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第十二部・パリ 編

香澄の魅力が怖い ☆

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 柔らかな膣肉を掻き分けて剛直が出入りし、最奥をぐぅっと押し上げられるたびに香澄は腰を弓なりに反らす。

「んぁあ……っ、あぁ、……んー……、あぁ……ア……」

 先ほど少し元気がなくなったのはどこかへ、佑はすっかり漲って香澄の媚肉を掻き分け、彼女の弱い場所をトントンと突き上げていた。

「んぅ……んあぁ……っ、ン、佑さん……っ、たす、――――ン、あ……っ」

 香澄は悩ましい声を上げ、彼を締め付けては涙を零し、一心不乱に自身の胸を弄る。
 佑がそこに触れてくれない分、彼ならいつもこうしてくれるという感覚を思い出して指を動かした。

 まるで目の前の佑をおかずに、自慰をしているようだ。

「あぁ……、香澄……っ」

 佑が香澄の両脚を抱え上げ、自分の肩の上に担いだ。
 膝にキスをし、レロリと舌を這わせた彼が妖艶に笑う。

「んンーっ!! ……深……っぃ…………っあ……っ、ア……」

 深くまで結合する体位になり、香澄は喉を晒して喘ぐ。

「香澄……っ、俺だけのだ。俺のものだ……っ」

 佑は目に欲を宿し、香澄を深く穿ち最奥でネリネリと腰を動かす。

 見つめられているだけで体に熱が宿り、どうにかなってしまいそうだ。

 彼が腰を突き動かすたびに大きなベッドがたわみ、香澄の乳房が上下に揺れる。
 乳首を弄ろうとする手も時々止まってしまい、意識が白く煮えたぎった灼熱に呑まれていく。

 懸命に〝現実〟という名の崖にしがみつこうとするのに、一番信頼し愛している人が残酷に快楽の波間へ香澄を突き落としてくる。

「あぁああぁーっ! っ駄目、だめ、――――ダメェ……っ!!」

 キュウゥッと最奥が収斂して、佑をきつく締め上げる。
 助けを求めて空中に手を彷徨わせ、香澄は後頭部を枕に押しつけて腰を浮かせた。

 佑はしっかり彼女の手を握り、「ここにいる」と手の甲にキスをする。

 けれど佑は達しているあいだもグリグリと香澄の最奥を押し上げ、さらなる淫悦の扉をこじ開けようとした。

 ポルチオで感じるよう躾けられた体は、それだけでいやらしく跳ね、唇から嬌声を上げさせる。
 愛蜜が際限なく溢れ、ベッドルームを満たすグチュグチュという水音がいっそう激しくなった。

「香澄、顔を見せて。達く顔をもっと見たい」

 のけぞっていた顎を掴まれ、顔が佑の方に向けられる。
 あまりの淫激に晒されてそれどころではないのに、佑は香澄にさらなる嬌態を求めてきた。

「も……っ、もぉ……っ、ア、やぁ……っ、あ、そこ、突いたら、……っんーっ!」

 香澄は涎を垂らし蕩けきった顔で喘ぎ、ピクピク痙攣する膣で佑を締め付けるしかできない。

「かす……、み――――っ!」

 佑が低くうなり、覆い被さってキスをしてきた。

「んンぅ、んン、んぅーっ!」

 ぐぅっと子宮口を押されてまた香澄は絶頂し、佑を力一杯抱き締める。
 口内を情熱的に掻き回す舌に吸い付き、つま先をピンと伸ばして全身を震わせた。

 膣内で佑の肉棒が膨れ上がり、ビュクビュクと最奥に吐精していく。
 子宮にじんわりと温かなものを浴びせられ、香澄はとろけきった顔で脱力した。

(もう……。ダメ……)

 膣奥はヒクンヒクンと震え、まだ佑の精子を欲している。

 気が遠くなるほどの悦楽に香澄はほんのりと笑い――、ふぅっと意識を手放した。





(……やってしまった)

 気絶した香澄と繋がったまま、佑は頭を抱えた。

 こんなはずじゃなかった。

 本来なら眠っている香澄の隣に落ち着き、鬱々とした気持ちを温もりと香りで癒やされて寝るつもりだった。

 抱きたいとは思っていたが、こうするつもりではなかった。

 昼間にパリデートをして、また下着の店にも行ってセクシーな下着を見繕う予定だった。
 そしてムードたっぷりの場所でディナーをして、大切に香澄を抱くつもりだったのだ。

(……香澄の魅力が怖い)

 佑は本来の自分を、割と我慢強く決意の固い男だと評価していた。

 それが香澄を前にすると、様々な面で自制がきかなくなる。
 彼女と一か月離れた時は、限界を試された。

(あれを乗り越えて……これか。……いや、あれがあったからこそ、いま香澄に溺れきっているというか……)

 状況を分析しつつ、佑はズルリと屹立を引き抜いて溜め息をつく。
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