820 / 1,549
第十三部・イタリア 編
温め合う季節 ☆
しおりを挟む
「んぅ……、んン……」
香澄は大体入ったかな、という所で腰を止め、伺うように佑を見つめる。
「もう終わりか?」
「ぜ、全部入った……と、思う……?」
自信なく言うと、佑は背中をソファに預け、香澄の腰に両手を宛がった。
「ちょ……っ」
何をされるか一瞬で察した香澄は、抗議の言葉を口にしようとしたが――、
「んぅっ! あっ!」
腰を押さえつけられ、ずんっと下から突き上げられて軽く達してしまった。
「~~~~っ」
ジィンッと全身を甘い痺れが駆け抜け、指先やつま先までピリピリとした淫悦に満たされる。
口を開きとろけた顔で虚ろに中空を見る香澄を見て、佑は「可愛い」と言ってまたキスをしてきた。
「ちょっと……。休憩、させて……」
くたりと佑に抱きついて肩口に顔を埋めると、彼がよしよしと背中を撫でてくれた。
「そんなにつらいか? 慣れない?」
心配してくれるが、この感覚はきっと男性の佑には分からないと思う。
「つらい……とはちょっと違うの。大きさ的に、入れてすぐ動かれるのがつらいって言えばつらいけど……。たっぷり愛撫されての挿入だから……その。……もうちょっと余裕を持ちたい」
「ふぅん……」
佑は香澄のふわふわすべすべとしたお尻を撫で、頷く。
「余裕のない時なら『感じてるならどんどん攻めてやろう』ってなるけど、今は別に焦る事もないし、香澄のペースでいいよ」
「うん、ありがとう」
香澄は佑にくっついたまま、彼の体温を感じ、スンスンと香りを嗅ぐ。
「……佑さん、あったかい」
彼の肩や腕、胸板を撫でて呟く。
「あと一か月でクリスマスだしな。恋人同士が温め合うイベントが満載だ」
「んふふ、温め合うの前提なの?」
「美味しい物を食べたあとは、そうなってしかるべきだろう」
「ふふふ……。変な理屈」
指先でクリクリと佑の乳首を弄ると、「こら」と尻たぶをギュッと握られた。
「三日後の誕生日も楽しみにしていてくれ」
「んー、おうちデートでいいんだけどね」
「疲れてるか?」
「ううん。ぐっすり寝たら大分体力回復したし。あとは時差ボケの問題かな?」
のんびり会話をしながら、香澄は腰を揺らしだす。
体内に佑を含めているのが嬉しく、腰を少しずらすだけで中に佑がいるのを確認できる。
佑は目を細め、気持ちよさそうな顔をして香澄の体を撫で続けてきた。
激しく求め合うのもいいけれど、こうして会話をしながらじっくり互いの体を愛撫していくのもいい。
「ん……」
香澄は顔を傾け、佑の耳の下に吸い付いた。
はむ、と首筋に唇をつけ、ちゅっと音を立ててキスをする。
「ん? キスマークつけてくれるのか?」
「え!? い、いやいや……。お仕事あるのに見える所は駄目でしょ」
ハッと我に返っていま口づけた場所を見るが、それほど強く吸っていないのでセーフだ。
「じゃあ、俺はつけても構わないな?」
佑はニィ、と悪い笑みを浮かべ、香澄が何か言う前に、肩に強く吸い付いてきた。
「ん……っ」
キリッと前歯を立てるほど強く吸われ、香澄は眉を寄せる。
「は……。香澄の肌、白いからキスマークのつけがいがある」
顔を離した佑はキスマークをつけた場所をもう一度舐め、今度は鎖骨の下にキスをしてきた。
「んぅ……っ、ぁ。と、ショウコさんに見られちゃう……っ」
トレーニングをする時は、スポーツブラやタンクトップ姿で体を動かしている。
当然、首元や鎖骨、二の腕などは露出している。
佑と香澄が恋人同士と知っている彼女が相手とはいえ、キスマークを見られるのは恥ずかしい。
「知らないふりをしてくれるさ」
佑は香澄の背中を支え、乳房にもキスマークをつけてくる。
「ん……っ」
「定期的にキスマークをつけて、いつも〝俺の物〟という証がついている体にしようか」
「だ……っ、駄目です。そんな卑猥な体」
「ふふ、香澄の体はいつだって卑猥だよ。俺を興奮させる、実に優秀で卑猥な体だ」
話をしている間にも、香澄はチリ、チリ、と小さな痛みを与えられ、赤いうっ血痕をつけられていく。
香澄は大体入ったかな、という所で腰を止め、伺うように佑を見つめる。
「もう終わりか?」
「ぜ、全部入った……と、思う……?」
自信なく言うと、佑は背中をソファに預け、香澄の腰に両手を宛がった。
「ちょ……っ」
何をされるか一瞬で察した香澄は、抗議の言葉を口にしようとしたが――、
「んぅっ! あっ!」
腰を押さえつけられ、ずんっと下から突き上げられて軽く達してしまった。
「~~~~っ」
ジィンッと全身を甘い痺れが駆け抜け、指先やつま先までピリピリとした淫悦に満たされる。
