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私……エデンが好きなの? ☆
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彼の目の魔力に囚われてしまった私は、美しいエデンの顔が近づいて唇に優しい感触が重なったのに気づくのに、またしても遅れてしまった。
「ん……、むっ?」
びっくりした私に、エデンは一瞬唇を離して至近距離で「しぃ」とささやく。
そのまま私は背中と腰を支えられたまま、ゆっくりと柔らかな寝台の上に押し倒された。
「お前の髪の色は美しいな。黄昏の空の色だ」
私の長い髪を左右にそっと分けてエデンは微笑み、そんな風に詩的に褒められたことのない私は、恥ずかしくて視線をそらす。
「ずっと……コンプレックスだったんです。赤毛って……何だか恥ずかしくて」
「なにを言う。こんなに美しい色なのに。草原を駆ける駿馬のたてがみのようで、あるいは茜色に染まる西の空のようだ。それなのにお前の瞳は、空を切りとったようにどこまでも青くい。まるで世界そのものではないか」
あぁ……、嬉しい……、けど、恥ずかしいです。
恋愛小説をこっそりと読めば、王子さまがお姫さまをそう讃えている文章があった。
それに憧れていたものの、私がいた村の少年たちはがさつで可愛くなくて、そんな褒めかたをしてくれる子なんて誰もいなかった。
だからこんなふうに褒められるのは、嬉しいけれどどこかこそばゆい。
「エデンは……まるで私が夢見ていた王子さまのようです」
「王子か……。俺はお前を喰らってしまう悪い魔王だぞ?」
「え……」
その言葉にややドキッとして彼を見つめると、エデンは色気を孕んだ目で私を見下ろし、そっとナイトドレスのリボンを解いてゆく。
物理的な意味で食べられるのではないと安心したものの、男性に服を脱がされるという前代未聞の状況に、私の頭はパニックになっていた。
「顔や手が白くて綺麗だと思っていたが、衣服の下に隠された肌は雪のように白いのだな」
「あ……っ、やっ、は、恥ずかしいっ! です!」
異性の前で肌をさらしたことのない私は、真っ赤になってはだけられた胸元をかき合わせようとする。
けれどエデンはその両手首を優しく掴むと、そっと私の胸の谷間に唇を落とした。
「あ……っ」
ピリッ……、と今まで感じたことのない電流が体にはしった気がする。
なんだろう……これ……。
寒気がした時のゾクッていうのに似ているけれど、種類の違う……嫌、じゃない感覚。
はしたないけれど、「もっとして欲しい」って心の奥底で願ってしまうような……。
未知の感覚に私が戸惑っていると、エデンはそのまま私の成長途中の胸に優しく舌を這わせてきた。
「あ……っ」
またゾクッと震えがはしり、口から変な声が出てしまいそうになる。
「あの、……あの、駄目です。エデン。恥ずかしいです」
「恥ずかしいのなら、なおさら攻めねばならぬな」
真っ赤になった私が見上げる先でエデンは妖艶に笑い、チロリと赤い舌先を見せる。
ううう……。い、意地悪……。
またエデンの舌が私の胸を這ってゆき、緊張で震える先端に届いた時、私は「ひぁっ」と変な声を出してしまった。
「アメリア、お前も結構強情だな」
私の手はまだ渾身の力でエデンに抗おうとしていて、それをなんなく押さえこみながら彼は呆れたように呟いた。
「怖いのか? それとも俺が嫌か?」
「……いいえ、嫌とかじゃなくて……」
「初めてだから怖いんです。優しくして下さい」と言うのが、なんとも恥ずかしい。
意地を張っているわけじゃないけれど、生娘であることを明かすのはなんだか……とても申しわけない気持ちがする。
「嫌ではなくて……なんなのだ?」
エデンは私の手を解放して隣に寝転ぶと、ちゃんと私の話を聞いてくれる。
その姿勢に、彼が誠実で優しい人なんだっていうことが分かる。
彼がいい人だっていうことは分かっていて、行動までも見せられてしまうと、私はなんだか自分がちっぽけな我を張っていることが恥ずかしくなってきた。
「私……こういう経験がないんです。何をすれば正しいのか分からなくて、どうすればあなたが喜んでくれるのか分かりません。何をしても間違える気がしますし、あなたに嫌な思いをさせて……嫌われたく、……ない」
自分の気持ちを吐露していくうちに言葉が先にスルリと出て、それに私自身がハッとした。
私……エデンが好きなの?
