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第十四部・東京日常 編

まだ遊ぼう ☆

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「やらしい……。メスの顔だ」

 ゴクッと唾を嚥下した佑は、自らの唇を舐め腰を揺らし始めた。

「んン……、あぁ、んー……っ、たす、く……さん……っ」

 香澄もいやらしく腰を使い、佑の動きに合わせて快楽を貪る。

「あぁ……、可愛い。本当に可愛い」

 香澄を突き上げながら、佑は両手で彼女の体をあますことなく撫でていく。
 その優しい愛撫を受けた香澄は、佑の指先から快楽のエキスが体に染みこんでいるような錯覚すら味わった。

(もっと……、もっと……)

 快楽を味わう事しか考えられなくなった香澄は、拙い指の動きで自身の乳首を弄り始める。
 乳首を弄ると掻痒感にお腹がむずむずし、結果的に佑を強く締め付けてしまう。

 香澄が積極的に気持ち良くなろうとしているのを見て、佑も協力しようとしたのだろうか。彼の手がスッと香澄のお腹に触れ――。

「ん! っあぁあああぁ……っ!!」

 蜜まみれの肉真珠をコリコリと転がされ、香澄の腰がビクンビクンと跳ね上がった。

「やぁあぁ……っ! やだぁっ、やだそれぇ……っ」

「食い千切りそうに締め付けておいて、嫌なんて言うなよ。気持ちいいんだろ?」

 香澄の乱れ具合を見て佑も興奮したのか、意地悪な事を言ってさらに肉真珠を転がし、太竿でずんずんと香澄を突き上げる。

「ぁやぁああぁ……っ、んぅううぅ……っ、うっ、うーっ、ンンうぅうぅ……っ」

 香澄は両脚をバタつかせ、足を何度もシーツの上で滑らせる。
 ふんばって腰を浮かせ逃げようとするが、そのたびに佑が香澄の腰を掴み、引き寄せて突き上げてくる。

「んっあぁああぁ……っ! あぁああ……っ、だめっ、だめっ、ん、待って、待って、お願い……っ」

 佑が腰を突き入れるたび、グッチュグッチュとすさまじい音がする。

 蜜が飛び散っているのでは、というほど腰が叩きつけられ、そのたびに脳天に快楽の波濤が駆け抜ける。

 香澄は口端から涎を垂らしたまま、佑に好きなだけ揺さぶられ貪られていた。

「あぅ、う、うーっ、……ン、あぁああぁ……っ、ん、や、ぁめ、だめぇ……っ」

 生理的な涙が溢れ、口からは意味不明の言葉が突いてでる。

 上下に揺れる香澄の乳房を、佑は劣情にまみれた目で見る。
 色づいて尖った先端とふっくら柔らかそうな白い肉にどうしても視線が吸い寄せられ、無意識に彼は唇を舐める。

 香澄は何度も小さな波を味わい、膣奥をピクピクとわななかせた。

 たゆたう意識を現実に繋ぎ止めるのは、激しい突き上げと共に全身を駆け巡る悦楽のみ。
 涙も、涎も、愛蜜もすべて流れるままにし、香澄は理性を失って喘ぎ続けた。

 やがて佑の腰の動きが速まり、唇を歪めた彼が低く唸る。

「……っかすみ……っ」

 佑は香澄の体の両側に手をついて胴震いしたかと思うと、覆い被さって噛みつくようにキスをしてきた。

 唇を貪られ舌を蹂躙される香澄は、そのあとも何度か突き上げられ、ぎゅうっと佑を膣で吸い上げる。
 薄い被膜ごしに佑の屹立が脈打っているのが分かり、この上ない随喜にまみれる。

「っあぁ……」

 精液を出し切った佑がかすれた声を出し、香澄の乳房や乳首を舐めてきた。
 さらに両側から乳房を寄せ集め、谷間に顔を埋めて深く呼吸をする。

 そして香澄の甘い香りを何度も吸い込みながら、柔らかな双丘を味わい尽くした。

「……ぁ…………、く、…………さ……」

 彼の名前を呼んだはずだった。

 けれど声は名前の形をとらず、掠れ声に終わる。

 力の入らない手で佑の髪を撫でていると、その手の甲にキスをした佑が屹立を引き抜いた。

(終わった……)

 そう思った香澄は目を閉じ、速まった鼓動が鎮まっていくのを待つ。

 目を閉じているなか、佑が使用済みの避妊具を処理したのが分かった。

 彼は隣に寝て、優しい後戯をしてくれるのだろうな、と思っていたのだが、ベッドサイドの引き出しを開閉する音がした。

(ん?)

「なんだろう」と重たい目蓋をもたげて確認する間もなく、香澄の体がひっくり返され、うつ伏せにされた。

「……たす、――……さ……?」

 まだ掠れた声で何事かと尋ねた時、目元にスルッと布が巻かれ、あっという間に後頭部で結ばれてしまった。

「香澄、まだ遊ぼう」

 佑に「遊ぼう」と言われ、ぞわっと背筋に寒気を感じた。

(この言い方は……ろくな事を考えてない……)

 身を震わせた香澄の肌に、ポトンと冷たい物が落とされた。
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