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第十二部・パリ 編
私を愛する事を戸惑わなくていいからね ☆
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子宮口に亀頭がキスをすると、佑は堪らず香澄に覆い被さりキスをし始めた。
無防備な唇を舐め、歯列を舌でなぞる。
唇の内側を舐めたり下唇を噛んでいる間に、苦しかったのか、香澄が「んん……?」とうなって目を覚ました。
「……ん、ん!? んんーっ!!」
さすがに驚いた香澄にぐいぐいと押され、佑は笑いながら顔を離した。
「起きたか?」
「起きたよ! なにこれ! また!?」
目を覚ませばずっぷりと最奥まで繋がっていて、香澄は悲鳴に似た声を上げる。
「また」と言われて「前にもこんな事あったっけ?」と考えたが、すぐに思いだした。
つい先日、バルセロナでだ。
「……また、と言われても、それほど頻繁にではないと思うけど」
「寝てる私が襲われてるのは一緒! もぉーっ!」
ポカポカと胸板を叩かれた佑は、香澄が可愛すぎて笑いながら抱き締めた。
何だか気持ちいいなと思って目覚めれば、佑が深く入っていて泣きたくなった。
彼の事は愛しているし、抱かれるのは気持ちいいし幸せだから、嫌ではない。
それでも……。
「もぉぉ……。寝てる時に襲わなくてもいいじゃない」
文句を言うものの、体内に彼の肉棒を感じ、入っているだけで気持ちいい。
思わずキュウッと締め付けてしまい、香澄は自分の体の浅ましさに赤面した。
「佑さんのバカぁ……! したいなら起きてる時に言ってよ」
「ごめん、我慢できなかった。寝てる香澄が可愛くてつい……」
「『つい』って、いっつも佑さんは『つい』してるでしょ? キッチンにいても、お風呂にいても、リビングで寝てても、いっつも『つい』で始まっちゃうもの」
恥ずかしくて堪らず、香澄は真っ赤になったまま抗議する。
いつになく抵抗したからか、佑が困り顔になった。
「……ごめん。そんなに嫌だったか?」
「う……」
嫌ではないので、香澄は言葉に詰まる。
やがてぽしょぽしょと言い訳した。
「……佑さんとエッチするのは嫌じゃないの。佑さんのこと大好きだし、気持ちいい事は私も好きだよ?」
「じゃあ……」
ホ……と佑が表情を緩めたのを見て、香澄はむぅ……と膨れる。
「私の意識がない時はやなの。するならちゃんとしたいっていうか……。その……ほら。万が一、目が覚めたら佑さんじゃなかったら怖いっていうか……」
ぽつんと呟いたのは、心の奥底にマティアスの事がまだ引っかかっているからだ。
マティアスの事はもう許しているし、これからもいい友人でいたい。
それでも佑に愛されたと思って目覚めたら、最悪の現実が待っていた……というのは、心の奥底でしこりになっている。
香澄の心中を察したのか、佑は一気に苦しげな表情になり、抱き締めてきた。
「…………ごめん。本当に考えなしだった。……本当にごめん。許してくれ」
思いのほか佑がショックを受けて謝罪してくるので、香澄は『間違えた』と瞬時に悟った。
「ごめん。私のほうこそごめんね。違うの。佑さんを責めたい訳じゃないの。いいんだよ。佑さんとエッチするのは好きなの。ね、そんなに落ち込まないで」
トントンと佑の背中を叩いても、彼は香澄を抱き締めたまま動かない。
心なしか彼の屹立も柔らかくなった気がして、いっそう居たたまれなくなる。
(私が悪いんだ)
「何とか励まさないと」と思った香澄は、キュッと下腹部に力を入れた。
「っ」
ピクッと佑の腰が震え、香澄は内心「よし」と拳を握る。
「それより、こんな事しておいて私を生殺しにするつもり? 途中でやめるなんて……や、やだからね……」
佑の耳元でわざと意地悪な口調で言うと、もそりと彼が顔を上げた。
「……続けてもいいのか?」
「勿論。……途中で止めるつもりだったの?」
軽く睨んでみせると、佑は白状した。
「……最後までしたかったです」
香澄は柔らかく笑い、佑の首に腕を回すと、ちゅっとキスをする。
「あのね、私を愛する事を戸惑わなくていいからね。私がグズグズ言っている時って……。……その、照れてる時が大半だから」
