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第十四部・東京日常 編

キスマーク ☆

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「こら」

 けれど腰を掴まれてズルル……と体を引き戻され、今度は遠慮なく背中に歯を立てるきついキスマークをつけられる。

「んぅ、ん……っ、……ぁ、いた……」

「もうすぐ復帰だけど、消えないようにキスマークをつけておこうな。見えない所だったら構わないだろう?」

「あん、や……、やぁ……っ」

 自分の肌に赤い花が咲いていく様を想像し、香澄はうつ伏せになったまま赤面する。

 同じオフィスにいるのに、キスマークをつけた人、つけられた人が何気ない顔で働くなんて、松井と河野の顔を見られなくなる。

 なのに強い独占欲を感じ、本能がトロリと悦んでしまったのも確かだった。

 佑は香澄の背中に噛み付きつつ、張りのある柔らかな臀部を撫で、時にぎゅう、と指を立てて掴む。

 お尻を乱暴に揉まれるだけで、香澄の体の奥にムズムズとした欲望が宿った。

「佑……さん……」

 僅かに脚を広げただけで、佑も理解したらしい。

 秘部にちゅぷ……と触れられ、彼の指が濡れた肉のスリットを何度も往復する。

「んぅ……」

 とうとう指先がつぷりと蜜口に入り込み、香澄はくぐもった声を漏らした。

「四つん這いになれるか?」

「ん」

 香澄は指を入れられたまま手をついて起き上がり、言われた通りにする。

「こっちも可愛がってあげないと、可哀想だもんな」

 そう言って佑は香澄の乳房をたぷたぷと揉み、背中や腰に口づけた。
 指は静かに前後し、膣内がほぐれるまで優しくほぐしてくる。

「あ……、あぁ……、ん、んぅ……」

 香澄は目を閉じ、ぬくぬくと出入りする指の感覚に集中する。

(佑さんの指……。長くて太くて綺麗な指……。あれが……入ってる……)

 いつも見とれている佑の指が、自分の最たる部分に触れて愛撫していると想像しただけで、下腹部の熱が増した。
 蜜の量も増え、佑の指の動きがさらにスムーズになった気がした。

「もう一本、入れるぞ」

「ん……」

 キュウッと乳首を摘ままれると同時に、佑の指がもう一本ヌルリと入ってくる。

「あん……っ」

 香澄は背中を丸めて小さな悲鳴を漏らし、的確に自分の弱点を擦り立てられて、何度も首を横に振った。

「あ……、あ。……ん、あぁ……っ」

 佑の指先が陰核の裏側あたりを執拗に攻め、そこをぐぅっと圧迫してはトントントンと指の腹で打ち、快楽を引き上げていく。

「ん、やぁ……っ、あ、そこ……っ」

 香澄は悩ましく首を振り、襲い来る悦楽を堪えようとしていたが、別の指がツルンッと肉芽を弾いてきた。

「あぁああぁ……っ」

 それだけで香澄は体を大きく震わせ、佑の指を二本きつく喰い締めたまま、体を痙攣させて達してしまう。

 体の奥で燻っていた快楽がいきなり爆発したかのように思え、驚きのあまり呼吸が一瞬止まる。

「あぁっ、や、……だ、そこ……っ」

 さらに指で攻められ、ぐちゅぐちゅと蜜にまみれたはしたない音を聞いただけで、自分がとんでもなく濡らしていると知る。

 佑は指に蜜をたっぷりまぶし、指の腹でヌルヌルと香澄の肉芽を転がしては中の真珠を剥こうとしていた。

「ん! あぁっ、あ、やぁ……っ、剥いたら……ぁ、――めぇっ」

 甘ったるい声で懇願するも、佑は許してくれない。

 腰やお尻にガブッと噛みついてきつく吸い、香澄の体に余すことなく所有印をつけていく。

 もう片方の手は柔らかな乳房を揉みしだき、ぷくんと勃起した乳首を何度も扱いてくる。
 これ以上勃たないまで乳首を大きくしてから、先端をカリカリと引っ掻かれ、香澄は新たな悲鳴を上げた。

「やぁああ……っ、そこ……っ、引っ掻いたら……っ、ん! んーっ!」

 とうとう剥き出しにされた秘玉をヌルヌルと指の腹でいじめられ、香澄は二度目の絶頂を迎えて頭の中を真っ白にさせた。

 香澄はガクッと状態を崩し、土下座をするような体勢でハァハァと呼吸を乱す。

 佑の指が抜けても、香澄のそこは赤く充血し、トロトロと快楽の蜜を垂れ流していた。
 内腿もびっしょりと濡れ、微かな照明に照らされて愛蜜が淫靡に光る。

 それを見た佑が、ゴク……と喉を鳴らす音が聞こえた。
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