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第二十一部・フェルナンド 編

「する……」 ☆

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「ン……、ぅん……、もぉ……、もぉぉ……っ」

 顔を真っ赤にさせてうなった香澄は、「知らない!」と怒って、思い切って佑の屹立を口に含んだ。

「んぅ、うぅ、むー、ん、ちゅ、……ぅ、む」

 香澄は与えられる気持ちよさを誤魔化すため、懸命に屹立をしゃぶる。

 唾液をまぶし、チュバッと音を立てて吸い上げ、舌を出してレロレロと雁首や亀頭を舐め回す。

 香澄はもう、自分がロサンゼルスのホテルで同じモノに怯えていた事など忘れていた。

 胸にあるのは、いつも佑と愛し合っている時と同じ気持ち。

 ――私が気持ち良くなったのと同じくらい、佑さんを気持ち良くしてあげたい。

 香澄は口いっぱいに大きな亀頭を頬張り、懸命に顔を前後させる。

 すると佑の腰がピクッと動き、彼が腰を動かしたがっているのを察した。

(もっと気持ち良くなって)

 香澄は佑の太腿をサワサワと撫でてから、思い切って喉奥まで亀頭を迎え入れ、口腔全体で屹立を吸い上げた。

 しとどに濡れた秘唇が、佑の熱い吐息を掛けられピクリと震える。

 香澄に攻められて佑も本気を出そうと思ったらしく、秘唇を舐めつつ指で肉芽を転がし始めた。

「っんンんっ!!」

 あえて放置されていた陰核を包皮越しにコリュコリュと捏ねられ、香澄の体の最奥に強すぎ悦楽が刻み込まれる。

 その途端、香澄は目を白黒させ佑の屹立をジュッと吸った。

 佑は唾液をたっぷり纏わせた舌でネロネロと秘唇を舐め、その淫液を指先にまぶして膨らんでさやから顔を出した陰核を直接撫でてくる。

「んンーっ!! んぅうう……っ!! っあぁあああ……っ!」

 香澄はもう攻める気力を失い、口からプハッと屹立を吐き出したあと、堪えきれず大きな声を上げる。

 ビクビクと下肢を小刻みに震わせ、腰を前後に動かして逃げようとするがやはり叶わない。

 さらに佑は愛蜜を塗りつけた指で、香澄の小さな窄まりを撫でてきた。

「そこだめぇっ!」

 羞恥の孔に触れられ、香澄は全身からドッと冷や汗を掻く。

 だがジュルルッと音を立てて陰唇を吸われ、香澄は腰を弓なりに反らして官能を貪る。

(だめ、だめだめだめだめ……っ、達く、達っちゃう……っ、だめ、だめ)

「達く」に頭を支配された香澄は、必死に絶頂しないよう呼吸を整える。

 だが細やかに陰核を撫でられ続け、あっという間に快楽の臨界点を超えてしまった。

「っっ~~~~っ!! ぁああああぁ……っ!!」

 香澄は哀れっぽい啼き声を上げ、佑の太腿に顔を押しつけて絶頂する。

 その間も佑の指は動き続け、小さな後孔に愛蜜がヌルヌルと塗り込まれた。

「だめぇええぇ……っ!」

 頭の中を真っ白にさせた香澄は獣のように吠え、激しく体を震わせたあとにガクリと脱力してしまった。

 ピクピクと震える香澄の口端からは涎が垂れ、薄く開いた目からも涙が流れていた。

 佑は香澄の体をベッドの上に横たえ、頭を撫でてくる。

「大丈夫か?」

「……ん……」

 頷く事すらできない香澄は、喉の奥から声を絞りだして返事をする。

 佑は香澄を見て優しく笑い、彼女の体を仰向けにするとキスしてきた。

「ん……、む……」

 ちゅ、ちゅ、と軽いキスをされたあと、香澄は力の入らない目で彼を見る。

「できるか? やめておく?」

 愛しそうに目を細めて訪ねてくる佑は、香澄がどう答えても受け入れる顔をしていた。

(あんなに興奮してくれてたのに)

 チラリと下を見ると、佑の下腹部には興奮しきった証がそそり立っている。

 一区切りついた今も、佑には気持ち良くなってほしいと思っているし、自分ばかり達して不甲斐ないとすら思っていた。

 だから香澄は「する……」と小さな声で訴えた。

「無理しなくていいんだぞ?」

 佑はそう言って、また香澄の頭を撫でるとちゅっとキスをする。
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