言ってしまってからカーッと顔を赤くし、両手で顔を覆う。
「……つまり?」
気持ちを持ち直した佑が、体を密着させて囁いてくる。
無防備な唇を舐め、歯列を舌でなぞる。
唇の内側を舐めたり下唇を噛んでいる間に、苦しかったのか、香澄が「んん……?」とうなって目を覚ました。
「……ん、ん!? んんーっ!!」
さすがに驚いた香澄にぐいぐいと押され、佑は笑いながら顔を離した。
「起きたか?」
「起きたよ! なにこれ! また!?」
目を覚ませばずっぷりと最奥まで繋がっていて、香澄は悲鳴に似た声を上げる。
「また」と言われて「前にもこんな事あったっけ?」と考えたが、すぐに思いだした。
つい先日、バルセロナでだ。
「……また、と言われても、それほど頻繁にではないと思うけど」
「寝てる私が襲われてるのは一緒! もぉーっ!」
ポカポカと胸板を叩かれた佑は、香澄が可愛すぎて笑いながら抱き締めた。
何だか気持ちいいなと思って目覚めれば、佑が深く入っていて泣きたくなった。
彼の事は愛しているし、抱かれるのは気持ちいいし幸せだから、嫌ではない。
それでも……。
「もぉぉ……。寝てる時に襲わなくてもいいじゃない」
文句を言うものの、体内に彼の肉棒を感じ、入っているだけで気持ちいい。
思わずキュウッと締め付けてしまい、香澄は自分の体の浅ましさに赤面した。
「佑さんのバカぁ……! したいなら起きてる時に言ってよ」
「ごめん、我慢できなかった。寝てる香澄が可愛くてつい……」
「『つい』って、いっつも佑さんは『つい』してるでしょ? キッチンにいても、お風呂にいても、リビングで寝てても、いっつも『つい』で始まっちゃうもの」
恥ずかしくて堪らず、香澄は真っ赤になったまま抗議する。
いつになく抵抗したからか、佑が困り顔になった。
「……ごめん。そんなに嫌だったか?」
「う……」
嫌ではないので、香澄は言葉に詰まる。
やがてぽしょぽしょと言い訳した。
「……佑さんとエッチするのは嫌じゃないの。佑さんのこと大好きだし、気持ちいい事は私も好きだよ?」
「じゃあ……」
ホ……と佑が表情を緩めたのを見て、香澄はむぅ……と膨れる。
「私の意識がない時はやなの。するならちゃんとしたいっていうか……。その……ほら。万が一、目が覚めたら佑さんじゃなかったら怖いっていうか……」
ぽつんと呟いたのは、心の奥底にマティアスの事がまだ引っかかっているからだ。
マティアスの事はもう許しているし、これからもいい友人でいたい。
それでも佑に愛されたと思って目覚めたら、最悪の現実が待っていた……というのは、心の奥底でしこりになっている。
香澄の心中を察したのか、佑は一気に苦しげな表情になり、抱き締めてきた。
「…………ごめん。本当に考えなしだった。……本当にごめん。許してくれ」
思いのほか佑がショックを受けて謝罪してくるので、香澄は『間違えた』と瞬時に悟った。
「ごめん。私のほうこそごめんね。違うの。佑さんを責めたい訳じゃないの。いいんだよ。佑さんとエッチするのは好きなの。ね、そんなに落ち込まないで」
トントンと佑の背中を叩いても、彼は香澄を抱き締めたまま動かない。
心なしか彼の屹立も柔らかくなった気がして、いっそう居たたまれなくなる。
(私が悪いんだ)
「何とか励まさないと」と思った香澄は、キュッと下腹部に力を入れた。
「っ」
ピクッと佑の腰が震え、香澄は内心「よし」と拳を握る。
「それより、こんな事しておいて私を生殺しにするつもり? 途中でやめるなんて……や、やだからね……」
佑の耳元でわざと意地悪な口調で言うと、もそりと彼が顔を上げた。
「……続けてもいいのか?」
「勿論。……途中で止めるつもりだったの?」
軽く睨んでみせると、佑は白状した。
「……最後までしたかったです」
香澄は柔らかく笑い、佑の首に腕を回すと、ちゅっとキスをする。
「あのね、私を愛する事を戸惑わなくていいからね。私がグズグズ言っている時って……。……その、照れてる時が大半だから」
言ってしまってからカーッと顔を赤くし、両手で顔を覆う。
「……つまり?」
気持ちを持ち直した佑が、体を密着させて囁いてくる。
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