驚いて丸くなった目で彼を見ると、美しい魔王は優しい笑みを浮かべて、そっと私の頬に触れてきた。
「ん……、むっ?」
びっくりした私に、エデンは一瞬唇を離して至近距離で「しぃ」とささやく。
そのまま私は背中と腰を支えられたまま、ゆっくりと柔らかな寝台の上に押し倒された。
「お前の髪の色は美しいな。黄昏の空の色だ」
私の長い髪を左右にそっと分けてエデンは微笑み、そんな風に詩的に褒められたことのない私は、恥ずかしくて視線をそらす。
「ずっと……コンプレックスだったんです。赤毛って……何だか恥ずかしくて」
「なにを言う。こんなに美しい色なのに。草原を駆ける駿馬のたてがみのようで、あるいは茜色に染まる西の空のようだ。それなのにお前の瞳は、空を切りとったようにどこまでも青くい。まるで世界そのものではないか」
あぁ……、嬉しい……、けど、恥ずかしいです。
恋愛小説をこっそりと読めば、王子さまがお姫さまをそう讃えている文章があった。
それに憧れていたものの、私がいた村の少年たちはがさつで可愛くなくて、そんな褒めかたをしてくれる子なんて誰もいなかった。
だからこんなふうに褒められるのは、嬉しいけれどどこかこそばゆい。
「エデンは……まるで私が夢見ていた王子さまのようです」
「王子か……。俺はお前を喰らってしまう悪い魔王だぞ?」
「え……」
その言葉にややドキッとして彼を見つめると、エデンは色気を孕んだ目で私を見下ろし、そっとナイトドレスのリボンを解いてゆく。
物理的な意味で食べられるのではないと安心したものの、男性に服を脱がされるという前代未聞の状況に、私の頭はパニックになっていた。
「顔や手が白くて綺麗だと思っていたが、衣服の下に隠された肌は雪のように白いのだな」
「あ……っ、やっ、は、恥ずかしいっ! です!」
異性の前で肌をさらしたことのない私は、真っ赤になってはだけられた胸元をかき合わせようとする。
けれどエデンはその両手首を優しく掴むと、そっと私の胸の谷間に唇を落とした。
「あ……っ」
ピリッ……、と今まで感じたことのない電流が体にはしった気がする。
なんだろう……これ……。
寒気がした時のゾクッていうのに似ているけれど、種類の違う……嫌、じゃない感覚。
はしたないけれど、「もっとして欲しい」って心の奥底で願ってしまうような……。
未知の感覚に私が戸惑っていると、エデンはそのまま私の成長途中の胸に優しく舌を這わせてきた。
「あ……っ」
またゾクッと震えがはしり、口から変な声が出てしまいそうになる。
「あの、……あの、駄目です。エデン。恥ずかしいです」
「恥ずかしいのなら、なおさら攻めねばならぬな」
真っ赤になった私が見上げる先でエデンは妖艶に笑い、チロリと赤い舌先を見せる。
ううう……。い、意地悪……。
またエデンの舌が私の胸を這ってゆき、緊張で震える先端に届いた時、私は「ひぁっ」と変な声を出してしまった。
「アメリア、お前も結構強情だな」
私の手はまだ渾身の力でエデンに抗おうとしていて、それをなんなく押さえこみながら彼は呆れたように呟いた。
「怖いのか? それとも俺が嫌か?」
「……いいえ、嫌とかじゃなくて……」
「初めてだから怖いんです。優しくして下さい」と言うのが、なんとも恥ずかしい。
意地を張っているわけじゃないけれど、生娘であることを明かすのはなんだか……とても申しわけない気持ちがする。
「嫌ではなくて……なんなのだ?」
エデンは私の手を解放して隣に寝転ぶと、ちゃんと私の話を聞いてくれる。
その姿勢に、彼が誠実で優しい人なんだっていうことが分かる。
彼がいい人だっていうことは分かっていて、行動までも見せられてしまうと、私はなんだか自分がちっぽけな我を張っていることが恥ずかしくなってきた。
「私……こういう経験がないんです。何をすれば正しいのか分からなくて、どうすればあなたが喜んでくれるのか分かりません。何をしても間違える気がしますし、あなたに嫌な思いをさせて……嫌われたく、……ない」
自分の気持ちを吐露していくうちに言葉が先にスルリと出て、それに私自身がハッとした。
私……エデンが好きなの?
驚いて丸くなった目で彼を見ると、美しい魔王は優しい笑みを浮かべて、そっと私の頬に触れてきた。
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