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第十二部・パリ 編

〝どっちも〟 ☆

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「あ……っ、ん」

 花びらに触れられるとラビアリングに刺激が与えられ、香澄はカァッと赤面する。

「凄い濡れてる。キスだけで感じた? それとも今日の装いが気に入った?」

 香澄の乳首をリングごと吸い、舌でいやらしく舐めてから佑が問う。

「や……ぁ……っ。ン……ん、……ちが……っの」

「違う? こんなに濡れてるのに?」

 もう一度香澄の秘唇を撫でた佑は、その指を香澄の目の前にかざした。

 佑の長くて綺麗な指に透明な粘液が纏わり付き、トロ……と糸を引いている。

「や、やだ……っ」

 恥じらう香澄の反応を見て佑は妖艶に笑い、その指をペロリと舐めた。

「濡れたついでに、もっと濡らそうか」

 喉の奥でクク、と笑い、佑は舐めた指を再び香澄の秘所に滑らせ、クチュリと蜜口に押し込んできた。

「ん、んんーっ……」

 膣内が、佑の指を含んだだけで濡れそぼって悦んでいるのが分かる。
 香澄は切なく眉間に皺を寄せ、喉を晒して懊悩した。

 佑はその喉元に軽く噛みつき、チュッとキスをしてからまた乳首にしゃぶりつく。

 ぐちゅ、ぐちゅとゆっくり蜜壷が掻き混ぜられ、胸は卑猥なアクセサリーごと舐められる。
 香澄が体をヒクつかせるたび、肌の上を繊細なチェーンが滑ってゾクゾクした。

 ときおり胸と秘部とで、リングのついた部分が軽く引っ張られ、小さな痛みとも気持ちよさともつかない感覚を与えてくる。

 このチクリとした痛みを気持ちいいと思えているのかは謎のままだが、普段は得られない刺激でたっぷりと秘所を濡らしているのは事実だった。

「あぁ……っ、ん、あぁ、……んーっ、ンぅ、んんぅ……」

 佑は何度も乳首を優しく舐める途中で、気まぐれに甘噛みしてくる。
 そのたびに香澄は大げさなまでに体を震わせた。

 蜜壷に指を挿し入れる傍ら、佑は残る指でうさぎの尻尾にぐぅっ……と奥に押し込んでくる。

「ふぅ……っ、うぅっ、うぁああぁ……っ!」

 慣れない刺激ばかりで、香澄は混乱しながら声を上げた。

 そんな彼女を見て、佑はうっとりと笑う。

「香澄は濡れやすくていいうさぎだな」

「ん、やだぁ……っ、は、……ずかし……っ」

 佑の指先が柔らかな膣壁を押し、そのたびに体内から蜜が果汁の如く溢れてくる。

「指、増やすぞ」

 告げたあと、彼は挿入する指をもう一本増やし、香澄の蜜洞を暴いてきた。

「っきゃぁあぁっ」

 それと同時に、今まで触れられずに気を抜いていた場所――肉芽を親指でピンッと弾かれ、香澄は腰を反らして悲鳴を上げる。

 思わず渾身の力で佑の手首を掴んだが、それで抵抗できるはずもない。

 佑は蜜洞を二本の指で擦りながら、親指の腹で膨らんだ真珠をヌルヌルと撫で続ける。
 執拗で静かな愛撫だからこそ、心地よさが蓄積され波が大きくなっていった。

「あーっ、ん、た……すく、さ……っ、だめ、……んーっ、ダメ、……ぇっ」

 何度も甘達きしているうちに両足に力がこもり、腰が浮く。
 本能的に逃げようとしているのだが、彼が上に覆い被さっているのでどこにも逃げられない。

「香澄は中で達くのと外で達くのと、どっちが好き?」

 いやらしい質問をされ、限界に追いやられた香澄は必死に首を横に振る。

「やぁ……っ、どっちも……っ、やぁ、……あぁあっ」

 吸われすぎてぷっくりと赤くなった乳首に、フッと息が吹きかけられる。
 その刺激だけでも堪らず、香澄は顔を仰のけて呼吸を乱した。

「ふぅん? 〝どっちも〟好き、か」

 蜜壷から指を抜かれ安堵したのもつかの間、彼はベッドに幾つも置いてある飾り枕の一つ香澄の腰の下に挟んだ。

 佑は角度を得て上向いた恥丘にキスをし、もう一度蜜壷に指を挿し入れ、さらに秘部に顔を埋めて真珠を舐めてきた。

「っあぁあぁん……っ、やぁ、あ、……ン、あーっ」

 最も感じる場所を柔らかな舌でピチャピチャと舐められ、香澄は一気に上り詰める。

「待ってぇ……っ、佑さ……っ、待って、ま、――あぁあっ、やだっ、まだ達きたくないの……っ、や、――――ん、やぁっ」

 佑は揃えた指の腹で香澄の弱点を何度も擦り、膨らんだ真珠をレロレロと舐め続ける。
 静かだからこそてきめんに効く攻めに、香澄は目の前がチカチカ瞬いている心地になった。

「い、――――く、達く……っ」

 香澄は震える声で告げたあと、両手で佑の頭を押し、太腿で彼の頭を挟んで絶頂した。

 激しくいきんでブルブルッと震えたあと、頭の中が真っ白になると同時に体が弛緩していく。
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