからだけではないと思う。
愛しいと思う気持ち。ただそれだけが、いまの二人を繋げていた。
「僕も君が好きだ、クレハ」
溢れる気持ちを一番シンプルな言葉にすれば、こうなってしまう。
けれど二人とも、どれだけ難解な言葉を並べ立てても、自分の心から溢れてしまうお互いへの気持ちを表しきれないと理解していた。
愛情を伝えるこの行為すらも、互いの体に入り込んでいるというのにまだまだ「足りない」と底なしの欲望が吠える。
「君が……っ、ほしいっ」
ひとつひとつ、腰を突き入れる度にノアはクレハへの想いをのせていた。自分の分身が彼女の最奥へ至り、そこからほんの少しでもクレハの心に届けばいい。そう思っていた。
「あ……っ、あぁあっ、あっ、……の、のあっ」
眉根にしわを寄せ、クレハもノアの気持ちを賢明に受け取ろうとしていた。
自分もこの気持ちを伝えたい。そして、ノアの気持ちもすべて余すことなく受け取りたい。
ノアの楔が前後する度、クレハは意識と無意識の狭でナカを締める。
「気持ちいいですか……っ? ノアっ」
そこにはただ、思いやりの気持ちしかない。
「最高だ……っ、クレハ、君は最高に素晴らしい女性だ……っ」
二人の湿った吐息、そして小さくベッドのスプリングが軋む音。それらに混じって二人の接合部から、グチャグチャと淫らな水音が聞こえる。
熱と熱とがぶつかり合い、互いの体温が混じり合う。
決して一つにはなれないが、ノアとクレハは一番互いを身近に感じていた。
風邪を引いてはいけないという理由で自分を脱がせ、手料理も作ってくれた。母が事故に遭ってしまったのは自分に原因があっても、一度も責められたことはない。
ただただ優しくて、時々母のようにも姉のようにも思える。
だが姉や母という存在には、こんな狂おしい気持ちは絶対に抱かない。
クレハが優しい視線を向けている動物や花にも嫉妬をして、親友のオーウェン王子と歩いているのを見た時は、胸の奥にマグマが煮え立っているかと思った。
初めて知ったこの気持ちを、一生に一人だけに捧げたい。
淡くて青くて――、けれど確固たる決意に満ちたノアの恋。
それが捧げられるのは、親切で生活力のあるごく普通の女性。けれどノアにとってはかけがえのない女性。
気を抜けばいつまでも見つめていたいと思うほど、ノアはクレハに焦がれていた。
「もっと僕の前で乱れてくれ。君のすべてが見たい」
温かにぬるついた蜜壷の中で指を動かすと、普段は隠されている彼女の秘密に触れられる気がする。
「……っあ、あぁっ!」
色を纏った呼吸が繰り返されるなか、ふとノアの親指が膨らんだ真珠をかすって、クレハは悲鳴のような声を上げた。
一瞬体を電流が走り抜けた気がして、大きく体が跳ねる。
「っふふ、ここがこんなにいいのかい? 触れてほしいって大きくなっているよ。ナカも僕の指にキュウキュウ吸い付いている」
「やめ……っ、やぁぁっ」
ギュッとシーツを握ったクレハは、開いた脚を震わせていた。
ゆっくりとノアの指が胎内を前後し、その度にクレハはゾクゾクと感じて虚ろな目をベッドの天蓋に向ける。
潤んだ目はほぼ何も見られていなかったが、目を閉じればクチョクチョという水音もノアの指の感触も、すべて鋭敏に感じてしまう。
だからクレハは必死になって、目の前にあるものを見つめていた。
「クレハ、一度いっておこうか。上手にいけたらその後ちゃんとご褒美をあげるから」
陶酔した目でノアはクレハを見下ろし、ただひたすらに指を動かす。
決して乱暴で激しいだけではない指は、クレハを徐々に絶頂へと追い詰めてゆく。
「あっ……、ちょっと待って……っ、ん、うぅっ」
キュンキュンと切ない感覚が押し寄せ、時折りノアの指が敏感な真珠をかする度にクレハは息を吸い込む。
「ほら、我慢しなくていいよ。僕の前で君の淫らな本能を解放するんだ」
「うっ……、う、ぅあぁっ!」
やがてノアの指は本格的に膨らんだ真珠を刺激しだし、奥をかき回す指と相まってクレハは肉襞をひくつかせる。
「いや……っ、待って、まっ――、あ、……っあ――!」
体の中心部からぐわっと大きな波が襲ってき、クレハはあっという間にそれに飲み込まれてしまった。
