上 下
1,169 / 1,544
第十八部・麻衣と年越し 編

私にできるのは、声を殺す事だけ ☆

しおりを挟む
 暗闇の中で香澄の肌がうっすら光る。

 それをもっとよく見ようと、佑は枕元の電気に手を伸ばした。

「つ、つけないで」

「どうして? 見たい」

「……恥ずかしい……」

「じゃあ、外の明かりならいい?」

 そう言って佑はリモコンでカーテンを開けてしまった。

「あ……」

 窓の外から丸見えになる……、と言ってもここから通りまでは距離があるし、二階なので誰も分からないだろう。

 外の光がおぼろげに入り込み、香澄の肌を青白く照らした。

「ずっと見たかった」

 そう言って佑は起き上がり、Tシャツを脱いでベッドの隅に放る。

「……え……。さ、最後までするの?」

「どうかな。ギリギリまで我慢してみるけど。でも素肌で触れ合いたい」

 ハーフパンツも脱いだ彼は、香澄に覆い被さり、もう一度優しいキスをしてきた。
 タップパンツを脱がされて、香澄はパンティ一枚の姿になる。

 佑の両手が肩から乳房にかけて這い、ふっくらとした双丘を何度も撫でる。

 そのうち彼の掌の中でプツンと乳首が凝り立ち、香澄はじんわりと頬を染めた。

「気持ちいい……。香澄の肌はいつ触っても気持ちいい。これ以上気持ちいいものを知らない」

 うっとりとした声で佑は呟き、シュルシュルと微かな音を立てて香澄の乳房を撫でた。

「そんな、大げさだよ」

「大げさじゃないよ」

 言ったあと、佑は香澄のパンティのクロッチに指を押し当てた。

 すでに濡れて染みができている部分に何度も指先を擦りつけ、クチュクチュと音を立ててくる。

「ん……っ」

 
 彼が〝どこ〟までするつもりなのか分からない。

(私にできるのは、声を殺す事だけだけど……)

 香澄は手を口に押し当て、決して声を出してなるものかと決意する。
 けれど佑がパンティ越しにカリカリと肉芽を引っ掻いてきて、ビクッと腰が震えた。

「凄い濡れてる。香澄も期待してるんじゃないか」

「……し、してない……」

 香澄はとっさに反抗的な言葉を口にし、枕を顔に押し当てた。

 仮に声が出ても、枕が多少吸収してくれるのでは……と淡い期待をする。

 しばらくパンティ越しに花弁を弄られ続け、寝室内にニチャニチャと粘液質な音が響く。
 香澄は枕に顔を押しつけたまま、体をピクピク震わせて声を殺していた。

 やがてパンティの隙間を縫って佑の指が直接花弁に触れ、秘唇に沿って指先が上下する。

「ン……」

 彼の指は蜜口をクチュクチュと揉んだあと、つぷ……と侵入してきた。
 お腹側の壁をつぅっとなぞられただけで、ゾクゾクして堪らない。

 香澄は唾液を嚥下し、懸命に呼吸を整える。

「香澄? 顔が見えないんだけど」

「んぅ……」

 半分笑った彼の言葉に、香澄はくぐもった声で返事をする。

「香澄。顔が見たい」

「んーん」

 頑なに枕に顔を押しつけて返事をしていると、その態度に業を煮やした佑が枕をバッと取り上げた。

「あっ」

 少し蒸れて赤くなった顔が露わになり、呼吸がしやすくなる。
 佑は意地悪な顔で笑い、香澄の弱い場所を指先で擦ってきた。

「んっ……んぅ、ぁ」

 香澄はキュウッと蜜壷で佑の指を締め付け、目を閉じて唇も引き結んで体を震わせる。

「声も出せない?」

 佑はなおも指で蜜壷を探りながら尋ねてくる。
 香澄は「当たり前!」と思いながらコクコク頷いた。

「じゃあ、キスしようか」

 そう言って佑は覆い被さり、舌で香澄の唇を舐めてくる。

「ふ……っ、ん、……ン」

 舌を出してお互いのそれに絡め、舐めては吸う。

 その間も佑はチュクチュクと蜜壷をまさぐり続け、水音が次第に大きくなっていく。

 油断していたところ、親指で充血した肉真珠をぐっと押され、体の深部に染みるような快楽を得る。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

なりゆきで、君の体を調教中

星野しずく
恋愛
教師を目指す真が、ひょんなことからメイド喫茶で働く現役女子高生の優菜の特異体質を治す羽目に。毎夜行われるマッサージに悶える優菜と、自分の理性と戦う真面目な真の葛藤の日々が続く。やがて二人の心境には、徐々に変化が訪れ…。

ミックスド★バス~家のお風呂なら誰にも迷惑をかけずにイチャイチャ?~

taki
恋愛
【R18】恋人同士となった入浴剤開発者の温子と営業部の水川。 お互いの部屋のお風呂で、人目も気にせず……♥ えっちめシーンの話には♥マークを付けています。 ミックスド★バスの第5弾です。

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

社長の奴隷

星野しずく
恋愛
セクシー系の商品を販売するネットショップを経営する若手イケメン社長、茂手木寛成のもとで、大のイケメン好き藤巻美緒は仕事と称して、毎日エッチな人体実験をされていた。そんな二人だけの空間にある日、こちらもイケメン大学生である信楽誠之助がアルバイトとして入社する。ただでさえ異常な空間だった社内は、信楽が入ったことでさらに混乱を極めていくことに・・・。(途中、ごくごく軽いBL要素が入ります。念のため)

【R-18】悪役令嬢ですが、罠に嵌まって張型つき木馬に跨がる事になりました!

臣桜
恋愛
悪役令嬢エトラは、王女と聖女とお茶会をしたあと、真っ白な空間にいた。 そこには張型のついた木馬があり『ご自由に跨がってください。絶頂すれば元の世界に戻れます』の文字が……。 ※ムーンライトノベルズ様にも重複投稿しています ※表紙はニジジャーニーで生成しました

【R18】エリートビジネスマンの裏の顔

白波瀬 綾音
恋愛
御社のエース、危険人物すぎます​─​──​。 私、高瀬緋莉(27)は、思いを寄せていた業界最大手の同業他社勤務のエリート営業マン檜垣瑤太(30)に執着され、軟禁されてしまう。 同じチームの後輩、石橋蓮(25)が異変に気付くが…… この生活に果たして救いはあるのか。 ※サムネにAI生成画像を使用しています

処理中です...