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第十五部・針山夫婦 編

舐めていい? ☆

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「……な、舐めていい? ……久しぶりに……」

 言ってから「なんてはしたない事を言っっちゃったんだろう」と赤面した。

「嬉しいよ、ありがとう。でも無理はしなくていいからな? つらくなったらすぐやめていいから」

「うん……」

 小さく頷いた香澄は、舌を出して先端に顔を近付けた。

「ぁ……」

 微かに声を漏らしながら、香澄は温かい息を吐きかけて先端にキスをする。
 それだけで佑の腰がビクッと震え、彼はまたバスタブの縁に浅く腰掛けた。

 開かれた脚の間に体を入れた香澄は、佑を上目遣いに見て、何度も先端や竿にキスをする。

「……香澄……」

 佑は熱の籠もった視線で香澄を見下ろし、香澄の頭を撫でてきた。

「ん…………ぷ」

 香澄は先端に唇をつけたまま、ヌルッと口内に亀頭を含んだ。

 歯を当てないようにして、唇で佑の先端を包んでゆっくり顔を前後させる。
 舌は肉竿に添え、ぐぽ、ぐぽ……と音を立てて彼を愛する。

 雁首の裏側を舌でねっとりと舐め上げると、佑の腰がまた震えた。

(可愛い……)

 先ほどまで好きなだけ体を弄ばれていたので、香澄の心にささやかな復讐心が燃える。
 気持ちが向くまま、雁首の周りをたっぷり唾液を纏わせた舌でグルリと舐め回す。

 その時、佑が両手で香澄の耳を塞いできた。

「んぅ?」

 驚いて目だけで彼を見上げた時、頭蓋にグチュリとフェラチオをしている音が響く。

 すぐ佑が意図する事を察した香澄は、赤面して彼を睨んだ。

「俺だけ感じても申し訳ないから、香澄にもいやらしい気持ちになってもらおうと思って」

「んんぅ……」

 唇をすぼめて不満を訴えても、佑はニコニコとご機嫌だ。

「続けて?」

 促され、香澄は不承不承口を動かした。

 ぐちゅ……ぐちゅり、チュク、ジュルッ……ごくんっ、と、立てる音がすべて自分の脳髄に響いてくる。
 舌を上下にひらめかせてピタピタと佑の裏筋をいじめると、佑が両手の親指でスリ……と香澄の頬を撫でた。

「んぅ……ふ……、…………んン」

 香澄は深いところまで屹立を咥え、竿の根元をしごき、もう片方の手で陰嚢を弄ぶ。

 ときおり顔を離して息継ぎし、彼の様子を確認するために上目遣いに見る。
 すると佑はとても気持ちよさそうな顔をしていた。

 それが嬉しくて、顎がだるくなってきたけれど、また舌を這わせる。

「ぁ……あぁ……」

 舌を出して下かられろぉ……と裏筋を舐め上げ、鈴口から滴っている先走りをチュッと吸い取る。

「やらし……」

 そう言った佑は耳から手を離し、また頭を撫でてくれた。

「んぅ……」

 香澄は竿を横から咥え、舌を這わせながら顔を動かす。

 さらに舐める場所を根元に移動させ、亀頭や雁首を手でクチュクチュと弄った。
 掌にのせた陰嚢にキスをし、舐めてはまたキスをして、少し口に含んでみる。

「ん……っ、――かす、……みっ」

 佑が明らかに感じた声を出す。

 調子に乗った香澄は、片方の玉を口に含んでヌルヌルと舐め回した。
 さらにもう片方の手で雁首を撫で、手を素早く上下させて攻め立てる。

「――っかすみっ!」

 一際強い声がしたかと思うと、香澄は両肩をグイッと押されていた。
 舌を出したまま驚いていると、顔を赤くした佑が溜め息をつき、「……参った」と呟く。

「……き、気持ち良かった?」

「……とても」

 いつになく赤面した佑が照れくさそうに頷くので、香澄は思わずガッツポーズを取った。

「よしっ」
「じゃあ、今度は俺がお返しをしてあげる」

 勝利を確信したのもつかの間、立ち上がった佑に立たされると、後ろ向きにされバスタブの縁に手をつく体勢になる。

「えっ? もういいよ。私、さっき気持ち良くな……っ、ん!」

 遠慮しようとしたが、泥濘んだ秘部に佑の剛直がヌルンッと滑り、声が上ずった。

「俺のを舐めて、さっきよりびしょ濡れにしてるのに?」

 すっかり調子を取り戻した佑は、何度も腰を前後させて亀頭で香澄の肉芽をいじめてくる。
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