目の前が白くチカチカしている気がし、緊張した体がフワッとした心地よさとともに落ち着いてゆく。
「あっ……、あ……」
白いシーツの上に体を弛緩させたクレハを、ノアは満足げに見下ろして指についた蜜を舐め取った。
「美しかったよ、クレハ」
優しく彼女の顔にキスを降らせると、クレハはくすぐったいのか小さく笑う。
「のあ……」
寝ぼけたような、ふにゃりとした声。それに無限の愛しさを感じてノアは思わず笑みを漏らした。
「なんだい? クレハ」
濡れた唇に触れると、柔らかく形を変える。
たったそれだけのことが、かけがえのない事のように思えて愛しい。
「……もっと……、愛して」
そう呟くクレハは幸せでいっぱいのはずなのに、目尻からポロリと小さな涙が零れた。
「感無量だ。君のことをたっぷり愛するとも。もう絶対に離さない」
もう一度クレハにキスをし、甘い唇を味わってからノアは彼女の脚を抱え上げる。
広げられた脚の中心で可憐な花びらが小さな音をたて、淫靡に光るそこはノアを誘っていた。
熱い楔に手を添え、ノアは先端をヌルヌルとクレハの花びらにこすりつける。
「あっ……、あ、やぁっ、焦らさないで……っ」
与えられる刺激を待ち侘びるクレハは、思わずムズムズと腰を揺らした。
「……僕が愛するのは、君だけだ」
目も、吐息も、何もかも熱くしたノアは、そう呟いてクレハの中に潜った。
「う……っ、あぁっ!」
大きな質量が隘路を押し開いて侵入し、クレハは思わず歓喜の声を上げた。思わずナカがキュッと締まって押し返そうとするが、ノアの屹立はゆっくりと奥へと進んでゆく。
「あ……。温かい……」
上からノアのホッとした吐息と共に本音が聞こえ、クレハは嬉しさに満たされていた。
「ノア、……い、一緒に気持ちよくなりましょう」
彼の腕を掴みながらクレハが賢明に誘うと、ノアは言葉の代わりにキスをしながらゆっくり動き出した。
「ん……っ、む、……ぅっ」
体の内側を太い大きなものが動く感触に、クレハは絶頂後の研ぎ澄まされた感覚で快楽を感じる。
柔らかな唇が彼女の悲鳴を塞ぎ、大きな手は太腿を撫でまわす。
ノアがもたらすすべての感覚が、津波の予兆のように静かにクレハを狂わせていった。
「……はっ」
濡れた音がして唇が離れ、しめやかな呼気と共に琥珀色の目を僅かに光らせたノアが、クレハの上で上下する。
「……すき……っ」
ノアが動く度に体の奥からすさまじい快楽が襲い、それは何度も彼とキスを交わして彼の唾液を口にしたからだけではないと思う。
愛しいと思う気持ち。ただそれだけが、いまの二人を繋げていた。
「僕も君が好きだ、クレハ」
溢れる気持ちを一番シンプルな言葉にすれば、こうなってしまう。
けれど二人とも、どれだけ難解な言葉を並べ立てても、自分の心から溢れてしまうお互いへの気持ちを表しきれないと理解していた。
愛情を伝えるこの行為すらも、互いの体に入り込んでいるというのにまだまだ「足りない」と底なしの欲望が吠える。
「君が……っ、ほしいっ」
ひとつひとつ、腰を突き入れる度にノアはクレハへの想いをのせていた。自分の分身が彼女の最奥へ至り、そこからほんの少しでもクレハの心に届けばいい。そう思っていた。
「あ……っ、あぁあっ、あっ、……の、のあっ」
眉根にしわを寄せ、クレハもノアの気持ちを賢明に受け取ろうとしていた。
自分もこの気持ちを伝えたい。そして、ノアの気持ちもすべて余すことなく受け取りたい。
ノアの楔が前後する度、クレハは意識と無意識の狭でナカを締める。
「気持ちいいですか……っ? ノアっ」
そこにはただ、思いやりの気持ちしかない。
「最高だ……っ、クレハ、君は最高に素晴らしい女性だ……っ」
二人の湿った吐息、そして小さくベッドのスプリングが軋む音。それらに混じって二人の接合部から、グチャグチャと淫らな水音が聞こえる。
熱と熱とがぶつかり合い、互いの体温が混じり合う。
決して一つにはなれないが、ノアとクレハは一番互いを身近に感じていた。
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