上 下
1,307 / 1,549
第二十部・同窓会 編

たっぷり感じて ☆

しおりを挟む
「香澄……っ」

 佑の体の上に倒れ込んだ香澄は、耳元で彼の熱く濡れた声を聞いて興奮する。

「気持ちいいよ……っ。温かくてヌルヌルで、柔らかいのにキツく締め付けてきて……っ」

「や、……んーっ、やぁああ……っ」

 佑は香澄を抱き締めたまま突き上げ、耳元で卑猥な言葉を囁いてくる。

 するとゾクゾクとした感覚が、腰から脳天まで駆け上がっていった。

 けれどそれよりも――。

「香澄、好きだよ。……愛してる……っ」

 佑が好きだと言うたびに、とろりとした愉悦が胸の奥からこみ上げ、体から溢れてしまうのではと感じた。

「わ……っ、私も……っ、す、――き、…………ぃっ」

 言いながら香澄はヒクヒクと蜜壷をわななかせ、佑を締め上げる。

 佑は「愛してる」と言われただけで達してしまった香澄を、優しく抱き締めた。

「……可愛い。愛してるよ。もっと達っていいから、たっぷり感じて」

「ん……っ」

 佑は最奥まで亀頭をつけたまま、腰を揺らして香澄を刺激してくる。

「……っ、は、……あぁ、あ……っ」

 激しく突き上げられるのとはまた異なる悦楽に、香澄はビクビクッと体を震わせて佑を抱き締めるしかできない。

「き、――――もち、…………ぃ……っ」

 香澄は絞り出すように言ったあと、たらりと涎を零してしまい、彼の肩を汚してしまった。だが今はそれを気に掛ける余裕すらなかった。

「っひぁ……っ、あっ!」

 その時、佑が香澄のお尻を撫で、腰や背筋を触れるか触れないかのタッチで愛撫してきた。
 それだけで香澄は深い快楽を得て、佑の肉棒を締め付けた。

「っふ、……っうぅ、う……っ、う、……っあぁああ……っ」

 ガツガツと穿たれている訳ではないのに、気持ち良くて堪らない。

 佑が動くたびに、彼の下腹に押しつけられた肉芽が僅かな刺激を受け、香澄に快楽を教えてきた。

(気持ちいい……っ、気持ちいい、気持ちいい、――――気持ちいい……っ)

 佑のぬくもりを感じ、愛されていると思うだけで全身が悦びに満ちる。

「……っ香澄……っ」

 佑は我慢できないといわんばかりに、思いきり抱き締め、寝返りを打ったかと思うと香澄を押し倒してきた。

「ん……っ、んぅ……っ」

 佑は深い口づけをしながら腰を引き、肉棒がヌルル……と蜜壷から出ていく。

「んぅーっ」

(いかないで)

 香澄はとっさに佑の舌に吸い付き、両脚で彼の腰を挟んだ。

 すると佑は喉の奥でくくっと笑い、ずんっと香澄を突き上げる。

「っっ――――っん! …………んんぅんんンぅうぅ……っ!!」

 深くまで突き上げられた香澄は、何度目になるか分からない絶頂を覚え、ビクッビクッと体を震わせる。

「……は……」

 香澄が絶頂してはじめて佑は口を離し、透明な糸が引いてふつりと切れた。

「香澄、動くよ」

 佑は欲に駆られた目で婚約者を見下ろし、濡れた唇をペロリと舐めた。

 そしてシーツに手をつき、ガツガツと香澄を突き上げ始めた。

「んぅっ、あっ、あぁっ、あ、あ、あ、あぁっ、あ、あ……っ」

 先ほどは〝静〟の愛撫で達したのに、今は激しい〝動〟で愛され、香澄の脳内で光が明滅する。

 体内で蓄積された悦楽が、エキスとなって飛び散っている幻覚すら味わった。

 きゅうっとお腹の奥で淫悦がこみ上げて弾けたかと思えば、またすぐ次の歓喜がこみ上げ、噴火寸前のマグマのように煮えたぎる。

 硬くて太い肉棒が香澄の粘膜を擦って蜜壷を蹂躙するたび、グチュグチュといやらしい音が立った。

 その音を聞いただけで、香澄はこの上ない興奮を得て佑の背中に爪を立てた。

「うぅーっ! ん、あぁあああっ、あーっ、……っ、きもち……っ、ぃ、……っ」

 どちゅどちゅと最奥を亀頭でノックされるたび、制御できない声が唇から迸った。

 もっと可愛い声を出したいのに、獣のような声しか出ない。

 香澄は涙を流して襲い来る波濤を堪え、眦から涙を零した。

「香澄……っ」

 荒い息を繰り返した佑が、顔を寄せて香澄の涙を舐め取る。

 そして深いキスを始め、最奥に亀頭を押しつけたままグリグリと腰を動かした。

「んっ、んぅーっ!」

 香澄は佑にしがみつき、ビクビクッと震えてまた絶頂する。
しおりを挟む
感想 556

あなたにおすすめの小説

『逃れられない淫らな三角関係』番外編 ヘルプラインを活用せよ!

臣桜
恋愛
『逃れられない淫らな三角関係』の番外編です。 やりとりのある特定の読者さまに向けた番外編(小冊子)です。 他にも色々あるのですが、差し障りのなさそうなものなので公開します。 (他の番外編は、リアルブランド名とかを出してしまっている配慮していないものなので、ここに載せるかは検討中)

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる

奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。 だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。 「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」  どう尋ねる兄の真意は……

地味女で喪女でもよく濡れる。~俺様海運王に開発されました~

あこや(亜胡夜カイ)
恋愛
新米学芸員の工藤貴奈(くどうあてな)は、自他ともに認める地味女で喪女だが、素敵な思い出がある。卒業旅行で訪れたギリシャで出会った美麗な男とのワンナイトラブだ。文字通り「ワンナイト」のつもりだったのに、なぜか貴奈に執着した男は日本へやってきた。貴奈が所属する博物館を含むグループ企業を丸ごと買収、CEOとして乗り込んできたのだ。「お前は俺が開発する」と宣言して、貴奈を学芸員兼秘書として側に置くという。彼氏いない歴=年齢、好きな相手は壁画の住人、「だったはず」の貴奈は、昼も夜も彼の執着に翻弄され、やがて体が応えるように……

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

辣腕同期が終業後に淫獣になって襲ってきます

鳴宮鶉子
恋愛
辣腕同期が終業後に淫獣になって襲ってきます

処理中です...