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第十三部・イタリア 編

欲張りな体 ☆

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「も、もぉ……っ」

 悔しくなった香澄は、佑の胸板に吸い付いた。

 キスマークをつけてやろうと思い、思いっきり吸うのだが、ちゅうう……っと吸引した後にちゅばっと大きな音がし、唇が外れてしまう。

「あれっ?」

「っふふ、下手くそ」

 佑がおかしそうに笑い、香澄の耳の下にまたキスマークをつけた。

「っぃたた……。か、囓ればいいの?」

 もう一度香澄は佑の胸板に唇を寄せ、がぷ、と齧り付いた。
 じゅうう……と吸い付いてみるが、涎が出るだけでキスマークをつけられている気がしない。

「……なんでぇ?」

「舌使いから教えてあげようか?」

 目の前で佑がチロリと舌を出す。
 その仕草がやけに卑猥で、香澄は横を向いた。

「い、いいっ」

「……ふ、くく……っ」

 クツクツと笑った佑は、香澄の尻たぶをギュッと掴んで下から彼女を突き上げた。

「あんっ……、ン……」

「もう大丈夫か?」

「うん……。馴染んだみたい」

 佑の屹立を呑み込んだ香澄は、二人でじゃれ合っているうちに蜜壷の形を変えていた。

「ん……」

 香澄は佑を見つめたまま、彼の肩に両手を置いてゆっくり腰を上下させ始めた。

 たっぷり潤った蜜壷からクチャクチャと濡れた音がし、馴染んだ肉棒が香澄の膣壁を圧迫する。
 硬い亀頭がポルチオ近くをグイグイと押し、涎が零れそうに気持ちいい。

「ん……っ、あ、あぁ……、ん、あぁ……」

「顔を真っ赤にして目を潤ませて……。可愛いな」

 佑は気持ちよさそうに目を細め、両手で香澄の乳房を揉み始める。
 双丘が佑の手に包まれ、その温もりだけで気持ちいい。
 ときおり指の間でコリッと乳首を挟まれ、甘い疼きが下腹部に伝わった。

「んーっ……。き……もちぃ……っ、あ……、あ」

 香澄は目を閉じて、本格的に快楽を拾い上げるのに集中した。
 ゆっくりと腰を動かし、角度をつけ、自分の気持ちいい場所に佑の先端が当たるよう貪欲に動く。

 開発されたポルチオに亀頭が当たるたび、脳の一点がジンと痺れたような快楽を得る。
 自然と蜜壷は勝手にヒクつき、香澄は口を半開きにして快楽に集中した。

「エロ……」

 佑が呟いた言葉すら、耳から新たな刺激となって香澄の脳髄を犯す。

 敏感になりすぎた体は、ゆっくりとした優しい刺激でなければ、今は耐えられないような気がした。

 動きながらも香澄は肉芽を佑の下腹に擦りつけ、そこからも淫悦を拾い上げている。
 気持ちいい事に欲張りになり、もっともっと……と体が動いて止まらない。

「ココ、擦りつけてるの分かってるんだからな」

 佑の言葉に目を開く前に、彼が親指で香澄の陰核をぐりっと押してきた。

「っんあぁああ……っ!」

 ビリッと全身に強い快楽の電気が走り、香澄は背中を丸めて佑に縋り付く。

 腰の動きも止まってしまったが、佑は分かっていながら親指に蜜を塗り込め、さらにヌルヌルと膨らんだ肉真珠を撫でてくる。

「ぁあ……っ、だ、だめ……っ、ぁ、あ……っ、ン、ああ……っ」

 とうとう香澄は佑に抱きつき、彼の手が動かないように下腹部をぴったりと押しつけた。
 けれど柔らかなお腹に阻まれてもなお、肉芽に触れたままの親指は細やかに動いて香澄を苛む。

「んんーっ、ん、……うぅ、あ、あぁ……っ、ゃ、――――んっ」

 ビクビクッと体を震わせ、香澄は一度目の波にさらわれる。

 フワァッと快楽が全身を駆け抜けていったあと、香澄はトロリとした顔でその残滓を貪った。

 香澄の体から力が抜けたところで、佑は香澄を抱いたまま下からずんずんと突き上げ始めた。

「んんぅうっ! ま、待って……っ、ぃ、いまっ、達った……ばっかり……っ」

「だからだろう? 香澄は気持ちいい事が大好きなんだから、望みを叶えてあげないと」

 訳の分からない理屈を捏ねられ、香澄はされるがままに蜜洞を穿たれる。

「あぁあんっ、あっ、ん、んぁっ、あ、あぅ、うーっ、う、ぁ、あっ」

 ズグズグと細かく体を揺さぶられたかと思うと、急にずんっと突き上げられ悲鳴に似た声が漏れる。
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