【R-18】【重愛注意】拾われバニーガールはヤンデレ社長の最愛の秘書になりました

臣桜

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第十二部・パリ 編

うさぎの尻尾

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 佑がこちらに来る気配がし、香澄は思わずキョロキョロと左右を見回し、逃げる場所を探す。

 結局逃げ場所が見つからず、香澄はキングサイズのベッドの脇にしゃがみ込んでいた。

「あれ? ……何してるんだ?」

 一瞬、香澄がベッドルームからいなくなったかと思った佑は、しゃがんで小さくなっている香澄を見つけて笑う。

「だって……。だって、……は、恥ずかしい……」

 胸もお尻も丸出しで、この上なく恥ずかしい。
 これでは素っ裸のほうがまだマシな気がする。

「ハーネスを着けるなら、チョーカーを俺に留めさせてって言おうと思ったんだけど」

「うー……。ま、まだ……着けてない……けど……」

 うずくまって両手で胸を隠したまま、香澄は佑を上目遣いで見る。

 プルプルと震えているさまは、まるで追い詰められたうさぎだ。

「どれ」

 佑はベッドに座り、香澄の頭をサラリと撫でる。

「んぅ」

 少し気が緩んだところで、彼の手が頬を撫でて顎にかかり、両側から首を包んでくる。

「金具は……、と。これか。しかし細い首だな」

「ふぁ……っ」

 首元を探られるのがくすぐったくて、香澄は思わず上ずった声を上げた。

「香澄、俯いて。やりづらい」

「……んー……」

 言われるがまま、香澄は膝を床につけた体勢で俯く。

 まるで首輪をつけてもらっているようで、とても変な気持ちだ。

 一方で佑がゾクゾクしているのを、勿論香澄は知らない。

「……可愛いな」

 留め具は無事つけられたのか、佑がシャランとチェーンを揺らし、また香澄の頭を撫でる。

「もう一つ。さっきいい物を見つけて買ってきたんだ」

 そう言って佑はリビングに行く。

 すぐ戻って来た彼が手にしているのは、うさ耳のカチューシャだ。
 ベルベットでできた黒いうさ耳は、佑の手の中でユラユラと揺れている。

「これなら被り慣れているだろ?」

「被り慣れてって……。あの時だけだよ」

『Bow tie club』での事を言われ、香澄は苦い顔になる。

 けれどこれなら頭に被るだけなのでまだマシだ。
 香澄は胸を隠しながらうさ耳を受け取り、スポッとカチューシャを被った。

 それだけで佑は非常にご満悦な顔になり、香澄は「好きだなぁ」と笑う。

「そんなにバニーが好きなの?」

「香澄うさぎが好きだよ。他のうさぎに興味はない」

「うーん……」

 それなら嬉しいけれど、やはり恥ずかしいものは恥ずかしい。

「香澄? うさぎって言ったら、尻尾が必要だよな?」

 けれど次にそんな事を言われて、目をぱちくりとさせた。

「尻尾って……。この状態だと、ホックをつけられる場所がないけど」

 バニースーツはボディスーツに尻尾をホックでつける仕組みになっているが、今のこのスカスカの下着ではどこにも取り付けられない。

 けれど佑はにっこり笑い、ポケットからうさぎの尻尾を取りだした。

「……ん? ……ん?」

 しげしげと〝それ〟を見た香澄は、困惑顔だ。

 フサフサのうさぎ尻尾は分かるのだが、その根元にはやじりをマイルドにしたような何かがついている。

 不思議そうに見ている香澄の反応に、佑はにんまりと笑って囁いてきた。

「これ、お尻に入れるんだよ」

「!!」

 目の前にあるモノが大人の玩具だと理解した途端、香澄は尻餅をついて後ろに手をついた。
 ぷるん、と胸が露わになってしまったのに気づき、慌てて両手で隠す。

「……無理。無理です……」

 香澄は真顔になり、プルプルと首を横に振る。

「大丈夫。香澄ならできる」

 こんな時だけ、爽やかコマーシャル風に言わないでほしい。

「無理。裂けちゃう」

 アナルセックスはさすがに知っているが、へたをすれば体を痛めてしまうと聞いている。

 佑の事は好きだが、本来なら使わないところでの行為は怖い。
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