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第十二部・パリ 編

ちょっとだけだよ ☆

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「痛い事はしないよ。裂ける人は、ほぐさないで無理に入れているから裂ける。俺はそんなヘマはしない」

 微笑んでいるが、佑はとても真剣な雰囲気だ。
 その熱気に押され、香澄は悩ましい溜め息をつく。

「……どうしても?」

「実際に俺のを挿入はしない。今日はこれを入れるだけ」

 ピコピコ、とうさぎの尻尾を目の前で振られ、香澄はどんなものか尻尾を彼から受け取る。

「わ……。ふわふわが凄い」

 差し込む部分よりも、先に尻尾のファーが気持ちよくてそちらに気を取られた。
 しばらく尻尾の感触を楽しんでから、入れる部分を見てみる。

(確かに佑さんのよりずっと細いけど……)

 摘まんでみるとシリコン製らしく、ローションで濡らしたらツルッと入りそうな感じはする。

「……どう?」

 香澄の様子を見て、佑が尋ねてきた。

「んー……。これ、初心者用?」

「そうだね。小さい部類だと思うよ。最初から太いのを入れようなんて思ってない」

 香澄はまた尻尾を見て、次に佑の顔を見て、期待している彼に負けて溜め息をつく。

「……ちょっとだけだよ。痛かったらやめるからね」

「ありがとう」

 にっこり笑った佑は、香澄を抱き締めてチュッと頬にキスをしてきた。

「じゃあ、先に入れて、俺が風呂に入っている間に慣らしておこうか」

「えっ? 今入れるの?」

「勿論。アナル用のローションもきちんと用意してあるから、安心して」

(安心するポイントが斜め上!)

 目を見開いた香澄に、佑は両手を差しだす。

「はい、手を出して立って」

 やる気満々の彼を、香澄はじとぉ……と上目遣いに見た。

「うー……。帰国したら、厚岸の牡蠣が食べたい。あと、回らないお寿司屋さんに行って、ウニとトロとイクラが食べたい」

「もちろん、取り寄せるし連れて行くよ」

 香澄の抵抗など歯牙にも掛けず、佑はウィンクしてみせる。
 それがまた、さまになるほど格好いいし似合っているので、悔しさが募った。

 香澄は精一杯の抵抗で高級食材を口にしたが、佑からすれば食べ物で釣れなら安いものだ。

「もぉ……」

 佑の手に自分の手を重ね、香澄はおずおずと立ち上がる。
 ふるんと白い乳房が揺れ、佑に見られていると思うと嫌でも乳首が勃つ。

 俯いて恥ずかしさを我慢していると、片手を取られてワルツでも踊るようにゆっくり体を回された。

「……ん……」

 トト……トト、と香澄は体を回転させ、パールで飾られたお尻もあます事なく見られる。

 セクシーランジェリーを身につけた香澄を見て満足した佑は、ベッドに座った。

「おいで」

 そう言われ、香澄は不審な顔をしながら彼の膝の上に座る。
 するとチュッとキスをされ、うつ伏せにされた。

 体勢的に〝お尻ペンペン〟でもされそうな感じで、恥ずかしくて堪らない。

 佑はしばし、パールをチャラリと慣らして香澄のお尻を撫でていた。

「ううう……」

 香澄は羞恥のあまりうなる。

 何せフロントはレースで一応布があるが、バックスタイルはパンティの輪郭だけあり、本来なら布地のある三角地帯にはパールがあるのみ。

 お尻の谷間は剥き出しだし、秘部にも後孔にもすぐ触れられる。

 やがて何かのキャップを外す音がして、彼の手がお尻に再度触れた。
 ビクッと腰を反らした香澄に佑が囁いた。

「少し冷たいよ」

「きゃっ……」

 告げられた途端、お尻に冷たい液体が垂らされる。
 佑はそれを指に纏ってヌルヌルと香澄の秘部を撫でてきた。

「はぁ……っ、あ、……ん、や、……へん……っ」

 ローションを使ったことがないとは言わないが、普通ではない感覚にゾクゾクする。
 やがて佑の指が後孔に触れ、クルクルと撫でてきた。

「や……っ! あの……っ」

「大丈夫、指にゴムつけてるから、爪で傷つけたりしないよ」

「そ、じゃなくて……っ、あ、ぁ……っ」

 蜜孔よりも恥ずかしい場所に触れられ、香澄は真っ赤になって呼吸を荒げている。

 佑はもう片方の手で香澄の背中や頭を撫でていて、そうされる事で彼女は気持ちよさを得ていた。
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