口を開きとろけた顔で虚ろに中空を見る香澄を見て、佑は「可愛い」と言ってまたキスをしてきた。
「ちょっと……。休憩、させて……」
くたりと佑に抱きついて肩口に顔を埋めると、彼がよしよしと背中を撫でてくれた。
「そんなにつらいか? 慣れない?」
心配してくれるが、この感覚はきっと男性の佑には分からないと思う。
「つらい……とはちょっと違うの。大きさ的に、入れてすぐ動かれるのがつらいって言えばつらいけど……。たっぷり愛撫されての挿入だから……その。……もうちょっと余裕を持ちたい」
「ふぅん……」
佑は香澄のふわふわすべすべとしたお尻を撫で、頷く。
「余裕のない時なら『感じてるならどんどん攻めてやろう』ってなるけど、今は別に焦る事もないし、香澄のペースでいいよ」
「うん、ありがとう」
香澄は佑にくっついたまま、彼の体温を感じ、スンスンと香りを嗅ぐ。
「……佑さん、あったかい」
彼の肩や腕、胸板を撫でて呟く。
「あと一か月でクリスマスだしな。恋人同士が温め合うイベントが満載だ」
「んふふ、温め合うの前提なの?」
「美味しい物を食べたあとは、そうなってしかるべきだろう」
「ふふふ……。変な理屈」
指先でクリクリと佑の乳首を弄ると、「こら」と尻たぶをギュッと握られた。
「三日後の誕生日も楽しみにしていてくれ」
「んー、おうちデートでいいんだけどね」
「疲れてるか?」
「ううん。ぐっすり寝たら大分体力回復したし。あとは時差ボケの問題かな?」
のんびり会話をしながら、香澄は腰を揺らしだす。
体内に佑を含めているのが嬉しく、腰を少しずらすだけで中に佑がいるのを確認できる。
佑は目を細め、気持ちよさそうな顔をして香澄の体を撫で続けてきた。
激しく求め合うのもいいけれど、こうして会話をしながらじっくり互いの体を愛撫していくのもいい。
「ん……」
香澄は顔を傾け、佑の耳の下に吸い付いた。
はむ、と首筋に唇をつけ、ちゅっと音を立ててキスをする。
「ん? キスマークつけてくれるのか?」
「え!? い、いやいや……。お仕事あるのに見える所は駄目でしょ」
ハッと我に返っていま口づけた場所を見るが、それほど強く吸っていないのでセーフだ。
「じゃあ、俺はつけても構わないな?」
佑はニィ、と悪い笑みを浮かべ、香澄が何か言う前に、肩に強く吸い付いてきた。
「ん……っ」
キリッと前歯を立てるほど強く吸われ、香澄は眉を寄せる。
「は……。香澄の肌、白いからキスマークのつけがいがある」
顔を離した佑はキスマークをつけた場所をもう一度舐め、今度は鎖骨の下にキスをしてきた。
「んぅ……っ、ぁ。と、ショウコさんに見られちゃう……っ」
トレーニングをする時は、スポーツブラやタンクトップ姿で体を動かしている。
当然、首元や鎖骨、二の腕などは露出している。
佑と香澄が恋人同士と知っている彼女が相手とはいえ、キスマークを見られるのは恥ずかしい。
「知らないふりをしてくれるさ」
佑は香澄の背中を支え、乳房にもキスマークをつけてくる。
「ん……っ」
「定期的にキスマークをつけて、いつも〝俺の物〟という証がついている体にしようか」
「だ……っ、駄目です。そんな卑猥な体」
「ふふ、香澄の体はいつだって卑猥だよ。俺を興奮させる、実に優秀で卑猥な体だ」
話をしている間にも、香澄はチリ、チリ、と小さな痛みを与えられ、赤いうっ血痕をつけられていく。
22
お気に入りに追加
2,546
あなたにおすすめの小説
『逃れられない淫らな三角関係』番外編 ヘルプラインを活用せよ!
臣桜
恋愛
『逃れられない淫らな三角関係』の番外編です。
やりとりのある特定の読者さまに向けた番外編(小冊子)です。
他にも色々あるのですが、差し障りのなさそうなものなので公開します。
(他の番外編は、リアルブランド名とかを出してしまっている配慮していないものなので、ここに載せるかは検討中)
地味女で喪女でもよく濡れる。~俺様海運王に開発されました~
あこや(亜胡夜カイ)
恋愛
新米学芸員の工藤貴奈(くどうあてな)は、自他ともに認める地味女で喪女だが、素敵な思い出がある。卒業旅行で訪れたギリシャで出会った美麗な男とのワンナイトラブだ。文字通り「ワンナイト」のつもりだったのに、なぜか貴奈に執着した男は日本へやってきた。貴奈が所属する博物館を含むグループ企業を丸ごと買収、CEOとして乗り込んできたのだ。「お前は俺が開発する」と宣言して、貴奈を学芸員兼秘書として側に置くという。彼氏いない歴=年齢、好きな相手は壁画の住人、「だったはず」の貴奈は、昼も夜も彼の執着に翻弄され、やがて体が応えるように……
【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる